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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
C.ギドレファナス王国編
88/326

84、問われる忠誠心

  ●【No.084】●



 ―ギドレファナス王国―


 国内の最も南側にある森林(ジャングル)の、さらにその先にある川とその奥にある滝の中には、一人の女性が全裸で滝に打たれている。


 その女性の容姿とは、一般的女性の身長に、非常に長くて綺麗な黒髪に血のような真紅な瞳に、細身で透き通った美肌に、凄く美しい巨乳の先端が綺麗なピンク色であり、色も形もとても良く凄く美しいお尻であり、とても凛々しく品の良い顔立ちをしており、まさに傾国の美女が滝に打たれながら立っていて、まるでシャワーを浴びている様な感じである。


 彼女の名前は "ダルラルダ" と言う。





 そこに木の茂みに隠れていて、ダルラルダの裸を見ている一人の屈強そうな変態男がいる。


「あぁ、なんて美しいんだぁ! ダルラルダァ!! 何とかして、この俺様のモノにならないだろうかぁっ!?」


 ハタから見ると結構キモい状況であるが、この変態男はどうやらダルラルダのコトを狙っている様子である。


「あぁ、今ならこの俺様でもあの姿のダルラルダなら襲えそうなのだが、問題なのが……あの真紅の瞳だな……あの眼で見られたら……この俺様も死ぬ……かもなっ!!」


 この屈強そうな変態男が、ダルラルダの所まで行こうかどうか迷っていると、ダルラルダが滝の中から出てきて、持参してきた大きな白色のタオルで、濡れた身体を色っぽく拭いている。


「な、何っ!? マズイ!!」


 それを見ている変態男が "もしかして、そのまま服を着てしまい裸がもう拝めなくなる?" と思い込み、慌てて木の茂みから飛び出して、ダルラルダがいる所まで走り出していった。


「ま、待てええぇーーっ!!」


 走り出している変態男がマヌケにも後先考えずに、ダルラルダの方に向かって大声を上げてしまい、それに気づいたダルラルダが大声のした方に振り向いて変態男を見た瞬間―――


「し、しまっ―――」


 なんと、その変態男の姿が消えてしまったぁっ!?


「………」


 ダルラルダはまるで何事もなかったかの様な素振りで、持参してきた白色の薄い着物を素肌から着ていて、そのままその場を立ち去っていった。


 ダルラルダの美しくも妖しいその真紅の瞳には、『見たモノの存在そのものを消滅させる』という能力が備わっている……そう、まるで誰かさんと似たような能力である。




   ―-―・●・―-―




 一方、北側にある王都の山脈『ギヤンマウンテン』の頂上にある王城『ギヤンヴァレルダ』の地下にある牢獄の中には、一人の男が捕縛されている。


 沢山ある牢獄の中の一番奥にあるその牢獄では、牛の顔をして屈強の巨体の両腕には黒い鉄の鎖によって背後の壁に繋がれ、両足には重くて黒い鉄球に繋がれ、全く身動きがとれないようにされていて、それでも男は静かに沈黙をしている。


 そこにギドレアス国王が、獅子顔の男と山羊顔の男の二人のお付きの警護を引き連れて、牛顔の男が入れられている牢獄の所まで来ている。


 鉄格子越しから―――


「一体何しにやって来た!? ギドレアスッ!!」


 今まで沈黙していた牛顔の男がギドレアスの登場に、物凄い威嚇した声で話しかけてきた。


「考えは変わったか? この俺様に仕えれば、また楽で美味しい想いが出来るのだぞ!」

「国民の血税でか!?」


「………」

「私は忘れてはいない。 先代国王様は貴様に殺害される間際で、"必ず戻ってきて貴様を討つ" と言ったお言葉を!!」

「くっくっくっ! お前はあんな愚か者の戯言(たわごと)を本当に信じているのか? 一体どうやって、この俺様を討つつもりなのだ? まさか悪霊にでもなって、この俺様を呪い殺すつもりなのか? あーはっはっはぁーっ!!」


「……くぅっ……」

「いい加減に現実を見ろ! 現在のこの国の国王は……この俺様なのだ! 今更貴様が何をしようが無駄なのだよ!」

「ならばさっさと私を殺せ! 貴様に仕えるくらいなら、死んだ方がマシだ!」

「なかなか強情な男だな!」

「当然だ! 私は最後まで先代国王様への忠誠心が無くなることなど絶対にない!!」


「ふん、まぁ無駄だと思うがな……また来るぞ! それまでに気持ちを変えておけ!」

「それこそ無駄だ、私の気持ちは絶対に変わらん! そして、二度と来るな!」

「………」


 キドレアス国王と獅子顔の男と山羊顔の男の二人のお付きの警護は、そのまま踵を返して立ち去っていった。



「ヴァグドゥルス様」

牛顔の男が小声で、そう呟いていた。




やっぱり、ギドレアスは国民から支持されている国王では、決してない!?


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