276、四階フロア
●【No.276】●
とある異世界の某大陸にある『魔族の国』の岩山にある『魔雲塔』の中。 そこに勇者ポグルスが、一人だけで塔の内部に侵入。 ここはあの大魔王イザベリュータが支配する大陸と『魔族の国』…。 そんな大魔王イザベリュータは今、この世界にいない。 何処か違う世界にお出掛け中。 だから今だけ、この『魔雲塔』は大魔王イザベリュータの管理・監視下に置かれておらず、自由に侵入できる。
勇者ポグルスが松明を持って、四階フロアを歩く。
勇者ポグルスに魔物の仲間がいる。
それがブルームスライムとゲル=パンサード・オレンジと魔悪死ホワイト使いだ。
この魔族や魔物が棲む『魔族の国』の『魔雲塔』までやって来たけど、ここは大魔王イザベリュータのお膝元である『大魔王城』から程近い岩山にある塔。 だからいつでも大魔王イザベリュータが見ている。 そんな彼女がもし戻ってきたなら、さすがの勇者ポグルスも大ピンチ…。
またこの塔の某所に大魔王イザベリュータ側近の上位魔族がいる。 そんな上位魔族を相手に勇者ポグルスが、果たして勝利できるのか? それと彼女が戻ってくるまでに、この塔を攻略して脱出することができるのか?
四階フロアを歩く勇者ポグルスたち。 四階からは出てくるモンスターが複数種族存在する。 それから四階フロアも複雑な迷宮や罠とかはなく、三階に下りる階段から五階へ上がる階段までは、何もないただ広い空間があるだけ。 この四階さえも見渡しのいいフロアになっており、手抜きというよりも一種のアート作品なのかもしれない。
出現するモンスターは三階からの魔悪死シリーズ→魔悪死ブルー使いと魔悪死レッド使いと魔悪死グリーン使いと魔悪死ブラック使いの四種類。 それとエロ=ルーラー・スカーレットとエロ=ルーラー・バイオレットとエロ=ルーラー・エメラルドとエロ=ルーラー・ブラウンの四種類。 エロ=ルーラーとはエロを支配する者の意味。 これまで出現した魔物よりは少し強いけど、それでも勇者ポグルスの相手になる強さのレベルではない。
そこで登場魔物を少しだけ紹介する。
この敵は少し特殊だが、勇者ポグルスには関係ない。
これらのモンスターは『大魔王城』にもいるモンスターであり、よく物語の終盤に出没するモンスターなのだ。
※ステータスの高さ
A→非常に高い
B→なかなか高い
C→普通
D→少し低い
E→かなり低い
━→なし
1.《エロ=ルーラー・スカーレット》
レベル:14
耐久力:D
魔法力:D
攻撃力:D
守備力:D
機動力:D
火属性。
正体不明の謎モンスターであり、女性を意のままに操ることができる。
攻撃方法がないため、敵パーティーに女性が居なかったら、詰みである。
【カオスダンス】
女性を混乱させる。
※敵(味方)に攻撃する。
威力:D 魔力:E 命中:35%
【ランスステップ】
女性を一定時間の間、操作できる。
※衣服を脱いで、敵(味方)を動揺させる。
威力:C 魔力:D 命中:42%
【カオスダンス】と【ランスステップ】は併用可能。
主な生息地
魔雲塔 .四階フロア→出現率:28%
大魔王城.四階フロア→出現率:22%
※出現個数:1~2体
2.《エロ=ルーラー・バイオレット》
レベル:14
耐久力:D
魔法力:D
攻撃力:D
守備力:D
機動力:D
水属性。
正体不明の謎モンスターであり、女性を意のままに操ることができる。
攻撃方法がないため、敵パーティーに女性が居なかったら、詰みである。
【カオスダンス】
女性を混乱させる。
※術者を守る。
威力:D 魔力:E 命中:36%
【ランスステップ】
女性を一定時間の間、操作できる。
※衣服を脱いで、敵(味方)に攻撃する。
威力:C 魔力:D 命中:44%
【カオスダンス】と【ランスステップ】は併用可能。
主な生息地
魔雲塔 .四階フロア→出現率:27%
大魔王城.四階フロア→出現率:23%
※出現個数:1~2体
3.《エロ=ルーラー・エメラルド》
レベル:14
耐久力:D
魔法力:D
攻撃力:D
守備力:D
機動力:D
風属性。
正体不明の謎モンスターであり、女性を意のままに操ることができる。
攻撃方法がないため、敵パーティーに女性が居なかったら、詰みである。
【カオスダンス】
女性を混乱させる。
※敵(味方)を眠らす。
威力:D 魔力:E 命中:39%
【ランスステップ】
女性を一定時間の間、操作できる。
※衣服を脱いで、じっとしている。
威力:C 魔力:D 命中:45%
【カオスダンス】と【ランスステップ】は併用可能。
主な生息地
魔雲塔 .四階フロア→出現率:25%
大魔王城.四階フロア→出現率:25%
※出現個数:1~2体
4.《エロ=ルーラー・ブラウン》
レベル:14
耐久力:D
魔法力:D
攻撃力:D
守備力:D
機動力:D
地属性。
正体不明の謎モンスターであり、女性を意のままに操ることができる。
攻撃方法がないため、敵パーティーに女性が居なかったら、詰みである。
【カオスダンス】
女性を混乱させる。
※敵(味方)を困惑させる。
威力:D 魔力:E 命中:42%
【ランスステップ】
女性を一定時間の間、操作できる。
※衣服を脱いで、男性を消去させる。
威力:C 魔力:D 命中:48%
【カオスダンス】と【ランスステップ】は併用可能。
主な生息地
魔雲塔 .四階フロア→出現率:26%
大魔王城.四階フロア→出現率:27%
※出現個数:1~2体
以上が四階フロアに出現するモンスターである。
それらのモンスターを勇者ポグルスが難なく苦もなく、あっさりと倒していく。 その背後からブルームスライムとゲル=パンサード・オレンジと魔悪死ホワイト使いが援護射撃する。 しばらくモンスターを倒しながら何もないただ広いだけの空間をまっすぐ先に歩くと、五階に上がる階段が見えてきた。
「おお、階段か…?」
「やったぁーー♪」
「ガルル♪」
「おう、ようやく階段か…」
階段を見つけて喜ぶ一行。 だがしかし、それと同時にある異変にも気づく。
「おお、アイツは…?」
「むむっ!」
「ガルル!」
「アヤツ?」
丁度階段の手前にエロ=ルーラー・レジェンドがいる。
正体不明の謎モンスターの伝説的存在である。
もしかして四階フロアのボスか?
だがしかし、今までの流れからして、もしかしてアイツも仲間希望者か? だけど外見だけで判断してはいけない。 あんな見た目でも油断してはいけない。
そう思った勇者ポグルスが戦闘準備に入る。
すると―――
「待て! 我も敵ではない!
攻撃するな!」
「えっ!?」
「うっ!?」
「ガル?」
「なんだと!?」
なんとエロ=ルーラー・レジェンドも喋れた?
やっぱりコイツもか?
「敵ではない…だと?」
「我も仲間にしてもらいたい。」
「おおっ、やっぱりそうなのか?」
「やったぁーー! 仲間だぁーー!」
「ややっ! 彼もか?」
「ガルルゥ~~」
「なるほど、あの様子だと仲間の敵討ちとかではないか? 俺の仲間になりたいか?」
やっぱりエロ=ルーラー・レジェンドも俺たちの仲間になりたいみたいだ。
「ああ、我もきっと役に立つ」
「ふふふ、いいだろう。
モンスターならば仲間に入れても問題ない。」
「ふっ、礼を言う」
「やったぁーー! 仲間が増えたぁーー!」
「ガルルゥ~~!」
「おう、心強いぞ!」
「よーし、この勇者ポグルスに続けぇー!」
「うん、わかったよ!」
「ガルル!」
「おう、いざ!」
「我も行くぞ!」
ここに勇者ポグルスはエロ=ルーラー・レジェンドを仲間にした。 この流れ、まさしくドラゴン関係の某RPGの…モンスターを仲間にできる主人公のアレ! だがしかし、彼はあくまで勇者であり、操師ではない。 何かあるのか? とはいえ、これで勇者ポグルスに念願の仲間がどんどん増えてきた。
ゲル=パンサード・オレンジの背中にブルームスライムが乗り、その後ろに魔悪死ホワイト使いとエロ=ルーラー・レジェンドがいて、勇者ポグルスの背後をついていき、そのまま五階へ階段を上る。
※[命中]とは、それぞれ【カオスダンス】と【ランスステップ】の成功率を表す。