表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
G.大魔王.VS.大魔王編
229/329

225、シル・バニーオン・ズド:3

  ●【No.225】●



 ある大陸の海上での戦闘状況。


 大魔王エリュドルス.対.シル・バニーオン・ズド



 強敵シル・バニーオン・ズドの鋭く激しい攻撃に窮地に陥る大魔王エリュドルス。

 そんな大魔王エリュドルスを救う援軍が遂に到着した。 そう、あのヴァグドーである。


「大丈夫か? エリュドルスよ」

「ああ、なんとかな。 お陰で助かったよ、ヴァグドー公よ。」

「ふむ、そうか」


「大丈夫ですか? 大魔王エリュドルスよ」

「ああ、特に問題ない。 勇者よ」

「そうですか」


 さらに勇者アドーレも大型船から降りてきて、ヴァグドーの隣に立った。 ここでは海面の上に浮いているといった方がいいだろう。

 ちなみにヴァグドーたち一行の中で、空が飛べるのは、ヴァグドーと勇者アドーレと大魔女シャニルと上位魔族テミラルスと悪魔神オリンデルスの五人だけ。 他の者は、()()()()()()



 そこにワシが自分たちの背後で(ひざまず)く大魔王エリュドルスに話しかける。


「この者はワシらが相手をする。 お前さんは早く『東の岬』まで行って、部下どもを助けてやれ。」

「いいのか?」

「構わん、お前さんも知っておろう。 ワシらは強い奴と戦いたいのじゃ。」

「ここはボクたちに任せて行ってあげて下さい。 大魔王エリュドルスよ」

「すまない、恩に着る。 ()()()()破壊しても構わない。」

「そうですか、判りました。」

「大魔王よ、ひとつ質問じゃが、その大魔王デスゴラグションとやらは、この大陸に向かって来ておるのか?」

「………」

「ああ、向かって来ている。 余にはわかる。 奴が来ている。」

「そうか、わかったのじゃ」

「それでは行って下さい。」

「承知!」


 ダッ!


 そこで大魔王エリュドルスが海面を蹴って飛び上がり、そのまま大魔王デスゴラグションの先行精鋭部隊の後を追うように飛び去った。


 ―――ピピッ!

『ソウはさせナイ』


 ダッ!


 それを見たシル・バニーオン・ズドも海面を蹴って飛び上がり、そのまま大魔王エリュドルスの後を追おうとするけど、いきなりヴァグドーが目の前に現れて、大魔王エリュドルス追跡を阻止される。


 ―――ピピッ!

『ジャマ!』


「おおっと、ここを通りたければ、ワシらを倒すことじゃ。 ワシらを倒さねば、大魔王エリュドルスは追えぬぞ。」

『ジャマ!』

「どかぬ!」


 そこでシル・バニーオン・ズドの右手甲の隠し装置から突き出てる銀色の鋼鉄の刃を振り上げて、そのまままっすぐ目の前にいるヴァグドーに斬りつける。


『どけェーーッ!!』


 パァッキィーン!


 なんとヴァグドーの身体を斬り裂くどころか、その銀色の鋼鉄刃の方が折れてしまった。 本当にヴァグドーの身体は凄いぞ。


『……ッ!!?』

「ほっほっほっ、そんなナマクラ刃では、ワシの身体を斬り裂くことはできんぞ。」

『目標確認―――えッ!!?』


 目標確認―――おそらくワシのステータスでも見ているじゃろう。 が、そのステータスを見て、こやつは表情を変えた。 もっともこやつは機械人形なので、表情などは解らぬが、明らかに様子がおかしいことは見ていてわかった。

 かなり驚いておるようじゃな。


 だがしかし、ワシには関係ない。


 ビシィッ!


 そこから身体を一回転しながら裏拳のような左肘打ち【神納覇(しんのうは)登昇(とうしょう)】を、シル・バニーオン・ズドの顔面に素早く叩き込んだ。


「くらえぇ、機械人形!」

『ぐッ!!?』


 そんなシル・バニーオン・ズドが、ワシの【神納覇(しんのうは)登昇(とうしょう)】を()らい、身体を背後に吹っ飛ばす。



 その身体を後方に吹っ飛ばしながら―――


 

 ノーモーションからの突然、シル・バニーオン・ズドの真紅の瞳(ロボット・アイ)から "真紅の殺人レーザー光線" が高速で飛び出して、ヴァグドーの方へ向けて発射された。


『くらえぇ、人間!』


 ビビィッ、ザッ、ビシィィィン!


 そこにワシは左腕を前方に出して、まるで「ハエ」か「蚊」を()()()ようにして、その "真紅の殺人レーザー光線" を(はじ)()ばす。


『……ッ!!?』

「ふふふ、無駄じゃよ・ム・ダ」


 あのシル・バニーオン・ズドが驚愕している。

 右手甲の隠し装置から出される銀色の鋼鉄の刃にしろ、真紅の瞳(ロボット・アイ)から出される "真紅の殺人レーザー光線" にしろ、あの大魔王エリュドルスを相当苦戦させた自慢の攻撃方法を、()()()()()()()()()()()()(くぐ)り、いとも容易(たやす)く処理してしまったのだ。

 少なからず動揺が走る。



 だがしかし、問題は()()()()()()

 もっとも重要な事は、自分が今何処(どこ)に向かって吹っ飛ばされているか、である。


 ()()()()()()勇者アドーレが伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を取り出して、()()を前方に持って待ち構えていた。


 グザァッ!


『グガァッ!!?』


 吹っ飛ばされたシル・バニーオン・ズドの背後にいた勇者アドーレの伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の刃が、丁度シル・バニーオン・ズドの胸部を後ろから刺し貫いた。


『そ、ソンナ……バカな……ッ!!?』

「覚悟はよろしいですね? シル・バニーオン・ズドさん」

『ま、マテッ……タス―――』

「スーパーサンダーソードエクスプロージョン!!」


『―――ケテ……くッ―――』


 ドォッカァーーン!


 するとこの勇者アドーレが、その攻撃名を発言した途端、鋭い勢いで "超電撃エネルギー光線" がシル・バニーオン・ズドの胸部から走って (全身を) 駆け巡り、そこから大爆発を起こし、その激しい衝撃・爆風と電撃で、シル・バニーオン・ズドの身体がコナゴナに吹き飛んで破壊された。




 シル・バニーオン・ズド①.対.ヴァグドー&勇者アドーレ

            ↓

○【ヴァグドー&勇者アドーレの勝利】

●【シル・バニーオン・ズド①の敗北 ━ 戦闘不能 → ドロップアイテム等無し】




 そこにワシがアドーレに近づき話しかける。


「なんじゃよ。 凄い強敵だから気をつけろ、とテミラルスのヤツに言われた時、内心結構楽しみにしていたのに、もう終わりなのか?」

「残念でしたね。 ヴァグドーさん」

「まぁよい、質より量じゃ。 先に『東の岬』に行った大魔王デスゴラグションの先行精鋭部隊とやらを片付けた後で、いよいよ大魔王デスゴラグションとの対決じゃな」

「相変わらずですね、ヴァグドーは。 では追いますか?」

「おう!」


 そこでワシとアドーレは大型船に飛び乗って、このまま大型船は『東の岬』の方へ向けて出発した。







《スーパーサンダーソードエクスプロージョン》

勇者アドーレの必殺技のひとつ。

「電撃」と「爆撃」の二つの力を込めた "超電撃エネルギー光線" を敵に当てて、電撃と爆撃のダメージを同時に与える砲撃であり、殺傷能力がズバ抜けて高い。

今はまだ未完成であり、照準や着弾や威力などに、多少の誤差(ズレ)があるけど、今回の時のように、あれだけ密着していれば、確実に当たり威力も高い。



なんと大魔王エリュドルスが、あれほど苦戦していたシル・バニーオン・ズド相手に、二人がかりとはいえ、たったの二撃で倒してしまった。


いかにヴァグドーと勇者アドーレの二人が強いか、いかにシル・バニーオン・ズドがかわいそうだったか、それらを物語るシーンだった。


それでもブクマ・評価・感想などあれば、どうぞ宜しくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=676877153&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ