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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国編 ~エネルギー武闘台~
195/329

191、エネルギー武闘台・B決勝戦

【ベスト8】

第一試合 (Aブロック決勝戦)

◎ヴァグドー

  V.S.

◎ガルマン

(パートB)

  ●【No.191】●



 大会二日目の昼前、Aブロック決勝戦


 今度はヴァグドーがガルマンにゆっくりと歩いて近づく。

 そこで恐怖を覚えたガルマンが、慌ててまた剣を構えて、自分に近づこうとするヴァグドーを牽制する。


「くっ!」

「………」


 ヴァグドーは無言のまま、ゆっくりと焦るガルマンのすぐ(そば)まで近づき、静かに攻撃射程距離の中まで入っていく。


「ひぃぃっ! ラ―――」


 ここでガルマンがたまらず両手を広げて、ガルマンを中心にして、周囲を光のエネルギーの球体のバリアで張り巡らしており、ヴァグドーの接近と攻撃を(ふせ)ごうとしている。


 ブァアアアァーーン!


「【ライトニング・サークル・ディフェンス】」


「………」


 これで光のエネルギーのバリアがガルマンを守ってくれていて、ヴァグドーは接近も攻撃もできないはずなのだが、それでもヴァグドーはそんなこと構わずに、このままガルマンのところまで歩いて近づく。


「―――ふふふ」


「……えっ!?」

さらに慌てるガルマン。


 スゥーーーッ!


 なんと突然、ヴァグドーがガルマンの目の前で、その姿が消えてしまった。


 次にガルマンがヴァグドーの姿を視認できたのは、自分のすぐ左隣である。

 なんと一瞬にして、【ライトニング・サークル・ディフェンス】の中まで入ってきて、ガルマンのすぐ(そば)まで来ていた。


「……【ストリンガー・デスロック】か……ヴァグドーご自慢の最強無双の能力……か……」


 またしても悪魔神オリンデルスが、なにやらニヤリと笑いながら、そっと呟く。


 まさにこの世界から、その存在を消し去る特典能力【ストリンガー・デスロック】、いかに光のエネルギーのバリアである【ライトニング・サークル・ディフェンス】といえど、最早(もはや)何も問題も関係もない。 そう、彼には全く通用しないのだ。


「……っ!!?」


 ヴァグドーは禍々しい邪悪な漆黒の闘気(オーラ)を右手の手刀に集中させていて、()()をガルマンの首筋に鋭く素早く叩きつけた。


 それはまさに一瞬の出来事だった。


 シュッ、ドン、ドサッ!


 そのままガルマンは無言のまま、前のめりに倒れて気絶して、もう戦闘不能である。


「―――っ!!?」


「【神納覇(しんのうは)右忖(うそん)】」


 倒れたままのガルマンを見て、慌てて駆け寄る審判。 しばらくガルマンを見ていた審判が両腕を交差させてから、「そこまで!」と試合終了の合図を出した。


「勝者・ヴァグドー!」


 ここでようやくヴァグドーが勝ち名乗りを受けた。

 一足早くヴァグドーが準決勝進出である。


 一般観客席からは歓声・どよめきが鳴り響き、特別観戦席からは驚愕している声が鳴り響く。


「あ、あのガルマンが……負けた……??」


 試合を見ていたアテナも言葉にできない声で、とてもビックリしている。


 一方で悪魔神オリンデルスは、「ふん、当然の結果だな」と、淡々と無表情で小さく呟く。




 倒れたままのガルマンは、複数の関係者によって運ばれていった。


 それを見ていたヴァグドーが参加選手の控え室まで戻ってきて、控え室の中には、次の試合に出る予定のカグツチが待っていた。


「お疲れ様です。 師匠」

「おう、お前さんの次の相手はかなりの強敵じゃから、十分に気をつけるんじゃぞ。」

「はい、よく判りました。 師匠」


 そこで少しの休憩の時間を()れてから、Bブロック決勝戦が(おこな)われる。 Bブロック決勝戦もAブロック決勝戦と同じ大型円形闘技場で(おこな)われる。






 そして、休憩時間も終わり、次の試合の参加選手の二人が大型円形闘技場の中央に現れた。



 大会二日目の昼前、Bブロック決勝戦


 カグツチ対悪魔神オリンデルス


 今回のカグツチはかなりの重装備をしており、まずは『激焔の牙』と呼ばれる剣を右手に持ち、『射熱の盾』を左手に持ち、『紅鋼の鎧』を装備した状態で、これで攻守完璧である。


 一方の悪魔神オリンデルスは身軽な格好で、しかも手ぶら。


 カグツチが攻撃力と防御力を重視しており、オリンデルスが機動力と俊敏性を重視した、対照的な二人である。


 カグツチは盾で前を防ぎ、剣を右横に構えた状態であり、オリンデルスはヴァグドー同様に、特に何も構えずに突っ立ってた。


「始め!」


 審判の「始め!」の合図と同時に、カグツチが「参る!」と掛け声をかけて、そのままの態勢でオリンデルスの目の前まで突っ込む。


「でりゃあああぁーーーっ!!」


 このままの勢いでカグツチは、『激焔の牙』でオリンデルスの身体を連続して斬りかかる。


 ザァン、ザァン、ザァン、ザァン!


 このカグツチの連続斬撃に、オリンデルスは身体全体を使って、(たく)みに全て避けていく。 だがしかし、ここに違和感を覚える。


「お、同じだ……師匠の動きと……これは一体……??」


 そう、悪魔神オリンデルスとヴァグドーの動きが重なって見えるのだ。


「くっ!」

ここでカグツチが慌てて、後方にジャンプして距離をとった。


「………」

オリンデルスは無言のまま、今いる場所から動かずに、ニヤリと笑っている。


「くっ、お前は一体何者なんだっ!!」

「ん? もうとっくにご存じのはずだが、ボクの名前は悪魔神オリンデルスだよ。」

「そうではない! 何故、師匠と……ヴァグドー師匠と同じ動きができるんだっ!」

「ふふふ、()()()()……だろ?」


「そ……そんなはずは……あの不可思議な動きは……師匠にしか……できないはず……??」

「ふふふ、この世には、色々と都合や運命や偶然などが沢山ある。 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のと同じように、()()()()彼の動きと同じなのだろ? ふふふ」

「……えっ!?」


「な、何っ!!?」

()()オリンデルスの発言に、ヴァグドーが強烈に驚愕している。



 ば……バカな……なんで……()()()()()()()()()()()()()()()()……っ!!?


【ベスト8】

第二試合 (Bブロック決勝戦)

◎カグツチ

  V.S.

◎オリンデルス

(パートA)




今年の投稿はこれで最後です。

今年もお付き合いして頂き、ありがとうございました。


次回の続きは令和二年からとなります。

来年も宜しくお願いします。


では皆さん、よいお年を!

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