22、女神ハーディス:3
冥界の女神ハーディス、再度登場~~♪
●【No.022】●
ヴァグドーが上位魔族であるベドゼルスを倒してしまった。
………ベドゼルスの身体が足元から消えようとしていた。
「ま、まさか……この俺様がに、人間に敗れる……とはな……だ、だが……大魔王様の側近はまだ……いる……貴様の奇蹟が……そこでも……発揮すれば……いいがな……」
上記の台詞をベドゼルスが言い終わる頃には、ベドゼルスの身体が完全に全部消えてしまった。
「ふふふ、負け犬の遠吠えという訳かの?」
ベドゼルスの身体が消滅した所から赤紫色の剣が現れていた。
「ほう、また特殊なアイテムなのかの?」
地面に刺さっている赤紫色の剣【凱封の剣】をヴァグドーが両手で抜き取っていて、この戦利品【凱封の剣】もどうやらヴァグドーだけしか装備できない様であった。
「ほう、この剣もなかなか使えそうな良い剣だの。 これも、いただいておこうかの。」
ヴァグドーは【凱封の剣】を手に入れた。
カグツチとロンギルスが大喜びでヴァグドーの所にやって来た。
「凄いです!! 師匠!! あの上級魔族を一撃で倒すとは、さすがです!!」
「ヴァグドー様は本当にお強いですね! 私、とてもビックリしてしまいました! カグツチさんの言う通りでした!」
「そうだろう!! そうだろう!! ロンギルス!! 師匠は本当に強いのだ!!」
「はい! カグツチさん!」
「………」
心無しか、カグツチとロンギルスのヴァグドーに対する、"信頼度"・"敬愛度" が少し上昇した感じであった。
今度はアミラと母親主人が嬉しそうにヴァグドーの所にやって来た。
「助けて頂いて、本当にどうもありがとうございました。」
アミラはお辞儀をしていた。
「ワシは別に、お前さんの為に戦った訳ではない。 全ては自分の為じゃから、気にせんでいいぞ。」
「はい、ありがとうございます。」
「あんた、本当に強いんだね。 喋り方がちょっと変だけどね。 あとでギルドに来て頂戴、報酬金を渡すからね。」
「ふむ、わかった」
この街の人達が喜びで賑わっていると、何処からともなく……チャラララーー♪ の音とともに、夜の真っ暗な空が急に光始めていて……なんと、あの冥界の女神ハーディスが純白のウエディングドレスを着て、両手に紅色の盾を持ちプカプカと浮きながら現れた。
「おひさー♪ ヴァグドーちゃん♪ 元気ぃー♪」
「お前さんはハーディスか!? どうしてここに!?」
「……ん!?」
ワシは周りを見渡したがカグツチやロンギルスを始め、ここにいる人達の動きが止まり……まるで、時間が止まっている様じゃった。
「これは…時間が止まっておるのかっ!?」
「別に驚くコトじゃないでしょ? あなたにだって、似たようなコトができるんですからね~♪ 今回は忘れモノを届けに来ましたわ♪」
そう言うとハーディスは、持っていた紅色の盾をワシに手渡したが、この盾は "地獄の森" のワシの小屋に置いてきた盾のようで、どうやらコレも必要らしいのう。
「それは【射熱の盾】と言いますわ♪ 敵の炎熱系の魔法や攻撃で受けるダメージの約30%を防いでくれますわ♪ あとで必ず、必要になりますから持っていて下さいね!」
「なるほど、横着はいけない…と言うコトか? それに…これもなかなか便利な盾で、使い道がありそうじゃな。」
「それでは、ご武運をお祈りしますわ♪ ヴァグドーちゃん♪」
「ちょっと待ってくれ! ワシの今のレベルはどうなんじゃ!? 教えてくれ!!」
「はーい、了解しましたわ♪ ステータス…オープン♪」
ワシのステータスが表示された。
●・●・●
ヴァグドー: 紳士
レベル : 603
耐久力 :4770
魔法力 : 0
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攻撃力 :2570
守備力 :2550
機動力 :2830
叡知力 :1420
幸運力 :1920
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絶望力 : 10
戦利品 :【射熱の盾】【氷結の剣】【重鋼の盾】【凱封の剣】
能力 :【ストリンガー・デスロック】【肉体固定】【カリスマボディ】
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「………」
なにやら色々とツッコミたいモノがあるのだが、取り敢えずワシは現時点での、自分のステータスを無言で暗記していた。
「……何か質問はありますか? ヴァグドーちゃん♪」
「……今はない、ワシの目的はあくまでも最強の力と身体を目指すのみじゃ!」
「素敵なほど、潔いですわね♪ では…さようなら~♪」
すると、ハーディスの身体がまた急に光始めていて、姿が消えてしまった。
その後はすぐに、カグツチやロンギルスを始め、ここにいる人達が再び動き出していて、ヴァグドーはカグツチに【射熱の盾】を装備させてから、ロンギルスにも【重鋼の盾】を装備させていて、ヴァグドーたち三人はまた宿屋に戻っていった。
※ハーディスはこの後も、ちょくちょく出てくる予定…?
※ヴァグドーのステータスに新たな変化が…?




