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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
※新章閑話:イトリンの章
262/329

01、実はかなり危機一髪だった?

遂にイトリン登場か?

  〇【No.001】〇



 タッタッタッタッ!


 ワシらはずくに指定されたポイント*地点の場所へ急ぐ。 (*→緊急につき省略する)


 すると彼を見つけた。


「おっ!」

「見つけたぞ!」

「マズイ!」

「ヤバイぞ!」

「チィッ!」

「ッ!!?」


 遂に例の男を見つけた。

 木の根っこを枕にして仰向(あおむ)けに眠っておる。

 その彼の周囲を取り囲むようにして、巨大な赤色のアリ《ジャイアント・クリムゾン》共が彼のことを狙っておる。 このままだと彼は、あの巨大な赤色のアリ《ジャイアント・クリムゾン》に食い殺されるぞ。


「ボクに任せて下さい!」

「おう、頼むぞ!」

「ヨロシクね。 アドーレちゃん!」


 そこで勇者アドーレが走りながら、黄金の鎧から八本の黄金の剣を分離させて、すぐに素早く《ジャイアント・クリムゾン》共の方へ向かって飛んでいく。


【ストリンガー・ドラグーンソード】


 その《ジャイアント・クリムゾン》共の眉間の部分?に、どんどんと黄金の剣を突き刺し、奴らが次々と倒れていく。


 タッタッタッタッ!

 グサッ、グサッ、グサッ、グサッ!

 ドサッ、ドサッ、ドサッ、ドサッ!


 やがて…例の男が《ジャイアント・クリムゾン》共に食い殺される前に、なんとか《ジャイアント・クリムゾン》を全滅させて、彼を救出した。 じゃが、もしワシらが鈍くさやっておったら、確実にあの男は死んでいた。 いやはやハーディスに救われたな。 ワシもあの男も―――


 否、本当に危機一髪じゃった……!


「ふぅ、ビックリしたぁ~」

「危ない所でしたね?」

「ああ、本当に危ない所じゃった。

 あともう少し遅れていたら、あの男は本当に殺されておったわ」

「ホント、危ないわよ。

 ヴァグドーちゃん、宿屋に泊まってる場合じゃなかったわね。」

「いやはや反省じゃな。

 まさかこんな急を要する事が起こっておったとは、夢にも思わなんだ。」

「ええ、まったくですよ。 ヴァグドーさん、あんな所に野ざらしにしておくなんて、モンスターに食われても仕方ありませんよ。」

「………」

「ふむ、そうじゃな」


 そこで黙るな! 悪魔神オリンデルスよ。


 ここでなんとかワシらは例の男・糸井久信と合流して、その身柄を確保した。 実はワシ、ああ見えて結構焦っておったのじゃ。






 他の者たちが周囲を警戒しており、例の男・糸井久信には、布で作った枕と布団で仰向(あおむ)けに寝かせており、ワシは反省の意味も込めて、彼の隣で焚き火する。



 ―――パチパチ……パチパチ……



 ん、起きたか?


 焚き火の音で目覚めたようじゃ。


 彼が目を()けてムクリと起き上がる。

 すぐ隣でワシが焚き火する。


「起きたか?」

「……?」


 ワシは起きた彼に気がついて、ワシが彼に話しかける。


「ここは何処(どこ)だ?」


 彼が周囲を見渡すけど、森なのでほとんど木ばかりじゃ。 その中で丁度何もない空間で焚き火しておる。


 今は深夜なので、暖と明かりの意味を込めて、焚き火しておるワケじゃが…。


「ふむ、ここは森の中じゃよ」

「森の中……?」

「そうじゃ」


 続けて、彼がワシに話しかける。


「では、ここは異世界なのか?」

「ふむ、その通りじゃよ。 お前さんがかつていた世界とは、全く別の違う世界じゃよ。」


「やっぱり…本当に異世界が存在してたのか?」

「ふむ、そうじゃな。

 じゃが、お前さんも大変そうじゃったのう。」


 大変だった……とは、別に()()()()()を言ってるワケではないぞ? あくまで彼の前世の頃を言っておるのじゃ。 断じて、()()()()()ではないぞ?


「お前さん、『異世界転移』してきたんじゃろ?」

「ああ、そうみたいだね」

「ふむ」


「そう言う…あんたは一体誰なんだ……?」

「ふむ、ワシの名前は()()()()()じゃよ。 ヨロシクの。 ワシもお前さんと同じ()()()()じゃよ。」


「―――えっ、あんたがヴァグドーさんですか? もしかして『転生者』なんですか?」

「ふむ、いかにもじゃな。

 じゃが、よくわかったのう?」

「いやぁ~、なんとなく……あんたがさっき自分のことを()()()()と言ったからな……」

「ふむ、なるほどのう……」


 おお、どうやら頭の回転は早い方じゃな。 飲み込みの早い者は好きじゃ。


 でもこの男は戦闘不可能じゃったな? 気をつけて戦わんとな。 せっかく助けたのに、あっさり死なれては意味ないからのう。


「………」

「……何かな?」

「あっ……いえ、何でもないです。」


 ―――なんじゃ?

 こちらの方を見ておったが、何か思う所でもあったか?


「そうそう、お前さんの名前は何と言うんじゃ?」

「あっ、紹介が遅れました。 俺の名前は『イトイ』と言います。」

「違う違う、お前さんのこの異世界での名前じゃよ。 ここでも『イトイ』と名乗るのか?」


「あっ、異世界での名前ですか? 自分で勝手に決めちゃっていいんですか?」

「無論じゃ。

 ただし、一度決定すると、もう変更できんぞ。」


 普通は女神の前で決める事じゃが、この男に限って言えば、あの〈地球神アクナディオス〉の奴に転移された者らしいからのう。

 この異世界での名前など、まだ何もつけておらんじゃろーて? このヴァグドーが彼の名前を聞いてやろう。



 ・・・・・・



 さすがに悩んでおるか?


「………」

「………」


 まだ悩んでおるか?

 まぁ、一度決定したら、二度と変更出来んからな。 そりゃー悩むじゃろーて。






 ん、どうやらこの異世界での彼の名前が決定したようじゃな。


「それじゃあ……俺の名前を『イトリン』にしてくれ。」

「おおっ、『イトリン』か!

 なかなかいい名前ではないか!」


 おお、なかなかいいセンスの名前ではないか? やはり、この男…どこか見所あるな? (※最も自分の事もヴァグドーと名乗っているので、名前のセンスは二人共におかしい?)


「そうでしょう、そうでしょう! いい名前でしょう! この名前で決まりですね!」

「ふむ、ではお前さんの名前は、今日から『イトリン』じゃな。 承ったぞい!」

「それではヨロシク」

「ふむ、ヨロシクな」


 そこで彼が安心したのか、「ふああぁ」と大きく口を()けて、思わずあくびをした。


「ならば、今夜はもう遅いから寝よ。」

「はい、判りました。」


 このまま彼がまた、その場で横になって眠ってしまった。

 隣でワシが焚き火を見ながら、ずぅーっと座っていて、周囲を警戒する。



 ここは「アレンカトロス大陸」の中にある「ナギアノ王国」の西南地区にある深夜の森の中である。



遂に新章突入か?


タイトル『糸井久信(イトリン) ~絶望老人が異世界転生をしたら、外伝~』の第一話をヴァグドー目線で追体験。 是非、比べて見て下さい。 少しは面白いかも?


それとブクマ・感想・評価・いいね等ありましたら、是非宜しくお願いします。

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