248、【隠密隠蔽光弾】
●【No.248】●
なんと『悪魔神モドキ』の姿が消えてしまった。
一体何処へ行ったのか?
そこで『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が周囲を見渡す。
「ば、バカな……?
消えた……だと?」
『わ、我々の攻撃を喰らって消滅したのでは……?』
「否、いくら我々の攻撃が強力でも、あの程度の攻撃で消滅したとは考えられない。」
『では攻撃を喰らって、その隙に逃げたのでは……?』
「否、我々の攻撃を喰らっていながら、そのまま逃亡したとは考えられない。」
『それでは一体……?』
『これはどういうことだ?』
「さ、探せ! まだその辺にいるはずだ! よく探すんだ!」
『『くっ…』』
さらに『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が周囲を見渡す。 だけど、ここははるか上空であり、隠れる場所などない。
なので『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が驚愕・困惑・狼狽する。
それはまるで『悪魔神モドキ』の姿も気配も存在自体が消滅したように消えている。
まさか、この動き・この特殊能力は・・・?
まさか、ヤツも・・・?
そこから『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の背後上部から、なんと『悪魔神モドキ』が突然出現した。 それと同時に左拳から、極限まで黄色のエネルギーを集中させて、すぐに『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部めがけて振り下ろす。
ズガァァーーン!!
その黄色のエネルギーの大型弾丸が『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部めがけて高速接近する。 無言で放った技だけど、さすがに無音という訳にもいかず、この【隠密隠蔽光弾】が『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部にさえ直撃すれば上出来である。
「なんだ?」
『『ん?』』
技を放つ轟音に気づいて、後ろを振り向く『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》だけど、そこに彼らの目の前に、なんと黄色のエネルギーの大型弾丸が、すぐそこまで高速接近していた。
ズガァァーーン!!
「な、なんだとっ!?」
『おい、これはっ!?』
『うわっ、ヤバイぞっ!!』
突然の背後からの攻撃に驚愕・困惑・狼狽する『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》だけど、咄嗟に『堕神坊ベルシェールトン』が上昇して、《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》が、それぞれ左右に避けて、この【隠密隠蔽光弾】から逃れる。
(その【隠密隠蔽光弾】が何処にも当たらず、何処かへ飛び去った。 [A1])
そんな【隠密隠蔽光弾】の放った方を見てみると、もう既に『悪魔神モドキ』の姿が消えていた。
『いない?』
『消えた?』
「一体何処行った?」
また周囲を見渡すけど、やっぱり『悪魔神モドキ』の姿がない。
するとまた『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の背後上部に突然出現する『悪魔神モドキ』が、再び左拳から黄色のエネルギーの大型弾丸【隠密隠蔽光弾】を『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部めがけて放つ。
ズガァァーーン!!
いくら隠密・隠蔽した行動をしても、どんなに無言を貫いても、技を放つ時に轟音がするので、それを聞いて咄嗟に避けられてしまう。 それでもこの【隠密隠蔽光弾】を使用する理由はただひとつ。 それは彼の遠距離攻撃の技が、これひとつだけだからだ。
でも、それでも使用する。
この黄色のエネルギーの大型弾丸【隠密隠蔽光弾】が、再び『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部に高速接近する。
ズガァァーーン!!
「な、何っ!?」
『この音は?』
『ま…また…?』
技の高速接近する轟音を聞いて咄嗟に避ける。 今度は後ろを向いたまま『堕神坊ベルシェールトン』がさらに上昇して、それと《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》も、またそれぞれ左右に回避する。
(その【隠密隠蔽光弾】が何処にも当たらず、何処かへ飛び去った。[A2])
ちなみに技を放った『悪魔神モドキ』も、もう既にその場から姿を消していて、慌ててそこを見ても、もう誰もいない。
『またいない!』
『クソッ、ちょこまかと!』
「これが奴の戦い方か?
もし、あの技に音が消せる能力があれば、我々はもう既に殺られていたのか?」
『ちっ、厄介な技を!』
『奴は何処へ消えた!』
また周囲を見渡すけど、やっぱり彼の姿を確認できない。 攻撃の瞬間だけ、姿を現し、移動する時には、姿を消す戦法。 今はそれだけを繰り返す。
この後も『悪魔神モドキ』が『堕神坊ベルシェールトン』と《クリスタル.エルフニア.ノヴァドラゴン》と《クリムゾン.エルフニア.ノヴァドラゴン》の背後上部から突然出現して、再度左拳から【隠密隠蔽光弾】を『堕神坊ベルシェールトン』の後頭部めがけて放つ。 それがたとえ高速接近しても、轟音に気づき咄嗟に避けられても、この攻撃方法を連続して繰り返す『悪魔神モドキ』に、果たして勝機や策略があるのか?
さらに当たり損ねた【隠密隠蔽光弾】は、一体何処へ行ってしまったのか?
この『悪魔神モドキ』が使用する特殊能力とは―――まさか・・・?




