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スタートライン

 ひと騒動やらかした後、ご近所の視線を感じつつも極力普通に、むしろ堂々と歩いてジャレンスの待つビルまで戻る私たち一行。

 施錠された入り口を開けてもらい、中でさっそくジャレンスにあった事を話す。


「ブルーノ組とは話つけてきたわ。このビルついて心配することはもうないわよ」

「……そ、そうですか。まさか、こんなにも早いとは驚くしかありませんな」

「あとで細かい経緯は話すわ」


 軽く言った結果にジャレンスは驚くよりも呆れたように苦笑した。


「さすがにお疲れでしょう、少し休まれますか?」


 たぶん、色々と突っ込みたいところはあるんだろうけど、細かいことは後で話すと言ったからか、いまは余計な質問はしないらしい。


「大して疲れてないわ。それよりもさっきの続きを聞きたいわね」

「そうですか。では先ほどの続きと参りましょう」


 ざっと建物内を見て回りながら説明してもらうと、第一印象はそう間違ったものじゃなかった。

 元は王都の大商人がエクセンブラでの事務所として構えたのがこのビルで、そこそこ昔に建てられたものらしい。古めかしいのは気のせいじゃなく、単に古いだけだった。


 ビル自体の基本的な構造は、私の常識に照らし合わせてみても、特におかしいところはない。

 一階はガレージ、二階は事務室や大きなキッチンを含めた食堂、三階は会議室や資料室、四階は居住スペース。地下にはかなり広い倉庫があって、たしかにこの大人数でも十分に生活できそうな広さがあった。


 ただし私たち全員が住むなら、三階と四階をメインにリフォームしないといけない。

 このままだと四階以外は普通の部屋として利用できそうなのが少ない。現状でも四階に住むことは可能だけど、快適に住むならリフォームは必須だ。そして住処にするなら快適さがないとストレスになる。

 業者はジャレンスが懇意のところを紹介してくれるらしく、そこに任せておけば何とかなりそうだ。


 どうせなら家具やなんかは目の前の通りの店や工房から揃えたいと思ってる。急な話だけど、これからはウチのシマになるわけだし、挨拶がてら注文してみるのも良いだろう。


「へえ、大体分かったわ。なかなか良さそうな建物ね。ちょっと古いけど、リフォームさえすれば広さも十分よ」

「ブルーノ組の問題さえ無くなったのでしたら、ここほど安くて良い物件はありませんよ。もちろん、貴女方に対して急な値上げをすることはありません」


 それは当然だ。

 すでにみんなは住む気満々で、内装をどうしようかなんて話で盛り上がってる。


「さてと、みんなでここに住むかどうかの前に、ブルーノ組との話がどうなったのか話しておくわね」

「色々あったって言っていましたね。なにか問題でもあったのですか?」


 フレデリカが興味深そうにしてる。みんなも気になってたみたいで、ざわざわした雑談が止まった。


「うーん、問題というかね。まずブルーノ組のボスに私たちが何者かって聞かれた時に、ジークルーネが言ってた『キキョウ会』だって答えちゃったのよ」

「キキョウ会ですか、それはそれは。ユカリノーウェ様と皆様で新たに団体を発足されるという事ですか?」


 ジャレンスは好奇心じゃなく、商業ギルドの幹部として気になったんだろう。

 キキョウ会か。ついやってしまったけど、もう引くに引くけない状況だ。


「ユカリ殿、是非にわたしも!」

「お姉さまに付いていきます」

「もう一蓮托生でしょう」

「おおっ、そいつは面白そうだな!」

「いいじゃねえか、いいじゃねえか。やろうぜ!」


 ジークルーネは凄く嬉しそうに、ほかは深く考えてない完全にノリと勢いで。こればっかりは、人のこと言えないけどね。

 なんにしても、とにかく全員一致で問題ないらしい。

 跳ねっ返りどもとは違う、村人組のソフィさんやメアリーさんまでも乗り気なのは、場の勢いに飲まれてしまったんだろうか。どういう心境なのか、よく分からないわね。


「ふう、だったら私も覚悟を決めるしかないか。今日から私たちはキキョウ会として、一緒にやってく仲間になるわ。みんなでね。そんでもって、キキョウ会っていうからには、会長が必要になるのかな。その会長は……」

「もちろん、お姉さまに決まっています」


 ヴァレリアが率先して答えちゃったけど、みんなも首を縦に振ってる。


「成り行き上、私がやるしかないわね。でも、みんなにもしっかり働いてもらうから、覚悟はしといてよ」

「ユカリ殿、働くとは具体的にはどうのような事をすれば良いのだろうか?」


 なるほど。なにをする会なのかも分からず、キキョウ会は結成となったわけだ。

 さっそく仕事っぽいのはできそうだけど、さてさて。後悔しなきゃいいけどね。


「悪いけど忙しくなりそうよ。その前にブルーノ組から持ってきた話をするわ。みんなの意見が聞きたい。ジャレンスさんもいい?」

「もちろんです。して、どのようなお話なのでしょう?」


 ブルーノから譲られたシマの話をしてみれば、唖然とするどころか面白そうにするのが大半だった。

 やっぱり抗争中で莫大な儲けが期待できるシマをぶん獲ってきたってのは、さすがに驚きもあったみたいだけどね。

 それでも腰が引けてそうなのは村人組も含めて誰もいない。そうでなくちゃね。


 なんだろうが受けて立つくらいの気合がないと、きっと上手くはやっていけない。

 この状況を面白そうと受け止める連中となら、どんなことでもできそうな、そんな予感すらしてくる。


 ジャレンスの話を聞いてみれば、商業ギルドでも例のシマについては問題視されてるらしい。

 実際に街中での小競り合いが何度もあって、商活動に少なくない影響を与えてるんだとか。

 ギルドにも苦情が届くし、どうにかしようにも街の治安維持部隊のほうが戦力が弱い現実もあって、ほとんど野放しになってるようだ。


「ユカリノーウェ様、街に着いた初日によりにもよって、六番通りを手に入れられましたか。いやはや、何と言いましょうか」

「話に聞いただけじゃ、実感が湧かないわね。やっぱ実際に乗り込んでみないと」

「とにかく力を示せばいい。簡単な話だ」

「そうです。お姉さまが出るまでもありません」

「邪魔する奴は殴って黙らせればいいんだろ?」

「いつもの事じゃねぇか」

「余裕、余裕」


 勇ましいことを言う脳筋どもだ。

 でもね、それだけじゃ金は稼げないのよ。


「ユカリ、最初の内はそれで良いと思います」

「ふーむ。フレデリカ、力を示すのは必要なことだとしてよ? 職人への挨拶回りやら空き店舗の視察やらもあるんだけど、そっちは後回し?」

「ええ、まずは徹底的に力を見せつけてしまいましょう。あらゆるトラブルをわたしたちが解決して見せてしまうのです。十分にキキョウ会の存在が知れ渡った頃に挨拶回りを行えば、頑固な職人にも快く受け入れてもらえるのではありませんか? 幸いトラブルには事欠かないようですし」


 さすがは頭脳労働担当だ。力と実績で説得力を得る。邪魔者をぶちのめすついでに信頼が生まれていけば、いい感じの一石二鳥だ。


「なら最初はその方針でやってみようか。当座の資金はあるし、金儲けは準備が整ってからでもいいか」


 ブルーノ組にも話を通しておかないと。現地を一番よく分かってる奴らだし、最初は案内が欲しい。それに敵対勢力についての情報も。

 やることがどんどん増えるわね。



「ところでユカリノーウェ様、このビルはご購入される、という事でよろしいですか?」

「あっと、そうだったわね。うん、ここまできて買わないとは言えないわ。お買い得って言ってたけど、具体的にはいくらなの?」


 そういや、聞いてなかった。

 一括で買えない金額だったらローンになるのか。いきなり借金は嫌ね。とは言え、できれば当座の資金は残しておきたいし、ローンも致し方なしか。


「本来ならば、億は下りません」

「ふーん。本来ならば、ね」

「そうです。ですが、買い手のつかない瑕疵物件であったため、最低価格での売り出し中となっています。締めて五千万ジストです」


 そう言われたところで、その価格の妥当性とか安さとかが分からないんだけどね。まあ、ここてジャレンスを疑うつもりもないけどさ。


「……五千万か。それが最低価格なのね?」


 手持ちの資金がかなりあって、どれだけお買い得価格であっても、さすがに五千万は高く感じる。

 暗に値切ってみても、ジャレンスの表情は硬い。


「交渉を度外視し、初めから最低価格で提示しています。商業ギルドとしてこれ以上の値下げは不可能ですね。しかし手数料など、その他諸経費はこのジャレンスが引き受けますので、これ以上は頂きません」


 五千万の物件購入にかかる諸経費ともなれば、馬鹿にできない金額になるはずだ。それを個人的に引き受けるなんて、なかなか言えることじゃない。

 よし、ここまで誠意を見せられたら、これ以上は野暮ってもんよね。


「待ってください。ユカリ、まだ聞いていませんでしたけれど、盗賊から奪った宝はいくらになったのですか?」


 しまった。これも言ってなかったわね。みんな、後出しで悪い。


「えーっと、実はかなりの金額になったわ。二億よ」


 どよめく声から徐々に歓声へと変わった。

 あらかじめ予想金額で見込みは分かってたにせよ、実際に大金で売れたとなれば、歓声の一つもそりゃあげたくなる。それくらいインパクトが大きい金額だ。


「予想よりも多かったですね。五千万ジストを差し引いても、一人当たり一千万ジストの分配金ですか。良いと思います」

「異議がなければ、フレデリカが言ったようにするわ。どうする?」


 全員一致の賛成ということで、キキョウ会は早くも拠点を手に入れることが決まった。



 実際のところ、その場ですぐに買えるわけじゃなく、手続きが必要で商業ギルドに戻ることに。

 さらに住民登録の申請が必要になるんで、こっちもジャレンスの口利きで商業ギルドに代行してもらう。

 審査が通れば、レコードの書き換えがいるから結局、行政区には全員で一度は行かねばならないらしい。面倒でもこればかりはしょうがない。それでも面倒事の大半はジャレンスに任せられるから、かなりの楽ができることに変わりない。ありがたいことだ。


 商業ギルドに戻ると書類関係はジョセフィンとフレデリカに任せつつ、ジャレンス理事の手伝いもあって順調に進んだ。そうして五千万ジストを即金で支払って購入手続きが完了。拠点をあっさりと手に入れた。


 なんだろうね。こう、ドキドキ感とかワクワク感みたいなのを味わう間もなく、手に入れてしまった気がする。

 嬉しいっちゃ嬉しいし、いざ住む時になってみれば、もっと楽しい気持ちになるとは思うけどね。

 まだリフォームしないとだし、家具類もないから住むのは当分先になる。

 所有権を手に入れても実際に住めるようにならないと、色々と不都合が多い。さっさと必要なことを済ませないと。


「そんじゃ、分担決めて始めるわよ」


 さっそく行動開始だ。

 まずはジャレンスにお薦めのリフォーム業者を紹介してもらって、内装はフレデリカやソフィ、あとは興味のあるメンバーに一任してしまう。私はそういうのは割とどうでもいいほうだから、好きにしてもらうことにした。組織の拠点なわけだから、それなりの物にしたい思惑はみんなも同じだ。最終決定は相談するにしても、下調べしておいてくれるだけでもありがたい。


 そして細かい費用は全部、私が持つことにもした。

 せっかくキリよく一千万ずつ分けたのに、細かく徴収するのは気分がよくない。会長としてそのくらいの負担は許容範囲だ。決して安くはないけどね。代わりに多少の我儘は聞いてもらうかもしれない。


 リフォーム中は宿暮らしになるから、その間の宿も紹介してもらった。

 宿暮らしの間に目立ったことをして、宿に襲撃をかけられたりすれば、それは相当な面倒事になってしまうだろう。宿への迷惑だけじゃなく、紹介してくれたジャレンスの顔を潰すことにもなってしまう。新参者の私たちの立場を考えても、当面は自重しなければ。弁償とかも嫌だし。



 エクセンブラに到着してから、初めての夜。そして文明的な夕食。

 今日は忙しくて食事もろくにとれなかったからね。すっごくお腹が空いてる。

 目の前には至極標準的、一般的な宿で出されるような食事がある。けど、収容所上がりの私たちにとっては、見るからに食欲を誘う特上と言っていいくらいの食事だ。


 はしたないことによだれが落ちそうだ。顔をあげてみれば、長いこと収容所にいた連中はみんなが同様に夕食に釘付けだ。あそこじゃ一度も食べることが叶わなかった魚料理。それがいま、目の前にある。

 村人組は異様な雰囲気にちょっと引き気味かもしれない。


「……じゃあ、食べようか」


 半ば呆然としながら一同は食事に口をつけた。

 決して豪勢とは言えない、一般的な家庭料理なような食事にすぎないのに、私は思わず涙を流した。

 止めどなく溢れ出る涙に構わず、至福のひと時を夢中で満喫する。

 本当は食事の後で酒場に行こうかと話してたんだけど、ほぼ全員が食べすぎてそのまま寝込んだのは仕方のないことだろう。



 早く寝てしまった分、翌朝は早く目覚める。

 今日もやることが一杯あるけど、まだ早い。優雅に朝食としゃれ込もう。同室でほぼ同時に起きたヴァレリアとフレデリカを伴って食堂へ。


 焼き立てのパンにサラダと具沢山のスープ、デザートには数種類のフルーツ。これだけでも一品一品のクオリティの高さに感動してしまう。素晴らしい。文明的な食事はそれだけで感動をもたらす。

 これもたぶん、宿としては標準的なレベルなんだと思うけどね。いかに収容所がひどかったかってことになる。


 食後は久しぶりに新聞を読んだ。宿らしく、新聞と雑誌が完備されてたのは良かった。ここ数日分の社会情勢を補完しておきたいからね。

 読んでみれば、数日程度じゃ良い意味でも悪い意味でも大勢に動きはなかった。


 隣国のレトナークはいつまで内戦を続けるんだろうね。

 記事によれば旧ブレナーク王国の領土は放置されすぎて、どんどんカオスな状況に陥ってる。なんかそうした状況を良しとするような、ろくでもない連中が世界中から集まってきてるらしい。怖い話だ。


 まあ、新興組織を立ち上げた私たちには、文句を言えた筋合いはまったくないけどね。

 第三者からしたら、キキョウ会だってろくでなしの一党でしかないだろう。


 地元の新聞ギルドが発行してるからか、収容所の新聞とは違ってローカルニュースも載ってる。これは面白かった。

 最近話題の店舗や商品から、街の問題まで細かくまとめられてる。今後も閲覧の価値がありそうだから、ぜひ個人的にも定期的に購読したいところだ。



 午前中はゆっくりと過ごし、全員で昼食をとってから行動開始だ。今日もやることは山ほどある。


「私はまたブルーノ組に行くわ。ジークルーネとヴァレリア、ジョセフィンも同行して」

「はい、お姉さま」


 率先して答えるヴァレリアとうなずく二人。

 まだ昨日の今日だから、ブルーノを完全には信用できない。戦力としてジークルーネとヴァレリアには同行してもらう。ジョセフィンには必要であれば頭脳労働を期待して。


「残りのみんなは商業ギルドでリフォームの打ち合わせしといて。そっちは任せるから」

「予算はなるべく抑えめにしますけれど、みんなで好きにやらせてもらいますね」

「それで構わないわ」


 フレデリカがいれば、みんなの無茶な要求も適度に抑えてくれるだろう。自分たちの住む場所だから、なるべく良い環境にしたい気持ちは分かるし、余程おかしな案でもなければ、少々高くても認めるつもりだ。

 それと念のためアンジェリーナを含めた武闘派には、そっちを護衛してもらいたい。


「終わったら夕食までには宿に集合で。そんじゃ、よろしく」


 さっそく行動開始だ。

 ソフィさんと繋いだを手を引きながら、明るく笑って走ろうとするサラちゃんが眩しい。子供はこうでなくちゃね。



「私たちも行こうか。と、その前に」

「ユカリ殿?」


 私たちはキキョウ会なんだ。全員、キキョウの紋を付けてないとおかしい。

 キキョウのアクセサリーは収容所組にしか渡してなかったから、ジークルーネにはブルーノ組に行く前に渡さないと。あとでソフィさんたちにも作ってあげないとね。


「ジークルーネ、このキキョウのアクセサリーを身に付けてもらうわ。これからは全員にね」


 考えてる事としては、このキキョウの紋に喧嘩を売ったらタダじゃ済まない、と街の連中に認知させたい。特に裏社会の連中には。

 そして、ゆくゆくはこう思われたい。


 ――キキョウ会はアンタッチャブル。


 これが成れば私たちの可能性も大きく広がると思う。だいぶ先のことになるだろうけどね。

 目標はでかいほうがいいんだ。今のところは私が勝手に思ってるだけだし。


「ありがたい。実はわたしも欲しいと思っていた。これでようやく一員になれた気がするな」


 そんなに大したもんじゃないけどね。でも仲間意識の確立は大事なことかもしれない。


「どの形がいい? なるべくリクエストには応えるわよ」

「ふむ、そうだな。ではブローチでお願いする。一番目立つ場所に付けておきたい」

「小さいから目立つかどうかは分かんないけど」


 言いつつ、手早く生成した。もう何度もやったことだし慣れたものだ。

 さっそくジークルーネに渡すと、嬉々として収容所から着てる作業着の胸に付けた。

 うーむ、服も新調したいわね。いくら浄化魔法があるとは言え、私も着の身着のままはさすがに嫌だ。あとで服屋に行ってみよう。


「そういえばさ、ジークルーネは鎧を買う予定じゃないの? それだとほかの形のほうが良かったんじゃない?」


 必要に応じていくらでも作ってあげられるけど、どうするつもりなんだろうか。


「鎧はもう着ないつもりなんだ。青の鎧を脱いだ時点でそうすると決めている」

「そうなんだ。でも違うのが欲しくなったらいつでも言ってよ」

「ああ、そうさせてもらう」


 今日は私もコートの胸にキキョウ紋を付けてる。すると、仲間はずれに感じたのかヴァレリアが物欲しそうに見てるのに気が付いて、お揃いの物を作って胸に付けてやった。


「あ、ずるいですよ。わたしも胸に付けるのが欲しいです」 


 調子に乗ってジョセフィンまで便乗した。しょうがなく作って渡してやる。

 胸に付けたお揃いのキキョウ紋は、なかなかに良い感じだ。うん、なんか満足。

 同じく満面の笑みを浮かべるヴァレリアとジークルーネ、ジョセフィンを伴って、そろそろブルーノ組に行くとしよう。

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