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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
G.大魔王.VS.大魔王編
249/326

244、結婚式

  ●【No.244】●



 これは少し前の話になる。


 最初の大陸の東南方面にある『ユニオーン岬』という場所に、ヴァグドーたち一行がいた。 この『ユニオーン岬』は大型船が停泊できる船着き場があり、宿屋が一軒と大きな教会があるだけの寂しい所だ。 よく旅の商人数人が立ち寄っていて、ここで武器・防具を売ったり、売りたい物を買い取ったりする。


 最近になって、宿屋や教会の他にも大きな二階建て一軒家の民家が建っていて、ここにレイドルノとダルラルダの二人が一緒に暮らしている。二人は相思相愛の恋人同士だ。 そこに大型船で立ち寄ったヴァグドーたち一行をレイドルノたちが迎え入れてる。


 ちなみにダルラルダの『瞳』は特殊な能力になっており、『見た者の存在をこの世から消滅させる』物騒なモノだが、以前ヴァグドーたちの尽力により、だんだんと改善している。 その能力もなんとかコントロールできるようになっており、力のセーブができるようになってきた。 それにレイドルノもだんだんと直視できるようになってきた。


 いつものようにして、レイドルノとダルラルダの二人がリビングみたいな部屋で、ゆっくり寛ぐけど、そのリビングの一角には、純白のタキシードとウエディングドレスが飾ってある。 そこにヴァグドーたち一行が挨拶に来た。


 実はレイドルノとダルラルダの結婚式を最近しており、ヴァグドーたち一行が祝福にやって来たのだ。 そんなヴァグドーたち一行がまずレイドルノたちにお祝いの挨拶をしていて、その後すぐに教会へ行って、それぞれ指定された席につき椅子に座る。


 そこにレイドルノたちもリビングで、純白のタキシードとウエディングドレスに着替えて、そのままの状態で教会へ行く。 ちなみに、この純白のタキシードとウエディングドレスは、ドワーフの職人が作っており、レイドルノが大金を支払って注文したモノだ。


 教会に純白のタキシードとウエディングドレスを着たレイドルノとダルラルダの新郎新婦がやって来て、神父のいる所まで一緒に並んで歩く。


 今日はレイドルノとダルラルダの結婚式である。 またヴァグドーたち一行も結婚式に参加する。


 純白のタキシードとウエディングドレスを着たレイドルノとダルラルダの新郎新婦が、神父の目の前に立つ。 神父の後ろにある台座には、青色の指輪と赤色の指輪が置いてある。 この指輪とは、青色の指輪を《希望の指輪》といい、赤色の指輪を《慈愛の指輪》という。 この指輪は、ヴァグドーたちが発見した指輪であり、レイドルノとダルラルダに提供してる。


 なにやら神父が新郎(レイドルノ)新婦(ダルラルダ)に対して、"誓いの言葉" を口にする。


『汝、レイドルノはいついかなる時も、ダルラルダを愛し続ける事を誓いますか? 汝、ダルラルダはいついかなる時も、レイドルノを愛し続ける事を誓いますか?』


 そこに新郎(レイドルノ)新婦(ダルラルダ)が同時に言った。


「「はい、誓います!」」


 今度は神父がふたつの指輪を持って、新婦(ダルラルダ)に青色の指輪を渡し、新郎(レイドルノ)に赤色の指輪を渡す。 まず新婦が新郎の左手薬指に、青色の指輪《希望の指輪》をはめてあげる。 続けてすぐに新郎が新婦の左手薬指に、赤色の指輪《慈愛の指輪》をはめてあげる。

 そして新郎新婦は "誓いのキス" をする。


『おお、父と子と聖霊の御名において、主はレイドルノとダルラルダの二人を夫婦と認められた。 アーメン』


 最後に神父の締め括りの祈りの言葉を言い終える。


 おおぉ~~っ!!


 パチパチパチパチ―――


 そこでヴァグドーたち一行を含む結婚式参加者全員が立ち上がって、二人に祝福の拍手をする。


「なるほどのう、これが異世界の結婚式なのか?」

「おそらく、レイドルノさんの趣向も取り入れてると思いますよ。」

「へぇ~、いいわねぇ~♪

 結婚式っていうのもぉ~~♪」

「どう思う? アルラトス」

「さぁ、私たちにはまだ早いんじゃない?

 アルベルス」


「ん~~、結婚かぁ~~」

「いいですね、結婚式」

「はぁ~、結婚ねぇ~、いいなぁ~~♪」

「姫様の結婚式は、もっと豪華に盛大に()(おこな)うつもりです。」

「まずお姉さまから先です。

 私はまだ結婚しませんよ?」


「へぇ~、人間の結婚式もなかなかユニークでいいね。

 今後の参考にさせてもらおうかな?」

「………」 (お母さんと結婚式でもするのかな?)

「いや、確かにアンタも神だけど……」

「ん、なんだい?」

「いや、何でもない」


 なにやらヴァグドーたち一行も、皆それぞれが思い思いの感想を述べている。



 この後で、レイドルノたちの二階建て一軒家の自宅にて、ヴァグドーたち一行を招いた結婚披露パーティーを開催していて、リビングのテーブルの上には、美味しそうな豪華な料理が並んでいる。 ちなみにレイドルノとダルラルダは、まだ純白のタキシードとウエディングドレスを着たまま参加している。


 そこでみんながワイワイ雑談してる。


「ヴァグドーたちは、このまま『東の岬』に向かうのか?」

「ふむ、大魔王エリュドルスの依頼でな。

 これから救援に向かうのじゃ。」

「ほーう、大魔王デスゴラグション案件なのか?」

「ふむ、それが終われば、次の大陸へそのまま行くつもりじゃ。」

「いよいよこの大陸を離れます。」

「そうか、遂に行くのか…」


「お前さんたちはゆっくりしていくのか?」

「そういえば新婚旅行は行くのですか?」

「いや、残念だけど、またすぐに次の仕事が入ってる。 なんでもアロトリス様の主催する大陸サミットに、ギドレファナス共和国から代表としてバーデハルドンが参加するんだ。 俺とダルラルダは彼の護衛として一緒に行くつもりだ。」

「ふむ、そうなのか。」

「それはまたお疲れ様です。」

「あんたらも頑張れよ。」

「皆さん、ご武運をお祈りします。」


 などとヴァグドーや勇者アドーレたちとレイドルノたちの話は尽きない。 別にこれで最後と言う訳でもないけど、しばらくの間は話せないからだ。



 この後で、ヴァグドーたち一行は大型船に乗って『東の岬』へ向かい、レイドルノたちはこのままギドレファナス共和国へ戻る。



 こうしてレイドルノとダルラルダの結婚式は無事に終了した。



これはヴァグドーたち一行が大型船で『東の岬』に向かっている最中の話。

ようやくレイドルノとダルラルダが結婚した。

そして、皮肉にも親しい間柄は同郷の者たちではなく、ヴァグドーたち一行であった。


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