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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
E.デュラルリダス王国編
173/329

169、悪魔神の生贄謀略?:2

今回は戦闘場面がありません。

  ●【No.169】●



 遂に謎の巨大な古代遺跡が爆発・崩落した。


 まずは勇者アドーレと大魔女シャニルの二人が、それぞれ二人の高貴の女性を()(かか)えて、どうにか謎の巨大な古代遺跡から脱出した。


 その二人が外に出ると、そこにレイドルノと大魔王エリュドルスの二人も、既に謎の巨大な古代遺跡から脱出していて、外に出ていた。


 そこで勇者アドーレや大魔王エリュドルスたち四人が早速合流して、それぞれの状況を確認する。


「あ~あ、古代遺跡が爆発してるよ~」

「ちっ、なんということか!!」

「これは一体どういうことですか!? なんでいきなり爆発したのですか!?」

「……」

「ああ、俺たちが最後にいた部屋の奥の方にあった、石の玉座に座る女性の死体に爆弾が仕込んであって、それが突然爆発したんだよ。」

「…えっ!? …死体……爆弾……っ!?」

「すると、ボクたちをこの古代遺跡に誘い込んで、その爆弾でボクたちを皆殺しにするつもりでしたか?」

「どうやら、そのようだな」

「くっ、なんと言うことだ!!」

「そっちの方はなんとか救出できたようだな。」

「はい、二人いたので二人共救出しました。」

「…そうか…」

「あれ? ヴァグドーちゃんは?」

「彼なら()()()にいるぞ」


 そこで大魔王エリュドルスが()()()()()()を指差していて、その先を見上げると、上空を浮遊しているヴァグドーの姿が確認できた。

 そのヴァグドーの目の前には、黄金の巨大な龍(ゴールド・ドラゴン)である『ゴールデンデッドリバーカラスドラゴン』が同じく浮遊している。


 それを見ていた勇者アドーレや大魔女シャニルたちが凄く驚いていた。


「な、なんだ……あれは……っ!?」

「お、黄金の…ドラゴン……っ!?」

「ちょっ、ちょっと、なんなの、こいつぅ!?」

「ま、まさか……!?」


「……」


 すると瞳を閉じていた『ゴールデンデッドリバーカラスドラゴン』が真紅の瞳を見開いて、静かにゆっくりと話しかけてきた。


『我が名はゴールデンデッドリバーカラスドラゴンだ。 我が主、三大悪魔神ヴォグゲロルスが下僕(しもべ)だ。』


「な、何ぃっ!? ヴォグゲロルスだとっ!?」

「さ、三大…悪魔神だと…っ!?」

「……ヴォグゲロルス……」

「……ちっ!!」


 そこで勇者アドーレや大魔女シャニルたち四人も空中に浮遊して、ヴァグドーの横に並んで合流してきて、目の前の黄金の巨大な龍(ゴールド・ドラゴン)に反論してきた。


「貴様が今回の女王様誘拐を計画した真犯人なのか!?」

「えっ、あのドラゴンが真犯人なの!?」

「…一体何のために……!?」


『違う、我がそのような姑息な手段を使用するなど、絶対にあり得ない。 今回の事柄と我は関係ない。』


「…ほう…」

「な、何ぃっ!? 関係ない!?」

「では一体誰がやったんだ!?」


『……』


 すると血気盛んな勇者アドーレやレイドルノたちが武器を構えて臨戦態勢になったが、ここでも『ゴールデンデッドリバーカラスドラゴン』が―――


『無駄だ。 残念だが我に攻撃できない。 我はここにいて、ここにいない。 我の実体は既にここにはおらず封印されている。 したがって我には攻撃できない。』


「な、なにぃーっ!?」

「な、なんだとっ!?」

「そ、それは一体どういう意味なんだっ!?」


『我の今の姿はただの映像であり、ただ見えるだけで触ることができない。 ただの見える思念体だ。』


「……」

「……ちっ、なんだそれは…っ!?」

「…なんだと、え…映像だとぉ!?」

「そ、そんなことが…できるのかぁ…っ!?」


『我は今回の女王様誘拐とやらの事柄とは、一切関係がない。 我の思念を映像にして、ここに(とど)まっている理由は、かつてここで我が人間に敗北した地だったから……だが、我はここで待っていた。』


「……待っていた……だとっ!?」

「そ、それって一体どういう意味なの……!?」

「……っ!?」


『汝ら人間よ。 もう…まもなく…三大悪魔神が完全に復活するかもしれない。 悪魔神の封印された実力が少しずつだが戻りつつある。』


「な、なんと……言うことなのか!?」

「……封印が解ける……!?」

「ちょっと、ヤバくない!?」


「なるほど、悪魔神トニトリエクルスに悪魔神ヴォグゲロルス……あとひとつは一体なんじゃ!?」

「残念だが、不明だ。 いや、存在自体が不明だ。」

「…そうか…」

ワシの質問に大魔王エリュドルスが答えてくれた。


『汝ら人間よ。 復活する前に再度封印するならば、悪魔神が封印された地で直接封印せねば、効果はない。 だが、封印された地は封印した人間以外は誰も知らない。』


「……」


『三大悪魔神が封印された地はこの世界にはない。 既に滅亡した別の世界に封印されている。 果たして、汝ら人間に別の世界まで移動して再度封印できるかな?』


「…ほう…」

「…別の世界だと…まさか…」

「何故、我々にそんなことを言うのだ!?」

「まさか、それを言うために、わざわざ自分の思念体を映像化して、ずっとここで待ってたの!?」


『その通りだ。 これが我が任務……まもなく、我は消える。』

(これで任務終了ってところか)


「……」


『だがしかし、ヴァグドーよ。 ()()()()に悪魔神は絶対に倒すことはできない。』


「…っ!!?」

今の『ゴールデンデッドリバーカラスドラゴン』の意外な発言にヴァグドーたち五人が無言で驚愕している。


「何故、ワシのことを知っとるんじゃ!?」


 だがしかし、『ゴールデンデッドリバーカラスドラゴン』は何も答えずにニコリと笑いながら、その姿が静かにゆっくりと消えていった。

なにやら意味深長な台詞(セリフ)があって、果たして伏線になるのか、少し心配です。

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