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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
A.アーサンティラル王国編
53/326

49、王様に謁見する

絶望老人ヴァグドー!

遂に王様に会う!!


  ●【No.049】●



第1の都市、王都・ラームの城下町。


ヴァグドーたち一行は、そのままお城の方に向かって歩いていた。



「ほーう、これはまた……大きな建物だのう。」


その途中では、大きな白色の建物を発見していて、その建物とは、この国のお金である紙幣を作っている建物であり、ここから全国に広まっている。 また、お金の単位が(ラーム)なのは、この街の名前に由来しているのかは、不明である。


ヴァグドーも今や沢山のお金を持っているが、旅の前半は倹約しての質素な旅、後半はニーグルン姫の顔パスで、ほとんど使え切れておらずに、未だに沢山のお金が残っている。




「おお、見えてきたぞ! あそこじゃな!」


やがて、大きなお城が見えてきて、大きな扉も見えてきた。

その扉の前には、門番の兵士が二人並んで立っていて、警備をしていた。



門番はヴァグドーたち一行が、扉に近づくのを見て―――

「なんだ、お前たちは? ここに一体何の用―――」

門番の形式的な質問なのだろうか、だがそれを言い終える前にあるコトに気がつく。

「……はっ! もしかして……あなた様が、ヴァグドー様ですか!?」

門番は大変驚愕していた。


「これは失礼しました。 すぐに王様にお知らせを―――」

門番が慌てていると、門番の背後から声が聞こえた。


「お前たちはいい。 私が彼らを案内する。」

ルドルス将軍がそこにいた。


「おお、ルドルス将軍ではないか? 来てやったぞ!」

「はい、ありがとうございます。 それでは…こちらにお入り下さい。」


すると扉が開いて、ヴァグドーたち一行が、お城の中に入っていくと、広く長い廊下が見えていて、床には赤色の絨毯が敷いてあり、天井にはいくつもある大型のライトが廊下を照らしており、左右には部屋のドアがいくつも並んでいた。



「この廊下の奥にある部屋が、王様がおります玉座の間にあたります。 ヴァグドー殿」

「………」

「それでは…行きましょうか。 ヴァグドー殿」



お城の中は、なかなかの重厚感ある雰囲気であり、今まで宿泊してきた高級宿屋などとは、比べモノにならないぐらいの豪華な造りとなっていた。



「ほーう、ここもなかなか……だのう。」


ヴァグドーたち一行が、廊下を奥の方まで歩いていくと、また大きな『玉座の間の扉』が見えてきて、その扉の前にはニーグルン姫が、正装である銀色のティアラと空色のプリンセスドレスを着て、立って待っていた。


「おお、ニーグルン姫か」

「はい、お待ちしておりました。 ヴァグドー殿、お父様も大変お待ちしておりますよ。」

「ふむ、そうかのう。」

「はい、それでは…中にお入り下さい。 ヴァグドー殿」


 『玉座の間の扉』が開いた。


非常に広い空間……床には翡翠色の絨毯が敷いてあり、その中心部分には、この国の紋章が書かれていて、天井には大型のシャンデリアが吊り下がっており、左右には王国軍兵士がズラリと整列して立っていて、その一番奥にはふたつの『玉座』があり、右側にはメルルスクリム姫が座り、左側にはこのアーサンティラル王国の王様が座っていた。


メルルスクリム姫は、正装である銀色のティアラと藍色のプリンセスドレスを着ていて、一方の王様は、金色の王冠と真紅色の王様用のマントを身につけて、服は翡翠色の豪華なモノを着ていて、見た目は50代ぐらいの男性であろうか。


「ほーう、なるほどのう。」

これがヴァグドーの最初に見た感想であった。




ヴァグドーたち一行は、ルドルス将軍の案内で王様の御前まで近づいていた。



 ―王様の謁見が開始された―


まず王様から話しかけてきた。

「余がこの国を治める王である。 そなたがヴァグドー公か? まずは余の娘……メルルスクリムを助けてくれて感謝する。」


「ふむ、その通りじゃが…それほどでもないのう。」


「うむ、そうか……ふう……もう噛み砕いて話そう……ヴァグドー殿のご活躍は、いつも聞いておりますぞ! ところでいつも、その様な喋り方をしているのですか?」


「ふむ、その通りじゃが…最早クセでな、それにもう直すつもりもないのう。」


「うむ、それで…あなたは一応は冒険者となっていますが、これからの目的や職業とかは…もう決めていますか?」


「ん? …目的…職業…? …さぁのう…」

この質問にヴァグドーは、少し考え込んでしまった。


すると今度は勇者アドーレが話しかけてきた。

「王様、ボクが勇者アドーレと言います。」


「おお、そなたがあの勇者殿か? あなたのご活躍も聞いておりますぞ!」


「はい、この国の凶悪なモンスターはほとんど討伐することに成功しました。 しかし、世界中にはまだ凶悪なモンスターが沢山います。 それらも討伐して、その諸悪の根源を倒さなければなりません。」


「おお、それはもしかして大魔王ですな?」


「いいえ、それは違います。 ボクが倒すべき真の敵の名は『悪魔神トニトリエクルス』と言います。」


「……っ!!?」

その名を聞いた途端に、ニーグルン姫やメルルスクリム姫の顔が青くなっていた。


「………なに、それ?」

王様は何のことか解らずに、不思議そうな顔をしていた。


「はい、ボクは "それ" を世界中から探さなければいけません。 勿論、この世界にいれば…ですけど…ね。」




ヴァグドー、王様との謁見は続く。


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