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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国編 ~エネルギー武闘台~
200/326

196、最強の準決勝戦第一試合:2

前回の続きです。

  ●【No.196】●



 大会三日目の昼前、準決勝戦第一試合


 大型円形闘技場1にて


 ヴァグドー対悪魔神オリンデルス


 試合は序盤、ヴァグドーと悪魔神オリンデルスが中央の場所から、お互いに距離をとった状態で睨み合っている。



 そこに悪魔神オリンデルスの実力がまだまだ未知数であり、たかが人間(ヒト)風情(ふぜい)のヴァグドーの実力で、一体どこまで闘えるのか、全く解らないところである。




 それほどのものなのか。

 これほどまでに強かったとは……なるほど、確かに普通ではないようだが……。


 これまで今まで戦ってきた者たちとは、まるで違うようだ……この強さ……この力。


 ・・・

 ………


 やはり、このボクには……いや、違う。

 この悪魔神には……()()()を解放する以外にないだろう。

 それこそが……この悪魔神と対等に闘える超戦士(ヴァグドー)への称賛と敬意をもって―――それがせめてもの()()()なのだぁーーっ!!


 そう思いながら、オリンデルスが両足を広げて両腕を左右に広げた。




 妖しくも禍々しく邪悪で漆黒の闘気(オーラ)に、無数の小さな白光が輝き、オリンデルスの全身から炎のように燃え上がっている。

 これぞ、悪魔神オリンデルスの()()の本気といったところである。


「見たか、ヴァグドーよ。 これぞ、悪魔神の(スーパー)闘気(オーラ)・『悪魔神の魂』なのだよ。」


「ほーう、その力の名前が『悪魔神の魂』と言うのか? その力に名前があったとは、驚きじゃのう。」

「キミ相手に、この力を出さずにいられなかった。 キミは誇っていい。 キミを強敵と評価した結果なのだからね。」

「ほーう、ワシをそこまで評価してくれるとは、なかなか嬉しいのう。 それならば、ワシもお前さんの気持ちに(こた)えねば、ならぬかのう。」

「な、なに……っ!?」


 ここでヴァグドーが無の構えから、先程のオリンデルスと同じく―――


 妖しくも禍々しく邪悪で漆黒の闘気(オーラ)に、無数の小さな白光が輝き、ヴァグドーの全身から炎のように燃え上がっている。

 これぞ、本来のヴァグドーの本気の(スーパー)闘気(オーラ)・『悪魔神の魂』といったところである。


「……!」


 ()()を見たオリンデルスが無言で驚く。


「ふむ、なかなか順調じゃな。 飛行訓練と同時に(おこな)ってきた、()()()の特訓も上手くいってるようじゃな。」

「……す、素晴らしい……ま、まさか……これほどとは……人間の身でありながら……完璧に幻の超闘気(スーパーオーラ)・『悪魔神の魂』の力を制御(セーブ)している……()()は凄いことだよ。」

「ほっほっほっ、そこまで誉めてもらえるとは、なかなか嬉しいものじゃのう。」

「まさにキミは "()()()" だからだと思うよ。 さすがヴァグドーだよ。 それに数少ない "()()()" の中でも、なかなかできることではないからね。」

「…… "()()()" ……?」


「おっと、ここから先は話が長くなる。 とても30分だけでは話しきれないだろう。 どうしても話を聞きたければ、この大会が終了した後でゆっくりと話してやろう。 なぁ、ヴァグドーよ」

「なるほど、そういうことか。 だがしかし、ワシからもひとつ質問させてほしい。 お前さんは何故 "()()()()()()()" のことを知っておる?」

()()についても、あとで話そう。 ()()()()()なのだからね。 だが今はキミとの試合を楽しもうか。」

「ふむ、それもそうじゃな。 今は試合を楽しもう。 ワシもこの力を使いたいからのう。」


 そう言うと、ヴァグドーがオリンデルスの目の前まで急接近する。


 そこから一回転しながら裏拳のような右肘打ち【神納覇(しんのうは)登昇(とうしょう)】をオリンデルスの顔面に叩き込もうとするも、オリンデルスが瞬時にジャンプして難を(のが)れた後で、今度はオリンデルスが空中一回転をする間に降下して右膝蹴りをする【神納覇(しんのうは)降陵(こうりょう)】でヴァグドーの頭に叩き込もうとするも、ヴァグドーが超闘気(スーパーオーラ)・『悪魔神の魂』を込めた左腕で頭上を防御(ガード)してしまい、()()を見たオリンデルスがとっさに、その場から素早く離れて、また少し距離をとった。


 その後もお互いに【神納覇(しんのうは)左頑(さがん)】【神納覇(しんのうは)右忖(うそん)】【神納覇(しんのうは)登昇(とうしょう)】【神納覇(しんのうは)降陵(こうりょう)】などを駆使して攻撃するも、両者それぞれ防御(ガード)・回避・後退・ジャンプなどでかわしていき、二人共に攻撃がなかなか当たらない。

 ある意味、同門同士の闘いであるがゆえ、お互いの手の内は読めてる?


 あまりに両者の実力が互角な上、技も見知ってる為、お互いに決定打・致命傷(ダメージ)を与えられないでいて、ふと二人共に()()()()に気がついた。


『このままでは勝負がつかない』―――と


「ちっ、仕方ない。 ()()を使うか。」

「……ん?」


 ここで慌てて焦るオリンデルスが一気に勝負をつける為、禁断の必殺技の使用を安易に決断した。


 最早(もはや)オリンデルスの頭の中には、ヴァグドーとの決着をつけること以外に何もなかった。


 そのオリンデルスの右手の(てのひら)の上から、漆黒の小型の球体が出現した。 最小限力を抜いた漆黒の小型の球体の中心部に、さらに小さな白光の玉を作り出した。


 ブゥゥーーン!


()()で決着をつけてやる。 行くぞ!」

「あ、()()()は……? ちっ!」


 そこでヴァグドーが伝説の皇剣【消滅罪の剣】を取り出して、自身の前方縦に突き出して、()()を盾にした。


「【神納覇(しんのうは)玉環琉球(ぎょくかんりゅうきゅう)】」


 そして、オリンデルスが右手の(てのひら)の上にある漆黒の小型の球体を握り潰した。


 パァリィン、グアァァーーン!


 その最小限の力の衝撃・爆風により、壁が高く造られた先の上にある一般観客席には、威力や被害は受けなかったものの、闘技場の中にいたヴァグドーや審判には、強烈なダメージを与えるはずだ。


「うあああああぁーーーっ!!」

「むぅっ!!」


 審判やヴァグドーが異次元の衝撃や爆風で壁まで吹き飛んだ。


 ズドドォーーン!


 審判が壁に激突して、全身の骨が砕かれた。

 ヴァグドーも耐えきれず壁に激突した。



 果たして、ヴァグドーの運命やいかに!?

エネルギー武闘台の準決勝戦第一試合。

今回の本文が少し長めになってしまったので、また次回に続きます。

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