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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
G.大魔王.VS.大魔王編
237/329

233、必勝の方程式

今回は大魔王エリュドルスの意向により、昼間での投稿・更新となります。

  ●【No.233】●



 最も危険な存在〈地球神アクナディオス〉は何を思う。


 今までこの異世界では、一番危険な存在は悪魔神だけだと思っていた。 だけど大魔王デスゴラグションを操るこの〈地球神アクナディオス〉もなかなか危険な存在だと認識してきた。


 それでは悪魔神トニトリエクルスや悪魔神ヴォグゲロルスと、この〈地球神アクナディオス〉では、一体どちらの方が一番危険な存在なのだろうか? 実はどちらも危険な存在なのだ。 つまり、いずれヴァグドーたちにも悪魔神打倒の過程で、この〈地球神アクナディオス〉とも対峙する事になるだろう。


 だから今回は、その前哨戦ともいえる戦いとなる。





 だがしかし、その大魔王デスゴラグションの背後に、あの〈地球神アクナディオス〉の姿がない。 これは奴が大魔王デスゴラグションの体内に入り込んでしまったからか? それとも―――?


 現在はある大陸の『東の岬』にて、戦闘中である。 大魔王デスゴラグションの右腕でもあるシル・バニーオン・ズドが大魔公ウエルルスと交戦中。 また大魔王エリュドルスも大魔公デイラルスの回復魔法 《ヒール・エンジェル・ミカエル》と回復特技 《大魔法力再生祝祭(ルシフェルト)》で体力と魔法力を回復中。 まだ少し完全回復に時間がかかるけど。 それと救援に駆け付けた《スライム・ソルジャーマン》が "鉄円の陣形" で大魔王エリュドルスとデイラルスの周囲を鉄壁に防御(ガード)。 これだけ守りが固ければ、いかに強靭で強力な大魔王デスゴラグションでも、そう簡単には攻められないハズ?


 一方の大魔王デスゴラグションは相変わらず無言のまま、おとなしく突っ立ってるだけ? 本当に一体何を考えているのか? 本当に攻める気があるのか? 常人には理解出来ない不思議なところがある。





 その様子を見て、あの大魔王エリュドルスが不信感を持って、かなり不審に感じていた。


「何故動かない?

 デスゴラグションよ。 そなたは一体何がしたいんだ?」

「―――はい?」


 ―――わからん。

 本当に一体何がしたいんだ?


 ………?


 キィッ!


 大魔王エリュドルスが鋭い眼光で大魔王デスゴラグションの体内を調べあげる。


「―――いない……?

 そんなバカな……()がいない……だと?」

「―――はい?」

「そんなバカなぁ!?

 何故奴がいないっ!?」


 なんと大魔王デスゴラグションの体内にも背後にも、あの〈地球神アクナディオス〉の黒い人影の姿が見当たらない。 普通はいかに〈地球神アクナディオス〉といえども、一旦取り憑いた者から離れることなど出来はしない。 それなのにいない。 あの〈地球神アクナディオス〉に姿を()す能力などないはず。 だいいち姿を()す意味がない。 ならば、あの〈地球神アクナディオス〉が取り憑いた者から離れて、何処(どこ)かへ行ったとしか説明がつかない。

 やっぱり、あの〈地球神アクナディオス〉は特別なのか?


「………」


 だとしても、もし仮に取り憑いた者の肉体から離れて、何処(どこ)かへ浮遊して行ったとしても、実体のない奴には何も出来はしない。 奴に()()を見つけることなど出来ないし、もし仮に見つけたとしても触れることなど出来ないし、今取り憑いてる者が死なない限り、別の誰かに取り憑くことなど出来はしない。 そこはいかに特別な存在といえども変わらないはずだ。 それに『冥道郷(めいどうきょう)』には、あの大魔公ギロリルスもいる。 奴の監視能力に取りこぼしはなく、今も常時警戒してるはず。 依然として、こちらの方が有利……大魔王デスゴラグションの肉体を置いていった時点で、奴の敗けだ。


「………」


 こんな短時間で、大魔王エリュドルスが頭をフル回転させて、必勝の方程式を考えた。


 よし、ならばこの状況を維持。

 もし仮に奴が何処(どこ)かへ姿を()したというならば、こちら側もその方がやりやすい。 このまま余の体力と魔法力を完全回復させて、ウエルルスと一緒に、あのシル・バニーオン・ズドを破壊する。 あとは海からやって来るハズのヴァグドーや勇者アドーレたちを待ち、彼らに大魔王デスゴラグションを討ってもらえば、取り憑いた者の肉体が死に、奴はまた別の者の肉体に取り憑くはず。 ()()を余の編み出した "秘策と秘技" で討ってしまえば、あの〈地球神アクナディオス〉の目的・野望も打ち破り、この大陸の防衛も成功・死守できるはずだ。 これは悪魔神トニトリエクルス打倒の前哨戦には、丁度いい肩慣らしだ。


「ふん、いいだろう。 ならば―――」


 大魔王エリュドルスの頭の中で、今回の大魔王デスゴラグションの大陸侵攻への決着の仕方・必勝の方程式が、今……完全に組上がった。


「ふふふ、完成だ。

 これであの〈地球神アクナディオス〉にも勝てる。」

「―――はい?」

「たった今、余の必勝の方程式が組上がった」

「ほ、本当ですか?

 私は一体何をすれば?」

「今は現状維持だ。

 これがやがて勝利に繋がる」

「はい、判りました。 エリュドルス様」

「………」


 ふふふ、〈地球神アクナディオス〉よ。

 もし仮にそなたに何か考えがあって、大魔王デスゴラグションの肉体から離れたとしても、余の必勝の方程式から(のが)れることはできない。 この大魔王エリュドルスの必勝の方程式からは……な。


「ふふふ、勝った」


 この勝利を確信した大魔王エリュドルスの余裕の()み。


 だがしかし、忘れてはいけない。

 相手があの〈地球神アクナディオス〉であることを。

 あの最も危険な存在の〈地球神アクナディオス〉に果たして、大魔王エリュドルスの必勝の方程式が、一体どこまで通用するのか―――全くの不明である。



いかがでしたか?

久しぶりの昼間での投稿・更新は?

では、またいつか深夜にお会いしましょう。

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