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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国・後編
212/329

208、悪魔神独演会:1

サブタイトルが少し凄い?

ここから悪魔神オリンデルスがヴァグドーたちの質問に答えていく。

  ●【No.208】●



 ここロートアンリルス連合国の中央都市にある総合百宮殿の中には、優勝者・勇者アドーレと準優勝者・ヴァグドーの為に用意された大変広い部屋の控え室がある。


 ここにはヴァグドー、勇者アドーレ、大魔女シャニル、カグツチ、ロンギルス、エクリバ、ニーグルン姫、ルドルス将軍、テミラルス、アルベルス、アルラトス、悪魔神オリンデルス、勇者見習いのモモネ、アテナ代表、それと代表護衛として王護聖騎士リーダー・ガルマンと皇守親衛騎士隊将軍・ギアンデも室内にいた。 あとは部屋の中に四人の代表護衛の兵士もいる。

 ちなみに勇者アクナルスは、既にデュラルリダス王国へと帰っていった。




 ここであの悪魔神オリンデルスのためになる話が聞けることになってる。

 その名も "悪魔神独演会" である。

 こんなチャンスは滅多になく、これを機にあの悪魔神から話を聞こうとする者たちが集まってきた。



 まずオリンデルスがヴァグドーの質問に答える。


「さて、ヴァグドーよ。 まずは君の疑問に答えよう。 ボクはヴァグドゥルスとは直接面識がない。 だが彼の身に一体何が起こったかは知ってる。 もともと彼はこの世界の人間ではない。 ヴァグドー、君たちと同じいわゆる『転生者』なのだよ。」

「ほーう、彼も『転生者』なのか?」

「何っ!? ヴァグドゥルスもこの世界に転生したのかっ!?」


「そう、『転生者』。 それは一度死んだにもかかわらず、別の世界で再び生きるチャンスが与えられた者のこと。


 それが出来るのが、神の力を持つ女神……光の神王・イフレアと、イフレによって選ばれし女神たちのことを『黄金の女神(ゴールドノルニル)』と言い、イフレアの直属の配下にあたる者たち。


 それこそが〔イフレアの『黄金の女神(ゴールドノルニル)』〕と呼ばれているのだ。


 ちなみに全員女性の神にあたり、全員美人だ。」

「ほーう、それはまた凄いものじゃな。」

「それと君たちを転生した冥界の女神ハーディスも〔イフレアの『黄金の女神(ゴールドノルニル)』〕のひとりだ。」


「「「「………」」」」


「話が()れたな。 そのヴァグドゥルスが転生する際に、『悪魔神の魂と心臓』と言う()()を女神から与えられる、いわば特殊な特典能力とも言えよう。 だが女神たちは()()()を絶対に言わない。」

「ふむ、なるほどのう。 やはり言わぬか」

「なんと女神が『悪魔神の魂と心臓』を…?」


「「「「………」」」」


「ヴァグドー。 君や勇者マイカといった女神に選ばれた者だけが与えられる『悪魔神の魂と心臓』だが……当然、ヴァグドゥルスも女神に選ばれ『悪魔神の魂と心臓』を与えられた。」

「ほーう、ヴァグドゥルスのヤツもか?」

「なるほど、では彼もヴァグドーさんや勇者マイカの様な強力な能力を…?」

「……マイカさん……」


「「「「………」」」」


「だがしかし、いくら女神に選ばれたからといって、その『悪魔神の魂と心臓』をうまく使いこなせるかどうかは、また別の話になる。 悪魔神の力は、強力ながらも禍々しく邪悪な漆黒の闘気(オーラ)だ。 そう簡単に常人に使いこなせる訳もなく、ボクが知る限りでは、ヴァグドーも勇者マイカもレベルが500以上()えたあたりから、徐々に使い始めてる。」

「ふむ、確かにそうじゃな」

「はい、確かにボクがヴァグドーさんと最初出会った時には、既にレベルが500を()えてました。」

「ええ、その通りよ。 私もマイカさんと最初出会った時には、既にレベルが500以上だったと思われるわ。」


「「「「………」」」」


「ヴァグドーは転生先の "地獄の森" で、自分の肉体と技を99年もの間、徹底的に鍛え上げ、見事にレベルが500まで到達しており、 しかもヴァグドーはまだ『悪魔神の魂と心臓』を長時間使用していない。 また勇者マイカも転生時には、既にレベルが500はあり、なおかつ『悪魔神の魂と心臓』の使用時間を長時間の使用は避けて、短時間で使用していた。」

「ほーう、よく知っとるのう。 さすがじゃ、オリンデルスよ」

「まさか悪魔神オリンデルス。 あなたはこれまでのことを…?」


「「「「………」」」」


「だがしかし、ヴァグドゥルスは()()()。 彼はレベルが500どころか、50にも満たない未熟なレベルのまま、『悪魔神の魂と心臓』を長時間使用し続けていた。 いくら女神に選ばれた者とはいえ、その実力はあまりに未完成すぎた。」


 ここで遂にヴァグドーや勇者アドーレや大魔女シャニルも神妙な面持ちで黙ってしまい、最早(もはや)まともな受け答えが出来ていない。



 だけど悪魔神オリンデルスの話は、なおも続いた。


「彼のレベルが、ようやく50まで達したあたりで異変が起きた。 王国を建国したばかりで、かなり心労も身体的疲労も溜まっていたのだろう。 おまけに未熟なレベルのまま、『悪魔神の魂と心臓』を使い続けた結果、彼は邪悪で凶悪な化物に変身してしまった。」

「な、何ぃっ、暴走したのかっ!!?」

「そ、それはぁ……力の暴走っ!!?」


「「「「!!?」」」」


 今にして思えば、まさしくヴァグドーや勇者マイカは、『悪魔神の魂と心臓』をうまくコントロール出来た成功例とも言える。 逆にヴァグドゥルスの場合、実力があまりに未熟な上、使用頻度も高かった為に、うまくコントロールするどころか、逆に『悪魔神の魂と心臓』に飲み込まれてしまい、邪悪で凶悪な化物に成り果てた失敗例とも言える。


「ヴァグドゥルスの最初の異変に気づいたのが、最側近でもあった()()()()()なのだ。 彼はなんとかヴァグドゥルスの凶行・悪行を止めようと尽力したが、力及ばず、()()()()()()()ギドレアスは『左刎王ギドアロス』に変身して、その邪悪で凶悪な化物となったヴァグドゥルスを倒したのだ。」

「ちょっと待て! たしかギドレアスは反逆して、ヴァグドゥルスを殺害したのではないのかっ!?」

「……仕方なく……?」

「ちょっと話が違うじゃない?」


「だけど、()()から見れば結果的に、ギドレアスはヴァグドゥルスを殺害、しかもヴァグドゥルスの王国も奪ってる。 ボクなら十分に反逆者になると思うがね。」

「な、なんという……っ!?」

「あの国に、そんなことが……っ!?」

()()、本当なの?」


「「「「………」」」」


「信じるか信じないかは君たち次第だ。 だがしかし、話はまだ終わってない。 ヴァグドゥルスが所有してた『悪魔神の魂と心臓』がまだギドレファナス共和国の何処(どこ)かにあるバスだ。 女神から与えられた『悪魔神の魂と心臓』は重要機密で秘匿とされてきた。 他人は勿論、所有者でさえ、その存在を知らない。 現に今回ボクが言うまで『悪魔神の魂と心臓』なんて言葉は知らなかったハズだ。 勿論、ギドレアスも知らないハズだ。 しかも、そのギドレアスももうこの世にいないバスだ。」

「えっ、それってもしかして……っ!?」

「ちょっと待て! じゃあ今も、その『悪魔神の魂と心臓』とやらが、ギドレファナス共和国の何処(どこ)かにあると言うのかっ!? オリンデルスよ」

「その通りだ、ヴァグドーよ」


 なんということなのか!


 最強無双を誇るヴァグドーや勇者マイカの()()()()『悪魔神の魂と心臓』の存在、実はヴァグドゥルスにもあった。


「でも、その『悪魔神の魂と心臓』なんて、一体どうやって見つければいいのかしら?」

「それなら彼の遺体を探せばいい。 その『悪魔神の魂と心臓』は()()()()()()()


 そして、現在(いま)は所有者を失ったヴァグドゥルスの『悪魔神の魂と心臓』が今もギドレファナス共和国の何処(どこ)かにあるのかっ!?



 どうやらギドレファナス共和国の件は、まだ終わってなかった……みたいだっ!?




なんとヴァグドゥルスに関する真実と秘密が悪魔神オリンデルスから明かされた。

この悪魔神オリンデルスは一体どこまで人間の事を知り尽くしているのだろうか?

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