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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国編 ~エネルギー武闘台~
207/329

203、最後の決勝戦・バスターB

  ●【No.203】●



 大会三日目の午後、決勝戦・バスター


 ヴァグドー対勇者アドーレ


 ここ最終闘技場にて


 既に最後の試合・決勝戦は開始されている。


 まずは勇者アドーレが八本の黄金の剣を使用して、ヴァグドーの周囲から全方位同時に、ヴァグドーめがけて一斉に攻撃(雷撃)する【ストリンガー・ドラグーンソード】で、()()えずヴァグドーを牽制する。


 だけど、ヴァグドーは伝説の皇剣【消滅罪の剣】を(たく)みに素早く使用して、勇者アドーレの【ストリンガー・ドラグーンソード】の攻撃(雷撃)をことごとく(ふせ)いだり避けたりしていく。


 やっぱり、ヴァグドーも勇者アドーレのある程度の攻撃方法は熟知している。

 ここは明らかに(ふせ)いでくるだろう。

 また勇者アドーレもヴァグドーの実力は、ある程度熟知してるはず、ここはまず警戒と牽制に来るだろう。


 だがしかし、両者の実力が最強であれば、拮抗することに、戦闘は激化することになる。

 それは両者共に、重々承知している。


「やっぱり、ヴァグドーさんには通用しないですか? でも黄金の剣は、他にも使い道がありますよ。」

「……?」


 ここで何かを感じたヴァグドーが瞬時に、八本の黄金の剣から距離をとって、さらに後方にさがった。


「くっ、相変わらず(カン)が鋭いですね。 ヴァグドーさん」

「やれやれ、またアドーレから遠ざかってしまったわい。」


 何かの危険を察知して、素早く後方にさがったヴァグドーだが、これでさらに勇者アドーレとの距離が離れてしまった。

 接近戦に特化して、近距離にこそ十二分に力が発揮するヴァグドーにとっては、これはかなりの痛手である。


「ちっ、ちっとも届かんわ。 これは仕方あるまいのう」

「……?」


 ダッダッダッ!


 なんとヴァグドーが突然、猛烈に全速力をもって、勇者アドーレの所まで走り出した。


「な、何ぃっ!!?」

「近づかなきゃぁ、話にならんわ!」


 ()()を見た勇者アドーレが困惑・動揺して、慌てて八本の黄金の剣をヴァグドーの方に向けて、全方位同時に剣先から稲妻(スパーク)のレーザービームを一斉に発射させるけど、猛烈に全速力で駆け抜けるヴァグドーには、全く当たらないようだ。


 ダッダッダッ!


 そのまま一直線に勇者アドーレを狙うヴァグドー。

 すると勇者アドーレも伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の刀身を横にして前面に構えた。

 そこでヴァグドーも勇者アドーレの所まで駆け上がると、左手で持った伝説の皇剣【消滅罪の剣】を振り上げて、勇者アドーレに斬撃する。

 だがしかし、勇者アドーレも伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の刀身で、ヴァグドーの斬撃をしっかり防御(ガード)する。


 ガッキィーーン!!


 ヴァグドーの「縦の刃」と勇者アドーレの「横の刃」の、お互いの剣が、丁度十字になるように交わって激突する。


 その瞬間(とき)に起きた衝撃波と轟音が、最終闘技場にこだまし鳴り響いている。


「むっ!」「くっ!」


 このもの凄い力のぶつかり合いで、両者が思わず後方にジャンプして後退する。


 ダッ! ダッ!


 またお互いに距離をとったヴァグドーと勇者アドーレの二人だが―――


「相変わらず、なんという凄い威力ですか……ヴァグドーさん」

「やれやれ、また離れてしまったわい。 これでは一からやり直しかの?」


「このまま、いたずらに攻め続けるのは、得策ではありませんね。 さて、どうしますか?」


 ここで勇者アドーレが少し考える。



 ここで攻撃方法や戦法を変更する必要があるようだ。


 確かに【ストリンガー・ドラグーンソード】は、中距離からの攻撃、敵を全方位から囲むようにして、同時に一斉に攻撃するので、ある程度の戦闘には有効である。

 しかし、そもそも通用しなければ意味がなく、この場合は牽制になるか、ならないか程度の技でしかなくなる。

 明らかに、今のヴァグドーの素早い動きを見ればわかるとおり、この【ストリンガー・ドラグーンソード】は牽制にもなっていない。


 それならば、次は【ストリンガー・ドラグーンソード】の攻撃方法を変更するしかない。

 ボクの【ストリンガー・ドラグーンソード】は、ただ稲妻(スパーク)のレーザービームを発射させるだけではないですから。

 ここからの攻撃は、少しアレンジさせてもらいますよ。 ヴァグドーさん!



 そこで勇者アドーレが、八本の黄金の剣を再びヴァグドーの周囲に展開させていて、今度はヴァグドーめがけて、そのまま八本の黄金の剣が剣先から突撃していく。


「おっ、戦法を変えおったな? アドーレよ」

「………」


 ガキン、ガキン、ガキン!


 勿論、ヴァグドーも伝説の皇剣【消滅罪の剣】の刀身を使用して、自分に向かってくる八本の黄金の剣を、(たく)みに鋭く(はた)防御(ガード)していく。


 だがしかし、ここで―――


 ボォン、ボォン、ボォン!


「むむむっ! これはっ!」

「よし、いいぞ!!」


 なんと黄金の剣の剣先と、伝説の皇剣【消滅罪の剣】の刀身が接触する瞬間で、小規模の爆発が起きていた。



 勇者アドーレの八本の黄金の剣による【ストリンガー・ドラグーンソード】は、従来の稲妻(スパーク)のレーザービームの離れた攻撃から、剣先に触れると爆発する突撃型へ攻撃方法を変更してきた。


 多彩な攻撃能力を持つ勇者アドーレの真骨頂とも言える。


「やっぱり、さすがに色々とやって来るのう。 アドーレよ」

「ふふふ、まだまだこれからですよ。 ヴァグドーさん」


 すっかり感心したヴァグドーと調子づいた勇者アドーレ。


 この最強二人のあまりにも凄まじい攻防に、最終闘技場の一般観客席が静まりかえっていた。


 しぃーーーん…


まだまだ最後の試合は続きます。

果たして、ヴァグドーと勇者アドーレはどちらが勝利するのか?

ここからが楽しみですね。

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