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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
A.アーサンティラル王国編
24/329

20、決戦前夜

ヴァグドー、しばしの休息である。


  ●【No.020】●



「…お母さん…」


主人は後ろを振り向いて、

「…アミラ…」

…と、言っていた。


ギルドの奥の方から現れてきたおそらくは、この街で一番の美貌の持ち主であろう「アミラ」という名前の女性は、どうやらこのギルドの主人の娘のようである。


「お母さん!! 私は "あいつ" のお嫁なんかに、いきたくありませんっ!!」

アミラは凄い剣幕で母親主人に言い寄っていた。


「…仕方ないんだよ… 本当は私だって "あいつ" なんかに、お前をやりたくはないんだよ… でも… "あいつ" を倒せるヤツなんて、いないんだよ…」

「………うっ…うぅっ…」

アミラは泣きながら崩れ落ちるようにしゃがんでしまった。


「…アミラ!」

母親主人はアミラを抱きしめていた。



その様子を見ていたカグツチがヴァグドーに話しかけてきた。

「…何か…あったのでしょうか? 師匠」

「ふん、知らんな」

「…え? 気にならないのですか? ヴァグドー様」

「ふん、興味がない」

「………」

カグツチとロンギルスは二人共に無言でいた。

「さぁ、そんなコトよりも明日の夜に備えて、今夜はゆっくりと休むかの。 食事をして宿屋にいくぞ!」

「…はい…」

ヴァグドーたち三人はギルド冒険商を出ていった。




ヴァグドーたち三人は、この街の肉料理店に行き肉料理をたらふく食べてから、夜になって宿屋の方へと向かっていった。



ヴァグドーたち三人が、宿屋に泊まるにあたり一部屋しか予約していなかったのだが、カグツチとロンギルスは二人共に反対も拒否も、嫌がる素振(そぶ)りすら見せなかった。



宿泊部屋のドアを開けると室内は、左端に細長ソファーがあり中央にテーブルがあり右端にベッドがあり、奥の方には窓があってその下には小さな机と椅子がある、比較的に広い部屋であり三人でも充分に泊まれる部屋である。(別室にはシャワーやトイレも完備されている)


ワシは二人の娘に言った。

「おい、お前さんたちはシャワーを浴びてきなさい。」

「はい、判りました。」

二人はシャワー室の中に入っていった。


ワシはソファーに枕と毛布を置いて寝る準備をしていると、二人が話しをしながらシャワーを浴び終えていて、ワシが居る部屋に戻ってきていたのじゃ。



その二人の娘の姿が、

カグツチはピンク色のブラジャーにピンク色で両脇が紐で結ばれているパンティーの下着姿であった。

ロンギルスは純白のブラジャーに純白のパンティーの下着姿であった。

ちなみに二人共にかなり大きな胸をしている。


二人の娘はまだ身体中に、少しだけ水滴が残っている凄く色っぽい格好で、タオルを両肩にかけて現れていて、二人共にヴァグドーの方を見てニコリと微笑んでいた。



ワシは平然とした態度で、二人の娘に淡々と質問した。

「何故、二人共に下着姿なのじゃ? 風邪ひくぞ!」

「わ、私はこの格好のほうが寝やすいので、いつもこの格好で寝ています。 あ、あとは緊急時には、すぐに鎧を身に付けられますから…これでいいのです。」

「わ、私もカグツチさんとお、同じ理由です。」

「そうか? まぁ、風邪だけはひくなよ。 二人共」

「はい、判りました。」

二人はベッドの中に入っていった。


二人の娘は明らかに、ワシを誘惑している様に見えていたが、ワシは気にしない。


ワシがソファーで眠ろうとしていると、カグツチが突然―――

「えっ!? 一緒に寝てくれないのですか!? 師匠」

…と、驚愕していた。


ワシは普段通りで、さも当然の様に反論した。

「当たり前じゃ! お前たち二人はどう見ても二人用のそのフカフカのベッドで眠れ! ワシはこっちのソファーで眠る!」

「は…はい、判りました。 おやすみなさい 師匠」

「残念ですが、今回は(あきら)めますね。 おやすみなさい ヴァグドー様」

「…おやすみ…」

二人はそのまま眠ってしまった。




ヴァグドーは仰向(あおむ)けで寝ていて、天井を眺めながら何かを考えていた。

「ふふふ、明日の夜が勝負じゃな。 必ず決めてみせるぞ!」


ヴァグドーが明日の夜には "地獄の翼" の攻略に挑む予定であった。



 

ヴァグドー、次回にはどう出るのかっ!?


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