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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
E.デュラルリダス王国編
135/329

131、邪悪なる者

  ●【No.131】●



 現在…『エルフの森里』にある村の中では、ヴァグドー、勇者アドーレ、大魔女シャニルの三人が眠くなる白い煙から、見事に純白の巨大な龍(ホワイトドラゴン)で悪魔神の使い魔、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》を出現させていた。


『グゴオオオオォーーッ!!』


 そのドラゴンの姿とは、とにかく巨大で全長が約20mぐらいはあるだろうか。 全身の鱗の色は純白で瞳の色は白銀、大きな翼と(ひたい)に角がある。 その表情には、物凄い憤怒と憎悪に満ちており、先程消えていった複数の白い謎の人物の魂も込められている。


『グゴオオオオォーーッ!! おのれぇぇ!! 人間どもめぇぇ!! 許さんっ!!』


 その雄叫びは悔しさが込められた悲痛な叫びであった。


 ここでひとつ疑問なのだが、ヴァグドーの作戦は成功しているのか? ……なのだが、結果だけを言えば、()()()()は成功している。 逆に複数の白い謎の人物の方が、既に失敗している。


『許さんぞっ、貴様らぁぁ!! こうなったら皆殺しにしてやるっ!!』


「ふん、なんの迎え撃ってやるぞっ!! そして、返り討ちじゃ!!」


 一方のヴァグドーたち三人は、既に臨戦態勢をとっていて、戦闘準備が出来ている。






 《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》

悪魔神の使い魔で、巨大で純白の邪悪なる龍。 レベル600


『くらえぇぇっ!!』


 ズババババァーーン!


 まずは《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》が口から光輝く白い息を吐いて、ヴァグドーたち三人を牽制する。


「ここは私に任せてぇ~♪ それぇ~【嵐王砲】!」


 フサァーーッ!


 そこに大魔女シャニルが攻撃魔法の【嵐王砲】を使用して、ヴァグドーたちの前に "翡翠の聖なる風の巨大な鳳凰" を出現させて、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の光輝く白い息と相殺させた。


 ドッパァーン!


『…え…っ!?』


 この状況に《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》が少し動揺しており、その(すき)をついて、ヴァグドーと勇者アドーレの二人が、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の方に向かって、高速で突進していく。


「よし、今じゃ!」

「ボクも攻撃いきますよ。」


 次に勇者アドーレが突進しながら、八本の【黄金の剣】を【黄金の鎧】から切り離し、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の方に向かって、全方位から同時攻撃していく。


 カンカンカンカン!


 だがしかし、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の純白の鱗は非常に硬く、勇者アドーレの【黄金の剣】での斬撃を全く受けつけない。 残念ながらノーダメージである。


「…ちっ…」

『グフフ、そんなへなちょこ剣ごときで、この我を倒せるとでも思ったか? 無駄だ!』

「ならば、今度はワシの番じゃな。」


 今度はヴァグドーが突進しながら、【魔蛇の剣】を取り出して、一瞬にして《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の左足の所まで急接近して、そこで左足を斬りかかるが…。


 ジュサァン!


 しかし当然ながら、両足の純白の鱗も非常に硬く、斬るどころか、(キズ)つけることも出来ずにノーダメージである。


「…ちっ…」

『グフフ、だから無駄だと言った筈だ! そんな剣で、この我を(キズ)つけることなど………ウグッ!?』


 だがなんと左足に紫色の蛇が巻き付いて動きを封じている。


『…な…に…? あ、足が…う…ごかな…い…?』

「それ、もう一丁じゃ!」


 さらにヴァグドーがそのまま、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の右足の所まで高速で急接近して、またしても一瞬にして、今度は右足を斬りかかるが…。


 ジュサァン!


 やっぱり右足も斬るどころか、(キズ)つけることも出来ずに、ノーダメージなのだが―――


「…くそっ、やっぱり動きを封じるだけなのか…」

『グアッ!? 何ぃ、今度は右足がぁ……っ!?』


 ここで右足にも紫色の蛇が巻き付いて動きを封じている。 遂に両足の動きを封じられて、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》が後方に転倒して尻餅をついた。


 ズドォン!


『ウガッ!? なんと言う人間なのだぁ!?』

「よーし、ここだねぇ~♪」


 ズドォーーン!


 そこから大魔女シャニルが攻撃魔法の【凍王砲】を使用して、"蒼色の凍結する極大光線" を発射させて、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の両足に直撃させて、「カチンコチン」に凍らせた。


「う~ん、大当たりぃ~♪」

『ち、ちくしょう!! こんなことがある筈がないっ!!』


 なんと《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の両足は、ヴァグドーの【魔蛇の剣】の呪いの効果と、大魔女シャニルの攻撃魔法の【凍王砲】で完全に使いモノにならない。


『くっ、ここまでやられるとは、この我が…この我が…!』

「はああああぁーーーっ!!」


 そこに《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》がかなり動揺している(すき)をついて、接近していた勇者アドーレが【磨羯龍の剣】を取り出して、《ホワイト.エルフニア.ノヴァドラゴン》の喉めがけて、物凄い勢いで突き刺しに来ていた。



次回をお楽しみに!

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