277、五階フロア
●【No.277】●
ここはとある異世界の某大陸にある『魔族の国』の岩山にある『魔雲塔』の中。
そこに勇者ポグルスが、最初は一人だけで塔の内部に侵入。
その勇者ポグルスが松明を持って、五階フロアを歩く。
勇者ポグルスに魔物の仲間がいる。
それがブルームスライムとゲル=パンサード・オレンジと魔悪死ホワイト使いとエロ=ルーラー・レジェンドだ。
五階フロアは複雑な迷路になってる。
先程の下の階とは違い、この階からは薄暗くなって、松明の火の光を頼りに先を歩く。
それから五階フロアからはモンスターの種類も多くなり、なかなか色んなモンスターが出現する。 四階までに出現したモンスターも所々に出てきていて、この五階フロアからは何気に難易度が上がってる感じだ。
この階はまだ特殊な仕掛けや罠とかはないけど、少し複雑な迷路なので…なんとか慎重に進む。
モンスターを倒しながら複雑な迷路を進んでいくけど、上に行く階段がなかなか見つからない。 所々に下に行く階段はあるけど、それだと四階に戻る。 否、一度は四階に戻らないといけないのか?
試しにその階段を下りると、まっすぐ一本道が続いていて、またすぐに上がる階段を見つける。 また別の下へ行く階段を見つけた時には、今度は一気に三階まで下りていき、そこからまっすぐ行ってから、突き当たりを左に曲がって、まっすぐ行くと、なんと紫色の宝箱をひとつ発見する。 ちなみに紫色の宝箱の後ろは壁になっていて、行き止まりになってる。 なんでこんな所に宝箱があるのか、不明。
それでも登場魔物を少しだけ紹介する。
ここからはより強力なモンスターが勇者ポグルスたちを苦しめる。
ここから先のモンスター共は、下の階にいたモンスターと合わせて出現するので、難易度が少し上がる。
※ステータスの高さ
A→非常に高い
B→なかなか高い
C→普通
D→少し低い
E→かなり低い
━→なし
1.《ミミック・クライシス》
レベル:18
耐久力:D
魔法力:━
攻撃力:C
守備力:D
機動力:E
闇属性。
紫色の宝箱の中に棲みつくモンスター。
攻撃力が若干高い。
素早く噛みついて来るので、注意が必要。
宝箱から離れられないので、ある程度の遠距離攻撃が有効となる。
主な生息地
魔雲塔 .五階フロア→出現率:73%
奇跡の神殿.一階フロア→出現率:72%
また世界各地の紫色の宝箱に出現する。
※出現個数:1体
2.《トライアングルエラー》
レベル:20
耐久力:D
魔法力:━
攻撃力:C
守備力:C
機動力:D
地属性。
茶色のゴーレムモンスター。
大きさはそれほどないけど、岩石の身体でできていて、なかなか頑丈だ。
単純に殴る蹴るの攻撃をしてくる。
しかも、それほどノロくない。
主な生息地
魔雲塔 .五階フロア→出現率:63%
大魔王城 .二階フロア→出現率:66%
奇跡の神殿.二階フロア→出現率:60%
※出現個数:2体
3.《蟯蟆王》
レベル:22
耐久力:C
魔法力:━
攻撃力:C
守備力:E
機動力:C
風属性。
巨大昆虫モンスター。
外見がほぼ漆黒のG。
飛んできて体当たりしてくる。
それとなかなか魔法が効きにくい。
でも…触りたくはない…。
耐久力・攻撃力・機動力共に高いけど、何故か守備力だけが低い。
主な生息地
魔雲塔 .五階フロア→出現率:50%
大魔王城 .三階フロア→出現率:47%
奇跡の神殿.一階フロア→出現率:38%
※出現個数:2~4体
4.《怒りの棒フラックス》
レベル:24
耐久力:C
魔法力:━
攻撃力:C
守備力:C
機動力:C
光属性。
鉄の棒に顔と手足がついたモンスター。
鉄の棒の身体は光る。
あとその鉄の身体で体当たりしてくる。
全ての能力が平均値。
【アルテミス・フラックス】
鉄の棒の身体が光って、敵全員の目が眩む。
威力:D 魔力:━ 命中:50%
【アストラル・フラックス】
鉄の棒の身体が光って、敵全員にダメージを与える。 (だいたい40~55のダメージ)
威力:C 魔力:━ 命中:45%
主な生息地
魔雲塔 .五階フロア→出現率:16%
大魔王城 .一階フロア→出現率:18%
奇跡の神殿.二階フロア→出現率:17%
※出現個数:2~3体
以上が五階フロアに出現するモンスター共だ。
辛くもモンスターを倒していく勇者ポグルスたち。 また背後からブルームスライムやゲル=パンサード・オレンジや魔悪死ホワイト使いやエロ=ルーラー・レジェンドが援護射撃するも、なかなか思い通りにいかない。 それでも敵を倒して先に進む。 しばらく紫色の宝箱から出現するモンスター…ミミック・クライシスに苦戦するも、なんとか六階に上がる階段を見つける。
「はぁー、か、階段か…?」
「はぁー、ようやくあった…」
「ガ…ガルルルル…」
「遂に上に上がる階段を見つけたり…」
「ようやくこの階ともおさらばじゃ…」
かなり疲労した一行に、ようやく安堵の声が聞こえた。 だがしかし、それと同時にある異変にも気づく。
「た、宝箱……だと?」
「えっ、またぁ!?」
「ガルルルルッ!?」
「クソッ!」
「やれやれじゃな…」
階段の手前に漆黒の宝箱が置いてある。
これは明らかにおかしい。
今度こそ、初の五階フロアのボスなのかも?
五階フロアから、急激に複雑な迷路になっていて、出現するモンスターも何気に少し強くなってる。 ここから先は決して油断してはいけない。 だけど身体も戦闘の疲労が相当蓄積されてる。
なので勇者ポグルスも戦闘準備に入るのが、若干遅くなる。
すると―――
ビビッ、ボォン!
「!!?」
なんと漆黒の宝箱の鍵穴から、漆黒のエネルギーの光線が発射された!
ズドォッ!
「うぐっ!?」
「えっ!?」
「「「ッ!!?」」」
ドサッ!
その漆黒のエネルギーの光線が正面にいた勇者ポグルスの胸部・心臓に命中。 見事に胸部を貫通して、そのまま後方に転倒する。 かなりヤバイ状況だ。
今までは宝箱の中から、ミミック・クライシスというモンスターが飛び出してきて、勇者ポグルスたちに襲いかかるのが、主流だった。 だがしかし、今度の敵はなんと漆黒の宝箱そのものがモンスターと化していた。 その名も《パラダイムシフト・クライシス》という。 相手は宝箱なので、強さは不明。 それでも五階フロアでの戦闘で疲労が蓄積していたとはいえ、完全に不意をつかれて油断した格好となったポグルス。 胸部から小さい穴の傷口が開き、そこから出血して意識不明状態。 それを見た仲間モンスターたちも少なからず動揺する。
「あわわわわ……」
「ガルルルル……」
「な、なんと……」
「これはヤバイ……」
ここから勇者ポグルスが、果たして起死回生の復活なるか? まだ生きてるよね?
※《ミミック・クライシス》は紫色の宝箱に棲みつくモンスターで擬態ではない。
※《パラダイムシフト・クライシス》は漆黒の宝箱そのものがモンスターなので、むしろこちらの方がミミックと言えよう。




