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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
H.天使族.VS.堕天使編
258/329

253、戦略的撤退

  ●【No.253】●



 このまま【超光弾】が黄金のバリヤー&白銀のバリヤーを張ってる『堕神坊ベルシェールトン』を上から押し潰す。


「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーっ!!!」


 もう既に『堕神坊ベルシェールトン』の身体が黄金のバリヤーごと海面に浸かっており、ここからどんどんと海中に沈む。


「ぐおおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーっ!!!」


 勿論、『堕神坊ベルシェールトン』も必死に押し返そうとするけど、強力な【超光弾】の威力に押し返すこともできず、どんどんと【超光弾】と共に海中に沈む。


「そ…そんな…バカなぁ……っ!!?」


 このままどんどんと海底へ沈む『堕神坊ベルシェールトン』を目の当たりにして、さすがの《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》も堪らず『堕神坊ベルシェールトン』の救出に向かう。


『クソッ!』

『おのれぇ!』


何処(どこ)へ行く?」

「行かさんぞ!」


 ただし、その前にあの『神光聖者エリュニウス』と『右刎王アレクェート』の二人が《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の前に立ちはだかる。


『『ジャマだぁぁぁーーーっ!!』』

「「!!?」」

『『【絶対絶命砲】!!』』


 なんと《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が同時に口を()けて、炎と氷の合わせ技 "透明の極大光線"【絶対絶命砲】を『神光聖者エリュニウス』と『右刎王アレクェート』の方へ向けて発射。


 ズドバァァァーーーン!!


※(この【絶対絶命砲】とは、"絶対に絶命させる砲撃" を意味する言葉の技であって、"絶体絶命" の意味ではない。 「炎」と「氷」の相反するエネルギーを混ぜ合わせて、透明の極大光線を作り出す。 透明の極大光線である為、基本的には防御不能・不可避の攻撃となる。 非常に厄介な攻撃なのだ)


「読めてるぞ。 その攻撃」

「そうはさせるか!」


 サッ、ブゥゥゥン!


 そこに『右刎王アレクェート』が『神光聖者エリュニウス』の前に出て、『右刎王アレクェート』の目の前に "透明の巨大壁"【絶対反射壁】を出現させて、その身を守る。


『『ッ!!?』』

「守れ、【絶対反射壁】!」


 このドラゴン共の炎と氷の相反するエネルギーを合わせた "透明の極大光線"【絶対絶命砲】が『右刎王アレクェート』の作り出した "透明の巨大壁"【絶対反射壁】に阻まれ、跳ね返される。


 ズバァァーーン!


『うわっ!!?』

『うおっ!!?』


 なんと【絶対絶命砲】が【絶対反射壁】に跳ね返されて、今度は《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の方へ向かって飛んでいく。


※(この【絶対反射壁】とは、"絶対に攻撃を反射させる壁" という意味の防御壁だ。 実際に透明の巨大壁が出現するので、何もないように見えるけど、いつの間にか自分の攻撃が反射されて自分の方へ跳ね返ってくる。 非常に厄介な防御なのだ)


「そのまま自分たちの攻撃を自分たちが喰らうんだな」

「……」

『クソッ!』

『しまったぁ!』


 ズババァァーーン!


 シュッ!


 でも跳ね返された【絶対絶命砲】がドラゴン共に当たる直前、そのドラゴン共の姿が消えて、(かろ)うじて避けることに成功する。 その【絶対絶命砲】の "透明の極大光線" が対象者がいなくなり、(むな)しく何処(どこ)かへ飛び去った。


「ちっ、逃げたか」

「今の回避行動は、あの悪魔神モドキの得意としている回避技のひとつだ。」

「へぇ~、あのドラゴン共にそんな特技がぁ~?」

「いずれにしても我々もあの悪魔神モドキと合流する。」

「ああ、わかった」


 シュッ!


 そこで『神光聖者エリュニウス』と『右刎王アレクェート』の二人も姿を()した。 一方の『堕神坊ベルシェールトン』は黄金のバリヤーごと【超光弾】の威力に押し潰され、どんどんと海底へ沈む。







 あともう少しで【超光弾】も海底で大爆発を起こし、黄金のバリヤー&白銀のバリヤーで守られてるとはいえ、あの『堕神坊ベルシェールトン』もどうなるか解らない状態になる。 そのはるか上空・真上から『悪魔神モドキ』が見下ろし、その様子をただ黙って眺めてる。


「うわああああああああああぁぁぁぁぁーーーーっ!!!」


「……」


 ドッカァァァーーーン!!


 そして遂に海底から大爆発が起こる。 おそらく【超光弾】が爆発したと思われる。 だけど『悪魔神モドキ』からは特に嬉しい表情も喜びの表現もない。 ただ無言のしかめっ面のまま見つめているだけ。


 シュッ!


 その『悪魔神モドキ』の左右背後から『神光聖者エリュニウス』と『右刎王アレクェート』が姿を現す。


「……」

()ったのか?」

「否、まだ()っていない」

()()を見ろ。 アレクェート」

「ん?」


 その『右刎王アレクェート』の質問に『悪魔神モドキ』が答えて、今度は『神光聖者エリュニウス』の指差す方向を見る。


 すると《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》に救出された『堕神坊ベルシェールトン』がぐったりしていて、《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》の背中にもたれ掛かっている。 やっぱりなんだかんだ言ってもビジネスパートナーの命は大切だったようだ。


「あのドラゴン共…」

「やっぱりビジネスパートナーはまだ必要か?」

「おそらくな。

 今のままではドラゴン共だけでは、どうしようもないからな」

「なるほどな」


 ここで『悪魔神モドキ』・『神光聖者エリュニウス』・『右刎王アレクェート』の三人が、『堕神坊ベルシェールトン』・《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》・《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の方を見て言った。





 一方で(かろ)うじてまだ意識のある『堕神坊ベルシェールトン』に《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が話しかける。


『ここまでだ。

 一時撤退するぞ。』

『そうだ。

 もうこの状況、我らに勝ち目はない。』

「……」

『ただでさえ…あの悪魔神モドキに手を焼いていたのに、その上、本当に神光聖者エリュニウスと右刎王アレクェートが援軍に来てしまった。』

『一方のこちら側はお前がもうこの状態だ。

 これでは勝負にも話にもならない。』

「わ、わかった。

 一時撤退しよう」

『『了解』』


 シュッ!


 ここで遂に『堕神坊ベルシェールトン』や《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が姿を()して、完全にこの世界から一時撤退した。



これこそ矛盾である。

今回の【絶対絶命砲】(砲→矛) と【絶対反射壁】(壁→盾) で[矛盾]となる。

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