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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国編 ~エネルギー武闘台~
201/326

197、最強の準決勝戦第一試合:3

最強同士の戦闘。

遂に決着がつく?

  ●【No.197】●



 大会三日目の昼前、準決勝戦第一試合


 ヴァグドー対悪魔神オリンデルス


 現在、大型円形闘技場1では、このタイミングで悪魔神オリンデルスの必殺技【神納覇(しんのうは)玉環琉球(ぎょくかんりゅうきゅう)】が炸裂した。


 限りなく最低限の威力は落としたものの、やっぱり、それでも凄い威力であることにはかわりない。


 そのあまりの威力に審判が壁まで吹き飛び、全身の骨を砕くほどの衝撃で、グシャァッ! と音を立てて激突した。


 ドォカァーーン!


 そのあまりの威力にヴァグドーも壁まで吹き飛び、ヴァグドーが壁に激突する衝撃で壁が轟音を立てて大破した。

 大破した壁の周囲には、砂煙・土埃が空中に舞っていて、それで周囲の視界が(さえぎ)られ、大破した壁の中の様子を確認することができない。


 また壁に激突して倒れている審判のところに、同僚の審判たちや複数の関係者が集まっていて、意識不明・生死不明の審判の様子を確認している。


 一方の悪魔神オリンデルスは、もうヴァグドーの方しか見ていない。


「ふふふ、やったか……?」


 ざわざわざわ


 倒れている審判のところに集結している、他の審判団や複数の関係者が何やら小声で騒いでいて、そのうちに白い担架みたいなモノが運ばれてきた。


 ざわざわざわ


 また一般観客席の方からも何やら騒いでいるみたいだけど、相変わらずオリンデルスはヴァグドーの方しか見ていない。


「どうやら、ようやくダメージを与えたようだな。 まさか、このくらいで死んではおるまい。 が、相当なダメージを受けていて、立ち上がることすらできないと見た。 ふふふ、遂にやったのだ。 このボクがあのヴァグドーに勝ったのだ。 ふふふ」


 既に勝利を確信したオリンデルスは静かに小声で笑っていた。


 だがしかし、ここで突然声が―――


「ほっほっほっ、やっとらんのう。 残念じゃが、ワシゃぁ()()()()しとるぞ。」


 大破した壁の砂煙・土埃の中から、聞き覚えのある話し方と声がした。


「な、なにっ!!?」


 そこでオリンデルスが驚愕しており、()()()()()()を見つめていた。


 やがて、砂煙・土埃が消えていき、そこには無傷のヴァグドーが無事に何事もなく、()()に立っていた。


「な、なにっ!? そんなバカなぁっ!?」

()()()()にオリンデルスが強烈に驚愕している。

 

「ほっほっほっ、相当驚いているようじゃな。 そんなにおかしいか? ワシが生きていたのが……?」

「そ、そんなはずではぁ……っ!?」


 あの悪魔神が目に見える形で動揺して狼狽(うろた)えている。

 あの悪魔神が……。

 そ、そんなバカなことがぁ……っ!?

 まさか()()()()らって、なお()()()()ついていない、というのかぁ……っ!?

 彼は本当に人間なのかぁ……っ!?


 確かに、()()()()はある。

 もしかしたら、ヴァグドーはもう普通の人間ではないのかもしれない。


 そこでヴァグドーが少しずつゆっくりと静かに前方に向かって歩き始めた。


 ()()を見たオリンデルスが慌てて焦って臨戦態勢をとって構えた。


 だがしかし、ここで突然声が―――


「そこまで!」


 ここで他の審判団の一人の審判が左手を天高く上に挙げて、慌てて焦って左右横に振っている。 この時点で、この試合は終了を意味してる。


 この試合を担当していた審判が全身の骨を砕かれ、即死の状態で白い担架みたいなモノに乗せられ運ばれていくのが見えた。


 [故意でないとはいえ、結果的に審判を死なせてしまったことは、重大な反則行為]


 よって、ここで試合終了である。


「勝者・ヴァグドー!」


「「っ!!?」」


 この審判の言葉にヴァグドーもオリンデルスも[激烈な衝撃]と[甚大な驚愕]をしている。


 そうなのである。

 既にオリンデルスだけでなく、ヴァグドーも審判の存在を失念していた。


 確かに実際の生死を賭けた実戦に審判などはいない。

 だがしかし、()()はあくまで()()()(のっと)った()()なのである。


「……」

「……ふっ」


 でもオリンデルスは少し微笑(ほほえ)んでから、まるで()()を納得したような顔をして、後ろに振り向き、そのまま立ち去ろうとした。


「待て! オリンデルス!」


 ここですぐヴァグドーがオリンデルスを呼び止めた。

 そこでオリンデルスが顔を少しだけヴァグドーの方に向けて立ち止まった。

 このオリンデルスには、ヴァグドーが何を言わんとしているのか、すぐに判っていたのだ。


「この判断に、お前さんは本当に納得しておるのかっ!?」

「ふふふ、確かに審判の失念はボクのミスだ。 だがキミはこの勝負で勝利に値する評価だよ。 このボクに()()()を出させたこと自体凄いこと、なのに手加減しているとは言え、()()()を耐え抜いたこと自体勝者を名乗る資格がある。 キミは自分を誇っていい。 ふふふ」

「……」


 そう言うと、満足感のあるオリンデルスがまた顔を前方に向けて、そのまま歩いて立ち去った。


 ヴァグドーはオリンデルスの後ろ姿をただ黙って見つめていた。


 まだ大型円形闘技場1がざわつきどよめきながらも、結局は悪魔神オリンデルスの反則負けで、ヴァグドーの勝利、一足先に決勝戦進出となった。


 こうして準決勝戦第一試合が突然終了した。







 少しの休憩に入って、アテナの席の移動や試合準備・戦闘準備などしてから、いよいよ大型円形闘技場2にて、準決勝戦第二試合が開始される。


意外な結末だったかな?

正直、両者共に凄く強いので、もしかしたら、このまま闘っても決着がつかないかもしれないよ?

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