242、秘密の特訓:2
●【No.242】●
ワシとカグツチが秘密の特訓をしている。
カグツチが剣でワシに少しだけでもダメージを与えることが特訓である。
まずワシが認めるダメージをカグツチが与えれば特訓成功でクリアじゃ。
その間に、ワシは回避のみで、攻撃も反撃も防御もせず、カグツチの背後に回って彼女の大きな胸を揉むだけじゃ。
そこでカグツチがワシに、30回胸を揉まれると特訓失敗のゲームオーバーじゃ。
実はこの特訓、カグツチはまだ一度も成功していない。
今まで常にカグツチは、ワシに自分の大きな胸を揉まれ続けて、あっという間にあっさりと、30回揉まれてしまう。
かつては、ロンギルスやエクリバやニーグルン姫らも挑戦してみたけど、やっぱりワシに背後を取られてしまい、自分の大きな胸を揉まれてしまい、途中からは、とても気持ち良くなってしまい、まるで集中できなくなるので、もう既に秘密の特訓の挑戦と成功を断念している。
現在では、もうカグツチだけしか秘密の特訓を挑戦していない。
だがしかし、まだカグツチだけは秘密の特訓を諦めずに続けている。
何故、そんなに続けたいのか、よく解らんけど、とにかく続けたいようだ。
その特訓の様子を見ていた勇者見習いのモモネも、何故だか参加したがっている。
今は既に29回胸を揉まれている。
「でやぁああああぁぁーーーっ!!」
「ほっ…ほっ」
ブンブンブン!
カグツチが剣を振り回し、なんとかワシに当てようとするけど、相変わらずワシが巧みに避けて、いっこうに当たる気配がない。
だがしかし、カグツチもただ闇雲に剣を振り回しているわけではない。 そのワシの隙を見ながら、あるチャンスとタイミングを見計らっていた。
「でぇぇーーーいっ!!」
「ほっ…ほっ」
ブンブンブン!
すると突然―――
フッ!
ワシがカグツチの目の前で、一瞬だけ姿が消えた瞬間―――
ここだぁーーっ!!
ビュゥン!
すぐカグツチが自分の背後に、次にワシが現れるであろう場所を予測して、まっすぐに鋭く速く剣を突き立てる。
―――やったのかっ!?
特訓の性質上、ワシは必ずカグツチの背後に回る。 その為、タイミングを見計らって自分の背後を剣で攻撃した。
し~~~ん……
だがしかし、カグツチの背後にワシはいなかった。
「―――えっ!!?」
カグツチが慌てて、剣を突き立てた背後の方に振り返ってみると、やっぱり誰もいない?
次の瞬間―――
ムニュゥ!
「ひゃああぁっ!?」
突然ワシがカグツチの背後に現れて、後ろからカグツチの大きな胸を揉んでいる。
モミモミ、モミモミ!
カグツチは驚き、頬を紅くしている。
「ど、どうして?」
「ワシの動きがワンパターンなら、お前さんの動きもワンパターンじゃ。 お前さんは自分の背後しか攻撃してこんからのう。」
「……うっ……」
やっぱり結局カグツチは、今回もワシの姿・動きを、最後まで捉えることは出来なかった。
モミモミ、モミモミ!
これで今回もカグツチは、ワシに背後から大きな胸を30回揉まれているので、残念ながら秘密の特訓失敗じゃな。
「ふむ、今回も特訓失敗じゃな」
「ふにゃぁ、そ…そうですか……。
ざ…残念ですけど……仕方ないです……ね……師匠」
なんだか本当に残念そうにガッカリしているカグツチだけど、失敗の罰は甘んじて受けている。
「ふむ、もう飽きたので、今回もこの特訓は終了じゃな。 これからも精進せいカグツチよ」
「……は……はい、判りました……師匠」
この特訓は一度失敗すると、最低でも半日は出来なくなり、この時間帯だと、次の特訓は翌日以降になる。
ちなみにこの特訓に成功すると、冒険者ランキングのエネルギーポイントが、さらに「330」加算される、かなり魅力的な特訓である。 ※冒険者ランキングのエネルギーポイントがある一定以上加算されると、冒険者ランクが上がる。
「お父さん、私もあの特訓やってみたい!」
「…………ダメだ」
「え~、なんでぇ~?」
「………」
悪魔神オリンデルスがモモネをそっと諫めた。 まぁオリンデルスにしてみれば、あまり面白くない特訓方法であろう。
今回はカグツチとエクリバの二人で、ある特訓に参加している。
今回の特訓とは、ワシの特訓に付き合ってもらっておる。
まずカグツチとエクリバの二人がミニスカートのままの状態で、連続して上段蹴りをしてもらい、ワシの顔面を狙ってもらう。 それをワシが紙一重でかわしていく。 この特訓を約10分間は続ける。
その際に彼女たち二人には、ワシの顔面めがけて蹴りあげてもらうので、当然ミニスカートが捲れ上がって、ミニスカートの中身のパンティーが見えてしまう。 勿論、彼女たち二人には、それを承知でワシの特訓に参加しておる。
シュッシュッシュッ!
サッサッサッ!
「でぇえええぇーーーっ!!」
「はぁあああぁーーーっ!!」
「………」
二人共に、なかなか素早く鋭い蹴りをワシの顔面めがけて蹴りあげる。 その上段蹴りをワシが巧みに素早く避け続ける。 だけど、カグツチもエクリバも負けずに蹴り続ける。
シュッシュッシュッ!
サッサッサッ!
「でぇやあああぁーーーっ!!」
「このぉおおおぉーーーっ!!」
「………」
二人共に、なかなか真剣に真面目にワシの顔面めがけて蹴りあげる。 彼女たち二人がかりにも関わらず、ワシが巧みに素早く避けるモノで、多少なりとも焦りや動揺を感じておるようじゃ。
シュッシュッシュッ!
サッサッサッ!
「な、なんでぇ~~?」
「そ、そんなぁ~~?」
「ふふふ、ムダじゃ、ムダ!」
カグツチとエクリバが何度も何度も、ワシの顔面めがけて蹴りあげるけど、いっこうにワシの顔面には当たらない。 二人共に、色んな角度・左右挟撃などして、なかなか工夫しとるけど、ワシには止まって見えるのじゃ。
さらにワシの凄まじい動体視力で、彼女たち二人のパンティーもはっきり見えておる。
まずカグツチのは、紅色のリボンが付いたピンク色のノーマルデザインのパンティーじゃな。
次にエクリバのは、黄緑色のリボンが付いた緑色のノーマルデザインのパンティーじゃな。
二人共に、なかなか可愛いパンティーを穿いておるのう。
やがて、10分が経過して、結局は彼女たち二人は、このワシに一撃もダメージを与えることもなく、終わってしまった。 二人共に、かなり疲労しておるようじゃが、ワシは全く疲れておらぬ。 まだまだぜんぜんピンピンしておる。
ちなみにこの特訓でヴァグドーの顔面に蹴りを当てると、冒険者ランキングのエネルギーポイントが、さらに「420」加算される、とても魅力的な特訓である。 ※冒険者ランキングのエネルギーポイントがある一定以上加算されると、冒険者ランクが上がる。
「お父さん、私もあの特訓やってみたい!」
「…………ダメだ」
「え~、なんでぇ~?」
「お前にはまだ早い」
またオリンデルスがモモネをそっと諫めた。 まぁオリンデルスにしてみれば、これもあまり面白くない特訓方法であろう。
ようやく呼吸を整えたカグツチがワシに質問した。
「そ…それで……私たちのパンティーは……一体何色でしたか……?」
「おう、そうじゃな。
たしか……カグツチがピンク色で……エクリバが緑色……じゃろ?」
「「…ッ!!?」」
心の中でカグツチとエクリバは、ワシのことを "やっぱり凄い!" と思ったらしい。 何故なら、二人の蹴りを全て避けながら、二人のパンティーを見る「余裕」と「正確さ」があったからじゃ。
本作品の今年の執筆・投稿・更新は、これにて終了致します。
今年も読んでいただいて、本当にありがとうございました。
来年もどうぞ宜しくお願い致します。
それでは来年も良い年になりますように、これにて失礼致します。
[2021・004]




