92、左刎王と神光聖者:2
久しぶりの戦闘場面です……(※敵同士だけど)
●【No.092】●
―ギドレファナス王国―
国内の北側にある王都にして、要塞山脈都市である『ギヤンマウンテン』の頂上にある王城『ギヤンヴァレルダ』にて。
現在…『玉座の間』の中では、『左刎王ギドアロス』と『神光聖者』が戦闘を繰り広げている。
━『左刎王ギドアロス』.対.『神光聖者』━
●『左刎王ギドアロス』/レベル:480(攻撃力:2000)
●『神光聖者』/レベル:480(攻撃力:2000)
ズドドオオォ……ン!
「グルルルゥゥゥ…ガァ!!」
遂に巨大で漆黒の化物となり果ててしまったギドレアス国王、改め『左刎王ギドアロス』が口から強力な漆黒の極大光線 "黒核焔砲" を放出させて、『神光聖者』の方に向けて砲撃している。
シュシュシュシュ……ッ!
「そりゃあああぁ!!」
一方の『神光聖者』の方は、純白の4つの翼を使い空中に飛び立ち、光の攻撃魔法で無数の黄金の光の槍 "レイジングスピアネーション" を発動させて、『左刎王ギドアロス』の方に向けて発射させて攻撃している。
だがしかし、どちらの攻撃も相手に致命傷となるダメージを与えられずにいて、双方の実力が拮抗している状態である。
「グルルルゥゥゥ」
「ちっ…さすがに悪魔神様の元部下の一人だね…なかなかやるなぁ! だが…このボクが負ける訳にはいかないなぁ!」
ガッシャァン!
「これならどうだぁっ!!」
次に『神光聖者』が空中で、光の攻撃魔法で無数の黄金の光の鎖 "レイジングチェーンネーション" を発動させて、無数の光の鎖が『左刎王ギドアロス』の身体を捕縛して動きを止めている。
「グルルルゥゥゥ…ガァ!!」
ブゥブァーーーッ!
だがしかし、『左刎王ギドアロス』が捕縛された四本の腕の掌から、同時に小型の漆黒の光弾 "黒散焔弾" を四方に放出させて、光の攻撃魔法で黄金の光の鎖の出所を断ち切って破壊した。
「な、なんだってぇ!?」
「グルルルゥゥゥ…ガァ!!」
ズドドオオォ……ン!
驚愕して動揺している『神光聖者』の一瞬の隙を突き、『左刎王ギドアロス』が口から再び "黒核焔砲" を放出させて、『神光聖者』の方に向けて砲撃している。
「し、しまっ―――」
ズドォーーーン!
なんと言うことなのか…防御も回避も間に合わない『神光聖者』が『左刎王ギドアロス』の砲撃をマトモに直撃してしまった。
「くっ…そんなバカなぁ…このボクがぁ…圧されているのかぁ…っ!?」
そこで『神光聖者』が多少なりにもダメージを受けてしまったようだが…。
「グルルルゥゥゥ」
「くっ…はぁはぁはぁ…だがしかし、だからといって…このボクが負ける訳にはいかない…コトには変わりがない…のだ!」
ズドォォォーーーッ!
そう言うと、『神光聖者』が両手の掌を身体の前に突き出し、光の攻撃魔法で強力な黄金の光の極大光線 "レイジングデスティネーション" を発動させて、『左刎王ギドアロス』の方に向けて発射させて砲撃している。
「グルルゥ…ガァゴォア!」
ズドォォォーーーッ!
すると今度は、『左刎王ギドアロス』の頭の額にある黒い一本の角が紫色に光輝き、次の瞬間…黒い稲妻が付いた強力で紫色の極大光線 "黒死紫焔砲" を放出させて、『神光聖者』の方に向けて砲撃いている。
お互いの最強の必殺攻撃が両者の中間で衝突、圧し合いの攻防となった。
ズゴゴゴォーーーッ!
「な、なんだとぉ!? そんなバカなぁ!?」
「グゥ…グルルゥ…ガァグァーーーッ!?」
両者の圧し合いが続いている。
「ぐっ…くそ! このボクが…このボクがぁ…! このボクが負ける筈がないぃ…!」
「グゥゥ…グルルルゥゥゥ…」
「そんな…まさか…キミがこのボクと互角の実力を持っていたとは、ここまで…ここまでやるとは…想像以上…だよ…。」
「グゥゥゥーーーッ!!」
「ぐっ…くそ…っ!! まさか…双方の実力が互角なので、お互いの攻撃が相殺しきれずに……爆発する……のかぁっ!?」
「グゥゥ…バァァ…ガァァ…ナァァ…ッ!?」
ドッカァーーーン!
なんと『左刎王ギドアロス』の "黒死紫焔砲" と『神光聖者』の "レイジングデスティネーション" の双方の砲撃の威力が相殺されずにいて、戦闘中の『玉座の間』の中で大爆発が起きている。
「うわぁあああああぁ―――」
「グゥガァアアアアァ―――」
すると『左刎王ギドアロス』と『神光聖者』の二人が大爆発に巻き込まれてしまい、二人共に姿がかき消えてしまった。
二人共に消えた…?
果たして勝負の行方は……?