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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
J.『矢獄関』&『倍獄関』&『弦獄関』編
309/329

294、『女神の巨塔』:4

  ●【No.294】●



 ここは『女神の巨塔』の内部にて。


 只今、ヴァグドーと《二兎追うものは、一兎をも得ず》が対決・交戦中。


 あの巨大な白い化物相手に、たった一人で戦ってる事自体、まずあり得ないことである。 その上、巨大な白い化物の攻撃を防御・回避しながら、自分の攻撃で、あの巨大な白い化物にダメージを与えている。 また巨大な白い化物もあの最強無双(ヴァグドー)相手に攻撃を受けても、なんとか倒れず耐えきってる。 ()()()()誰にでも真似できることではない。 この両者の勝負の行方は、一体どうなるのか?


 巨大な白い化物の左側(ワシから見て)の頭の口から、再びエネルギーレーザービームをワシに向けて発射する。


「むっ!」


 ズゥオオオオオオォォォーーーーン、ズドォーーン!


 ワシはまた避けずに、そのまま受け止める。

 

()()喰らって、まだ平気なのか?」

「意外に頑丈だね」


 やっぱり普通の人間ならば、今の攻撃で死亡しただろうに、()()ヴァグドーは平然と立っている。 だけど…巨大な白い化物の方は、ただ狂暴な顔をしてるだけ。


「ふむ、だんだん慣れてきたわ」


 巨大な白い化物の右側(ワシから見て)の頭の牙から、再びサンダーダブルファングをワシに向けて発射する。


「くるかっ!」


 ピカッ、ガガガガガガァァァーーーーッ、ズドォーーン!


 これも避けずに、そのまま受けきる。

 もはや普通の人間ならば、今の攻撃で死亡しただろうに、()()ヴァグドーは平然と無傷で立っている。 まぁ…ここでも巨大な白い化物は、ただ狂暴な顔をしてるだけだけど…。


「…おかしくないか…()()()…」

「…何が?」

「いや、だって…マトモに喰らってるだろ?

 いくら頑丈でもダメージは受けるはずだけど…?」

「…ダメージを受けていない…ってこと…?」

「私には…そう見えるけど…?」

「……」

()()()……まだぜんぜん平気じゃない?」

「あぁ…らしいね」

「意味わからん」

「あぁ…まったくだよ」


 女神二人が彼の戦いぶりを見て、なにやら疑問に思い始める。 あの人間は何故、巨大な白い化物の攻撃をあれほど受けているのに、ほとんどダメージを受けていないのか? 身体が異常に頑丈なのもそうだが、あまりにもダメージを受けないのも不思議なのだ。


「おっ!?」


 ギュン、バキッ!


 巨大な白い化物の左側の頭が、ワシに向かって素早く首を伸ばしてきて、口を大きく()けて、ワシのことを牙で噛み砕こうとする。 ()()()合わせて、ワシがカウンターの左拳を素早く鋭く()()()の顔面に叩きつける。


「よっ!」


 ヒュッ、バキッ、スタッ!


 そこからワシが、巨大な白い化物の右側の頭の顔面へ一瞬で移動して、素早く鋭く右拳を叩き込む。 また巨大な白い化物は耐えきれず、思わず後退する。 一応は効いているようじゃな。 ワシは再び元の場所に戻る。


「ん?」


 ヒュッ、ガシッ、ブゥン、ブゥン、ブゥン!


 すると巨大な白い化物が不意をついて、素早く尻尾の先をワシに突いてくる。 ワシは尻尾を両手で受け止め掴み、そのまま自分を中心に遠心力で回転する。 当然…その巨大な白い化物も少し宙に浮いてグルグル回る。 しばらく回し続ける。


「ふん!」


 ブゥン、ブゥン、ブゥン、バッ、ドゴォーン、ドサッ!


 ワシが尻尾を離して投げ飛ばすと、巨大な白い化物がもの凄い勢いで壁に激突。 そのままズルズルと地面に落下。 それでもすぐに起き上がって中央に向かう。


「……」

「あの巨大な化物を持ち上げて投げ飛ばすとは…?」

「マジで凄い…ね」


「相変わらずだね師匠」

「よくあんな大きなモノを持ち上げられるね?」

「さすがだよねダーリン♪」

「ボクにはとても真似できませんね」

「やっぱり凄いよねぇ~彼」

「お父さん、あの人……お父さんよりも強いの?」

「ああ、そうだね」


「……」


 これまでの彼の戦いぶりを見て、その場にいた全員が、それぞれ感想を()べてる。 それにしても、あれほど彼の攻撃を喰らっても、まだ立ち上がって向かってくるとは、相当な耐久力・精神力である。 彼も内心、少しは驚いているのではないか?


 ……なるほどのう。

 ()()()攻撃力(パワー)防御力(ディフェンス)移動速度(スピード)精神力(メンタル)耐久力(フィジカル)―――どれをとっても完璧じゃ。 まさに()()()完全無欠(パーフェクト)な存在なのであろうて。 たいしたヤツじゃよ。

 ワシの攻撃を何回も喰らって、それでいて立ち上がって向かってくる。 さすがは女神が呼び寄せただけのことはある。 見事じゃ。 あの化物相手ならば、ワシの力を存分に披露できそうじゃな。


 ならば…こちらもそれなりに対処せねばなるまいな。 先程は不発じゃったが、今度はどうかな?

 

 カカァァァーーーーッ!!


「かあああああああああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」

「「ん!?」」


 ピカァァーーーン!


 彼が気合いを()れて、彼の身体が激しく光輝く。 彼の身体から発する激烈な光と衝撃波が、辺り一面に広がっていく。


[※アドーレやシャニルたちはオリンデルスのバリヤーで守られてる]


 グアアアアアァァァァ―――

 

「かあああああああああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!」


「な、なんだ?」

「彼は一体何を?」


 女神二人が驚くなか、ヴァグドーの身体が強烈な光で満ちており、その下からは漆黒の闘気(オーラ)が彼の身体を包み込む。 中央に向かっていた巨大な白い化物も(あゆ)みと止めて、彼の方を見る。


「「「「……」」」」

「「……」」


 アドーレやシャニルたちが彼の様子を黙って静かに見つめるなか、女神二人が驚きの表情で唖然とする。 そんな中、彼の気合い()れ、闘気変化も終了した。 巨大な白い化物も不気味な顔をしながらも、中央付近まで戻り、彼とまた対峙する。


「ふーーう」


 ヴァグドーの身体から発生する闘気(オーラ)が外周が綺麗な黄金に光輝き、内部が邪悪で漆黒なモノになっている。 また彼の瞳も黄金に光輝く。 その為、彼の身体自体もまるで黒く染まったように見えて、そこから瞳()()が黄金に光輝くことになる。 外見変化がこの程度なのだが、力は格段に上がっている。 ほんの少しだけ、本気の状態になった。


「待たせたな化物。 今度はオレが相手だ」

「「……」」

「このオレがスーパー・ヴァグドーXだ」


 また女神二人が驚愕・唖然とするなか、遂に封印・制御した力を解放して、スーパー・ヴァグドーXに覚醒。

 これは最大出力・全力のおよそ半分くらいの力を引き出したことになる。 その真の実力は一体っ!?


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