209、悪魔神独演会:2&ヴァグドー選択肢
●【No.209】●
【三大悪魔神簡易情報紹介】
悪魔神オリンデルス (狼) 約5000年
滅亡した世界A→〔肉体・実力・魔力・魂(9/10)〕→封印→女神イフレア
最古の悪魔神であり、既に女神によって封印されてる。
現在は人間の肉体を創造して、そこに残りの魂(1/10)を入れて、生存・生活してる。
温厚篤実・冷静沈着、特定の人間を気に入り、人間の妻子もいる。
かなり異色な悪魔神であり、人間界では既にその存在が忘れ去られてる。
悪魔神ヴォグゲロルス (蛇) 約3200年
滅亡した世界B→〔肉体・実力・魔力・魂(9/10)〕→封印→勇者(人間)
二番目に誕生した悪魔神であり、既に勇者によって封印されてる。
現在は人間の肉体を創造して、そこに残りの魂(1/10)を入れて、生存・生活してる。
残酷無比・極悪非道、人間や魔族や獣人など他の種族を家畜・畜生以下に思ってる。
人間界では、最古の悪魔神だと思われてる。
悪魔神トニトリエクルス (烏) 約1800年
滅亡した世界C→〔肉体・実力・魔力・魂(9/10)〕→封印→勇者(人間)
ここ最近で誕生した悪魔神であり、既に勇者によって封印されてる。
現在は人間の肉体を創造して、そこに残りの魂(1/10)を入れて、生存・生活してる。
残忍・冷酷・狡猾、世界滅亡を率先し、女神打倒を目指し、世界創造の阻止を目論む。
ここ最近で誕生した悪魔神であり、人間界などからは最も恐れられてる。
三大悪魔神は仲間ではなく、仲が良くも悪くもなく、お互いに関心は持たず、少し距離を置きながら警戒してる状態であり、以前では悪魔神ヴォグゲロルスと悪魔神トニトリエクルスが争った形跡もある。
女神が最も恐れているのが、この三人の共闘なのだが、その心配は必要ないだろう。 また悪魔神オリンデルスの女神に対する怒りや憎しみなどは、現在はもう既にない。
そこでまたヴァグドーが悪魔神オリンデルスに質問してきた。
「この力はお前さんたちを倒す為の力なのか?」
「ああ、その通りだよ、ヴァグドー。 まさに "毒をもって毒を制する" ってヤツだね。 まぁ、ボクたち既に封印されてるけど、悪いヤツらが他の悪魔神復活に奔走してるから、いざって時には必要かもね。」
「……へぇ~」
「なるほど、その力で勇者マイカさんも悪魔神を倒したのですか?」
「ああ、その通りだね。 実際には封印されただけだけどね。」
「………」
「オリンデルスよ。 ワシらがこの大陸でまだ行っとらん場所はあるのかの?」
「うん、そうだね。 この連合国の真上の遥か上空にある天空の城『邪天侯城』と、この大陸の最北端にある『魔族の国』のふたつだけだろうね。 人間が住む国は、もう既に制覇してるようだね。」
「ほーう、『天空の城』と『魔族の国』のう」
「そ、そうですか」
「そう、だけど『邪天侯城』は遥か上空にあるので、普通の人間では、まず行けないだろうね。 また『魔族の国』は周囲が高い山に囲まれていて、普通の人間が普通の方法で行くことは出来ないだろうね。」
「何っ、行けんのかっ!?」
「ボクやヴァグドーさんであっても行けないのですかっ!?」
「ああ、そうだね。 そもそも力は関係ないからね。 少なくとも空飛ぶ乗り物とかがないと行けないだろうね。」
「―――空飛ぶ乗り物か……」
「ちなみにこの大陸には空飛ぶ乗り物といったアイテムは存在しない。 何処か別の大陸の何処かにあるハズだと思うけどね。」
「なるほど、いずれにしても別の大陸に行かないとダメなのか? その為の大型船なのか?」
「ああ、そうだね。 この連合国の南側にある港町に、君たちの大型船が停泊してあるハズだよ。 ねぇ、アテナさん」
「はい、その通りですわ。 勇者アドーレ様の船が停泊しておりますわ」
「ボクやモモネも君たちに同行するけど、いいよね? ヴァグドー」
「す……すみません。 皆さま」
「おう、ワシは構わん。 一緒についてくるがよい」
「ボクも別に構いませんよ。 特に悪魔神オリンデルスとは敵対関係ではありませんし、他の悪魔神の情報も入手しやすいでしょうからね。」
「あらあら、遂に悪魔神も私たちの仲間に……?」
「ゴホン」
ここで悪魔神オリンデルスが咳払いをしてからまた話を続けた。
「別にボクはヴァグドーたちの仲間になった覚えはないけどね。 ただ同行するだけだけどね」
「お……お父さん……」
「それでもワシは構わん」
「ボクも別に構いません」
「ふぅーん、そうなのねぇ~」
ヴァグドーや勇者アドーレや大魔女シャニルの同意のもと、悪魔神オリンデルスと勇者見習いのモモネも同行が決定した。
「じゃあ決まりだね。 これからヨロシクね♪」
「皆さま、これから少しの間、父共々宜しくお願いします。」
♪悪魔神オリンデルスと勇者見習いのモモネがヴァグドーたち一行と同行する♪
ここでパーティー名・チーム名が『天衣無縫』となる。
「皆さん、凄く会話が弾んでますね。 なんだかとても楽しそうですね。」
「「………」」
な、なんと悪魔神と共に行動するのか……? この人達は……?
なんという人達……いや、パーティーなのかっ!?
ヴァグドーたちを見ていたアテナはニコリと優しく微笑んでいたが、さすがのガルマンとギアンデの二人は無言で驚愕していた。
その後も会話が弾んでいたか、どうかは知らないけど、まだ話し合いは続いていた。
後日、ロートアンリルス連合国の南側にあるロートアンリルス連合国所有の港町に行ってみると、勇者アドーレ専用 (ヴァグドーたち一行) の大型船が出航準備を終えて停泊してある。 これでいつでも出航出来るんだけど、そこでヴァグドーは―――
>1.『まずはギドレファナス共和国に戻ってみる』
>2.『このまま船に乗り込み、すぐに船を出航させて、別の大陸へ向かう』
>3.『船に乗る前に "あの人" に会ってみる』
そこでヴァグドーはこの選択肢の中から、自分の向かうべき道を選択していく。
ここでようやく悪魔神オリンデルスがヴァグドーたちと同行する。 (まだ正式な仲間ではない?)
これからヴァグドーたちは一体どうすればいいのか、思案・検討中である。