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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
F.ロートアンリルス連合国・前編
188/329

184、悪魔たちとの戦い?:3

前回の続きです。

  ●【No.184】●



 ここはロートアンリルス連合国の国有地である森の中で「とある生命体」がポツンと立っていた。


 すると遠くの方から、()()三体の "異形の悪魔の使者" が、この「とある生命体」のいる所まで物凄い速度(スピード)で飛んできた。


 その「とある生命体」がボォーと突っ立ってると、()()三体の "異形の悪魔の使者" が、この「とある生命体」の目の前で、叩きつけられるように地面に激突した。


 ズドドォーーン!


『うぐぅっ!!』


『………』


 この無言の「とある生命体」の容姿とは、身長が人間の成人男性くらいで、上半身が赤紫色の肌・下半身が青紫色の肌・青銅色の翼・白銀色の尻尾・黄金色の邪神眼に、純白のフードとマントを身に付けた、異形な姿をした男性人型の化物であり、―――以前登場した "悪魔神" と名乗る……あの男性人型の化物とは判別しかねるけど、とにかく()()()が現れていた。


『うぅ……ぐっ……ヴァ、ヴァグドー……めぇ……』


『………』


 この無言の "悪魔神" が地面に倒れている "異形の悪魔の使者" たちを、しばらくじぃーと眺めていると、その "異形の悪魔の使者" たちの姿が、徐々に静かにスゥーと消えていった。


『………』


 ここで今まで無言だった "悪魔神" が、突如として、静かにゆっくりと小声で、まるで誰かに言い聞かせるように、独り言を言い始めた。


『―――人生の敗北者とは―――』


『それは… "世の中の役に立たない" からでもなく、"試合に負けた" からでもなく、"諦めたら、そこで終わり" だからでもない。』


()()()の理由()()では、()() "人生の敗北者" にはなりえない。 それでは…まだ()の人生の敗北者ではない。』


『…そう…』


『我が提唱する()の人生の敗北者とは―――』


『―――人生の頂点・絶頂を迎えた()なのだ。』


()()()()は一度、人生の頂点・絶頂を迎え、その()は怠惰・堕落していった。 更なるその先を目指そうとはせず、現状に満足して、無意味・無気力に過ごしていた。』


『自分たちで自分たちの限界を作り、それに納得してしまった。』


『それが()()()()の敗因なのだ。 だがヴァグドーは違う。』


『彼は常に人生の頂点・絶頂にあり続けようとしていて、自分で自分の限界を決定していない。』


『…そう…』


『彼は常に最強無双であり続けようとしている。 それは普通の人間には、絶対に真似(マネ)できない厳しく難しい道なのだ。 それができるのが、ほんの一握りの者のみ。』


『だから彼のみが、永遠に人生の頂点・絶頂であり続けられ、常に最強無双でいられるのだ。』


『それが()()()()と彼の差なのだ。』


『やはり彼を倒せるのは、"悪魔神" の力のみ。 ――― "悪魔神" の力の前に、それでも彼は人生の頂点・絶頂にあり続けられるのか? ヴァグドーよ』


『…そう…』


『これからが真価・本番なのだ。 ヴァグドーよ』


 そう言い終わると、この "悪魔神" が踵を返して振り返り、そのまま森の奥の方へと歩いて立ち去り、その姿が消えていった。





   ―-―・●・―-―





 一方の最初の街にある "ギルド冒険商" の中では―――


 奥の方にあるカウンターの中には、先程の男性が立って仕事をしていて、どうやら無事に妻子を救出できたので、主人の通常業務に戻っているようだ。


 また "ギルド冒険商" の中にいる人々や街を歩いてる人々もいつも通りの普通の日常に戻り過ごしている。


 それはまるで "異形の悪魔の使者" など、最初から来ていなかった……かのような感じで普通の日常を取り戻している。


 ヴァグドーたち一行はカウンターの前に立ち、その主人と話している。


「いやあ、本当にどうもありがとう! お陰で俺の妻子も無事救出できたよ!」

「おう、それは良かったの。 主人」

「それにしてもあの化物共は一体何なのだっ!?」

「さぁのう。じゃが、もう興味もないのう。既に消えてしまった者なんぞ」

「……えっ!? 消えた……って!? それは一体……っ!?」


「そんなことより、ワシらはエネルギー武闘台という大会に参加するつもりなんじゃが、参加するにあたり少し詳細を教えてくれ。」

「おう、そうか。 この大会は武術の大会なんだが、一応は武器の使用は認められてるんだよ。」

「ふむふむ、それで……」

「この大会はトーナメント方式であり―――」


 エネルギー武闘台とは、


 一対一の武術により勝敗を決する試合であり、基本的に武器・防具の使用が認められている。


 Aブロック・Bブロック・Cブロック・Dブロックの4つのブロックに分かれてのトーナメント方式であり、Aブロックの勝者とBブロックの勝者による準決勝第1試合が、Cブロックの勝者とDブロックの勝者により準決勝第2試合が、それぞれ(おこな)われる。

 そして、準決勝の勝者による決勝戦が(おこな)われて、その勝者がはれて優勝者となる。


 また抽選の結果、Aブロックにヴァグドーが、Bブロックにカグツチが、Cブロックにルドルス将軍が、Dブロックに勇者アドーレが、それぞれ入り見事に分かれている。

 つまりヴァグドーとカグツチは準決勝まで来ないと当たらず、またルドルス将軍と勇者アドーレも準決勝まで来ないと当たらず、ヴァグドーと勇者アドーレに限っては決勝まで来ないと当たらないことになる。


 場所は中央都市にある大型の闘技場。


「―――ってな、感じであんたら味方同士の試合だと、まず準決勝までは当たらないようだな。」

「ふむふむ、なるほどのう」


 このエネルギー武闘台という大会の大まかな内容がだいたい判ってきたぞ。


遂に最強ヴァグドーが武術の大会に出場する?

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