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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
E.デュラルリダス王国編
164/329

160、前夜祭:5

  ●【No.160】●



 ―デュラルリダス王国―


  ◎「王族の街」◎


 その大きなお城の『アロトリス』のある広大な某フロアを、前夜祭のパーティー会場に使用して、ここで連夜にわかって行われていた。


 だがしかし、突如として、デュラルン女王様が何者かに誘拐されてしまい、ヴァグドーと大魔王エリュドルスが、その誘拐犯のあとを追い、さらには勇者アドーレや大魔女シャニルやレイドルノも、そのあとを追っていった。




 一方の前夜祭のパーティー会場では、アロトリスがグラードゥン侯爵という名前の貴族を問い詰めていた。


 まずはアロトリスが、謎の白い手紙の方を取り出して、静かに話してきた。


「まずこの白い手紙は、グラードゥン…あなたが書いた手紙ですね。 いいえ、正確には本物のグラードゥンが書いた手紙と言いましょうか。」

「……何ぃっ!?」

「ここには…自分が何者かに殺されている…()()()()()()()()が書かれていますね。」

「……ちっ!」


「…残念ですが、本物のグラードゥンは既に殺されているのでしょうね。 この手紙には、彼の必死の思いが(つづ)られていますね。」

「そ、そんなバカなぁ!!?」

「…筆跡鑑定は既に終了していますよ。 本物の彼の手紙で間違いありません。 そして、次にこの本ですね。」


 次にアロトリスが、謎の黒く分厚い古い本の方を取り出して、また静かに話してきた。


「これが何か判りますか?」

「そ、それは…まさか…バカなぁ!!?」

「…見覚えありますか?」

「……くっ……」

「もちろん、本物ですよ。 ある王国の国王から拝借しているものですが、実際に本物を見るのは、初めてですね。 本当に色々書いてありますよ。」

「………」

「もちろん、あなたのことも書いてありましたよ。 あなたが本物を殺したこともね。」

「……うっ……」


「それにしても、この『悪魔神の予言書』は…本当に悪魔神が書いたものなのですか? ここに書かれている "三大悪魔神" と言うモノも、少し気になりますけど…。」

「………」


 するとここで、グラードゥン侯爵の身体が、小刻みにぶるぶる震え始めていた。


「…ん? どうかされましたか…? グラードゥン」

「「!!?」」


 何か危険を察知した、勇者アクナルスと上位魔族のギロリルスがとっさに身構えて、素早く飛び出した。


「うがぁあああぁあああぁーーーっ!!!」


 突如として、グラードゥン侯爵の表情が急激に変化して、凄い大声で発狂して、素早くアロトリスに襲いかかってきた。


「……っ!?」

「…がぁっ!?」


 するとグラードゥンがアロトリスに攻撃する寸前で、なんと勇者アクナルスの()がグラードゥンの身体にまとわりつき動きを止めた。


「……かぅっ!?」


 ドカッ! ドサッ!


 続けてすぐさま、上位魔族のギロリルスが背後から、グラードゥンの背中上部を手刀で強打させて、そのまま前のめりに倒して気絶させた。


 この一連の動作は、まさに一瞬の出来事であった。


 そして、グラードゥンは気絶しているが、このまま衛兵たちに全身を鎖で捕縛され、そのまま何処かへ連れていかれ、その様子をアロトリスが驚きながら見ていた。


「お二人共、どうもありがとうございました。 それにしても、まさか…本当にいきなり襲ってくるなんて……」

「やっぱり襲ってきましたね。 こいつらは手段を選ばない…と言うよりも、最早問答無用ですしね。」

「礼には及ばぬ。 我は大魔王様のご命令通りに動いたにすぎぬ。 だが、これで終わりではないはず。」

「ええ、これはもう信じるしかありませんね。 この誘拐事変も…まさに悪魔神復活の為の "生贄" なのだったということですね。」


 そこでアロトリスが前夜祭が行われているパーティー会場の中央まで来て、


「本日は誠に申し訳ありません。 緊急事態が発生した為、今夜のパーティーはこれにて終了します。 またのご来場を心よりお待ちしております。」


 そう言うと、アロトリスが深々とお辞儀をしていた。


 こうして、今夜のパーティーはこれで終了して、貴族や王族たち参加者が、続々とパーティー会場をあとにして帰宅していき、残ったヴァグドーたち一行も、城内にある自分たちの宿泊部屋へ戻っていった。






 一方のヴァグドーは大きなお城の『アロトリス』から北西の方向へ家の屋根を飛び跳ねながら、もの凄い速度(スピード)で誘拐犯のあとを追っていて、そこに勇者アドーレや大魔女シャニルやレイドルノが、ようやく追いついてきた。


「おう、お前さんたちか」

「はい、お待たせしました。」

「ハロー、オ・マ・タ・セ♪」

「ようやく、追いついたな」

「既に大魔王がワシより先まで行ってしまっとるの。」

「はい、判りました。」

「へぇ~ なんか…張り切ってるわねぇ~♪」

「………」


 ここで大魔王エリュドルスがヴァグドーたちよりも、さらに先まで行っており、その誘拐犯のあとを追っていた。


新年、あけましておめでとうございます。

今年も宜しくお願いします。


またブクマ・評価・感想などもありましたら、あわせて宜しくお願いします。


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