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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国編 ~エネルギー武闘台~
209/329

205、最後の決勝戦・バスターD

  ●【No.205】●



 そこで勇者アドーレの八本の黄金の剣は、完全に能力発動出来ずに使用不可能となり、同時に伝説の皇剣【八魔蛇(はまじゃ)の剣】も能力発動中の為、残念ながら使用不可能である。


 これで勇者アドーレの攻撃は、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を使用して攻撃するしかなく、自動的に近距離の接近戦となる。

 またヴァグドーも攻撃は、伝説の皇剣【消滅罪の剣】を使用して攻撃するしかなく、自動的に近距離の接近戦となるけど、もともとヴァグドーは近距離の接近戦が得意であり、しかも武器が無くとも十分に戦える。




 しかしながら、いくらヴァグドーが拳での肉弾戦が得意とはいえ、さすがに同レベルの勇者アドーレ相手に素手での戦闘は少しキツく、ここから剣での戦闘を余儀なくなった。


 だがしかし、剣技・剣術においては勇者アドーレの方が数段上であり、素手での戦闘に特化したヴァグドーの方が、一見して不利に見えるように思えるけど……。




 どちらにしても、ここからは近距離の接近戦になると予想されるけど、勇者アドーレとヴァグドーの二人の距離が、まだ少し離れている為に、まずは両者共に近づかないといけない。




 前面に伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を構える勇者アドーレ。


「まさか…黄金の剣が使用不可能になるとは、これは初めての経験ですよ。 さすがは最強のヴァグドーさんですね。」


 前面に伝説の皇剣【消滅罪の剣】を構えるヴァグドー。


「やれやれ、アドーレ相手に素手での戦闘は、さすがに危険が伴うようじゃが、それでも剣での勝負でも、かなり分が悪いようじゃのう。」


 ここでまず先に動いたのが、勇者アドーレの方である。 もの凄い速度(スピード)で、ヴァグドーの所まで走って迫ってくる。


 ダッダッダッ!


「よーし、行きますよ! ヴァグドーさん!」

「ふふふ、来るか? アドーレよ」


 今回は勇者アドーレから、ヴァグドーの所まで急速に接近していく。 またヴァグドーも勇者アドーレの急接近に備えて、伝説の皇剣【消滅罪の剣】の構えを変えた。




 すぐに勇者アドーレがヴァグドーの目の前まで接近すると、勇者アドーレが伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を振り上げて、ヴァグドーの頭から素早く振り下ろす。


 ダッダッダッ、ブゥン!


 またヴァグドーも伝説の皇剣【消滅罪の剣】の刀身を横にして、振り下ろされた伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の刀身を受け止めた。


 ガッキィーーン!!


 ここで勇者アドーレの「縦の刃」とヴァグドーの「横の刃」が交わって、丁度十字の形となっていて、またしてもお互いの剣が激突する。


 その瞬間(とき)に発生した衝撃波と轟音が、またしても闘技場・会場内にこだまして響き渡った。


「はぁーーっ!!」

「ぬうううっ!!」


 今度は両者共に、その場に(とど)まりながら、お互いの剣の刀身が交わって激突する剣技・剣術戦へ突入する。


 ガキィ、ガキィ、ガキィーーン!!


 そこで剣術戦を得意する勇者アドーレに対して、剣が不得手のヴァグドーが苦手ながらも善戦・奮戦する働きを見せる。


「でぇやぁぁっ!!」

「むむむぅっ!!」


 この両者の激しい剣技・剣術は思った以上に素早く、想像を()える威力で勇者アドーレもヴァグドーも互角の勝負をしている。


 ガキィン、ガキィン、ガキィン!


 この圧倒的に凄い試合を見て、闘技場・会場内にある一般観客席からは、既に歓声などはなく、すっかり静まりかえっていた。


 シィィィーーーン…




 一般観客席から見ているカグツチやニーグルン姫たちも、彼らの試合を静かに観戦している。


「まさか師匠があそこまで剣技・剣術が出来るとは、戦闘は素手での攻防だけではなかったんですね。」

「さすがはヴァグドー様です。 苦手な技術もしっかりカバーしてますよ。」

「だけど、アドーレさんの方が剣においての戦闘は、まだ強いようだね。 ダーリンがしっかり()らいついてるけどね。」

「はい、一見して互角に見えますけど、長期戦になれば少しずつ差が出てくるかもしれません。」

「ふん、まあ…長期戦になればの話だけどな。」

「「「「!?」」」」


 このテミラルスの発言に、カグツチやニーグルン姫たちが疑問に思っている。


「忘れたかい? これは試合であり、しかも制限時間も決まっている。 試合時間は30分間。 もうまもなく30分になるだろう?」

「「「「あっ……そうか」」」」

「そうだね。 制限時間のない実戦だったら長期戦にもなって、剣での戦いには慣れていないヴァグドーちゃんも得意の拳で戦うだろうけど、ここはあくまでルールに(のっと)った試合だから、互角で勝負がつかないんなら、あとは審判団に勝負の判定を委ねるしかないわね。」

「しかし、驚きましたな。 お二人の実力がここまで互角だったとは、これでは本当に決着がつきませんな。」

「「「「……」」」」


 ここに来て、改めてヴァグドーと勇者アドーレの力を知り、驚きながらもしっかり観戦しているカグツチやニーグルン姫たち。




 一般観客席の後ろの方では、腕組みしながら立って観戦している勇者アクナルスと悪魔神オリンデルスがいる。


「やっぱり、双方共に互角か……」

「だが、ヴァグドーは()()()を使っていないようだね。」

「……()()()……? 時々、全身から黒い闘気(オーラ)が出る………()()のことか?」

「ああ、そうだね。 ()()()()()()()()()()。 一時的だが、人間の身で悪魔神に近い力が使えるようになる。 それと伝説の皇剣【消滅罪の剣】の()()()()と併用して使いこなせれば、必ず勇者アドーレにも勝てるはすだが……。」

「だけど、これはあくまでルールに(のっと)った試合。 しかも殺人はルール違反。 いくら目的が同じ仲間とはいえ、自分の手のうちを()()()(さら)すつもりもないんだろう?」

「ふふふ、なるほどね。 やっぱり、人間は面白いモノだね」


 やっぱり、この二人も意味深長な事を言いながらも、彼らの試合を観戦している。



 未だに激闘を繰り広げてるヴァグドーと勇者アドーレの二人にも、制限時間という名の試合終了が刻一刻と迫ってきていた。



まだ決着がつかず、果たして決着がつくのか?


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