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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
※閑話:大魔王の反乱?
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216、警告

  ●【No.216】●



 その『魔族の城』の奥の方にある『玉座の間』の奥の方にある玉座に座る大魔王デスゴラグション。


 そんな大魔王デスゴラグションが無口で(うつむ)いたままの状態で、まるでただの(しかばね)のような感じで、全く動かないみたいだけど、それでも死んではいないようだ。


 また玉座の左側には、大きな黒い人影の不気味な存在〈地球神アクナディオス〉が、少し浮いたままの状態で立っていた。


 まるで大魔王に取り憑いているのか、そこから全く動かない〈地球神アクナディオス〉だけど、相変わらず不気味で薄気味悪く笑ってる。


 この〈地球神アクナディオス〉が、ずっと大魔王の方を黙って見つめている。


『ヒヒヒ、こうも容易(たやす)く大魔王を操れるとはな……。 ―――ヒヒヒ』


 どうやらこの大魔王デスゴラグションは、その〈地球神アクナディオス〉に操られているみたいだけど、一体どういった経緯(いきさつ)で、そうなってしまったのか、よく解らないのだ。


 この『玉座の間』の中でも、異様な雰囲気を(かも)()しており、()()()()()()、あの〈地球神アクナディオス〉もなんだか気付き始めていた。


『ヒヒヒ、誰だ・・・()()()()()のは・・・? ―――ヒヒヒ』


 そこに〈地球神アクナディオス〉が誰もいない筈の『玉座の間』の中央部の方へ向かって声をかけてきた。 それはまるで、()()()()()()()()かの様な言い方である。




 すると、()()()() [玉座の間の中央部で、大魔王デスゴラグションが座る玉座の正面の少し離れた場所] ある一定の闇が発生していて、その闇の中から、漆黒のフードとローブとマントを頭から(かぶ)った正体不明の謎の黒い人影が、その姿を現した。

 その漆黒のフードとローブとマントを頭から(かぶ)った正体不明の謎の黒い人影から、どうやら先程から異様な雰囲気を(かも)()されているようだ。



 その事に当然気づいた〈地球神アクナディオス〉が、その正体不明の謎の黒い人影に対して声をかけてきた。


『ヒヒヒ、キミは "大魔公ウエルルス" なのか? イーヒヒヒ』

「久しぶりだな。 地球の護り神〈アクナディオス〉よ」


『ヒヒヒ、それで、一体何しにやって来た? ウエルルスよ』

「警告しに来た。 地球の護り神〈アクナディオス〉よ」

『・・・ヒッ? 警告だと・・・?』


「そうだ。 我が主、大魔王エリュドルス様が統べる大陸への侵攻を即刻停止してもらいたい。 地球の護り神〈アクナディオス〉よ」

『………』

「その大魔王デスゴラグション様が担当する大陸の支配をまだ完璧に完了していないハズだ。 しかも、これは『四大魔王大陸間不可侵条約協定』に抵触する行為だ。 即刻止めていただきたい。」

『………』

「即刻停止しなければ、こちらも容赦しないぞ。 あの大陸へ上陸すれば、そちら側の魔族は全員滅ぼすぞ。」

『………』


「―――どうした? 何故黙っている?」

『……ク』

「……?」

『クフフ、アーハハハァーーーッ!! まさか、そんな事を言う為に、わざわざここまでやって来たのかぁーーーっ!? 大マヌケめ! まさか「はい、そうですか」などと言って止めるとでも思ったかっ!? ウエルルスよ、逆にエリュドルスの側近でもあるキサマを今ここで倒してしまえば、エリュドルスの戦力が大幅に低下させられるではないのかぁーーーっ!? イーヒヒヒ』

「―――な、何っ!!?」

『この世界・全ての大陸を支配するのは、この〈地球神アクナディオス〉でなくてはならない! 無論、大魔王でも悪魔神でも人間の王族でも、ましてや女神でもない! この〈地球神アクナディオス〉だけなのだよ!』

「ぬっ、おのれっ!」

『ヒヒヒ、心配しなくとも、この大魔王デスゴラグションが支配しようとしている大陸も当然支配するつもりだよ。 それと同時進行で、他の大陸も支配するつもりだよ。 ヒヒヒ』


「バカな! そんな事をすれば、絶対に大魔王デスゴラグション様の部下の魔族たちからの反発・反乱が起きるぞ!」

『ヒヒヒ、その時は多少戦力は低下するけど、自分に従わない奴は粛清するだけだよ。 そんな事はキミの主のエリュドルスもやってる事だよ。 魔族は主従関係や上下関係は絶対だからね。 ヒヒヒ』

「………」

『ヒヒヒ、どうやら驚いてるようだね。 ウエルルスよ、本来ならば、この世界にいる〈地球神アクナディオス〉は、温厚でおとなしい性格のハズだよね? こんな自分のような性格があってはならないハズだよね? ヒヒヒ』

「確かに、その通りだ。 それが一体何故だ?」


『ヒヒヒ、それは自分が特別だからだよ。 まさしく突然変異と言うべきだろう。 この自分だけを倒せば、おそらくこの異常事態も終わるだろう。 最も自分を倒せれば、の話だけどね? ヒヒヒ』

「その突然変異とやらは、キサマだけなのか?」

『ヒヒヒ、さぁねぇ。 そんな事は自分は知らないねぇ。 たとえ知っていても、それをキミに言う必要も義務もないよね? ヒヒヒ』

「………」


 そこで今まで玉座に座り、(うつむ)いていた筈の大魔王デスゴラグションが(うつむ)いたままの状態で、突如唸り始めた。


「グゴゴゴゴゴォォォーーーッ!!!」


「―――むっ!!?」

『ヒヒヒ、どうやら時間のようだね。 ウエルルスよ、エリュドルスに伝えるがいいよ。 "首を洗って待っていろ" とね。 ヒヒヒ』

「ぬう……地球の護り神〈アクナディオス〉めぇ……」

『ヒヒヒ、この【大魔王の(いなな)き】には誰も逆らえないよ。 たとえ "大魔公" であるキミでもねぇ。 ヒヒヒ』


「クッ!!?」


 シュゥゥゥ―――


 するとここで、漆黒のフードとローブとマント姿の大魔公ウエルルスの姿が、徐々に少しずつ消え始めていた。



 その【大魔王の(いなな)き】とは、大魔王が唸り始めると、天使や人間や魔族や魔物(モンスター)などの種族問わず、その場に存在できずに瞬時に何処(どこ)かへ飛ばされてしまう能力であり、この能力が発動すると、たとえ悪魔神であろうとヴァグドーであろうと同じ大魔王であろうと、瞬時に何処(どこ)かへ飛ばされてしまう。 また応用が()くようであり、自分に対して使用すると、自分自身が瞬時に何処(どこ)かへ飛ばされてしまうのだ。

 ちなみに場所の指定はできない。


 ゴロゴロゴロ、ズバァーーン!


『………』


 そのうちに、大魔公ウエルルスの姿が完全に消失した。


 『一応、念の為に』

今年もどうもありがとうございました。

来年もどうぞ宜しくお願いします。

それでは、良いお年を!

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