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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
※閑話:エルフのお話し
126/329

122、エルフの災厄:3&女神ハーディス:6

一粒で二度、美味しい…?


  ●【No.122】●



 ここ…『エルフの森里』では、一時的だが人型の狼モンスター「紅狼公鎧」と「白狼人鎧」たちが多数侵攻してきた。


 エルフたちは早くも落胆・絶望して、魔物たちの蹂躙(じゅうりん)を覚悟していたけど、そんな時なんと! 〈地球神アクナディオス〉と呼ばれる、薄気味悪い漆黒の人型の謎の物体……いや……謎の神が登場して助けてくれた。


 その〈地球神アクナディオス〉が、紅狼公鎧や白狼人鎧たちを一瞬で倒してから、まるで "美味しく食べる" ように、その漆黒の身体に吸収すると、エルフたちの方は、無事に解放して自由にしてから、一枚の "漆黒のカード" をエルフの長老に手渡した。 (※エルフの長老とは、老人のことではなく、リーダー的な意味合いである)


「こ、これは何ですか…?」

『ソレハ…我ノカード…〈地球神アクナディオス〉ガ…異世界ヨリ参上シタ…証…』


「い、異世界…?」

『ソウダ…地球ト言ウ世界…』

「チ、チキュウ…?」

『アトハ…コノ世界の神… "冥界ノ女神ハーディス" ニデモ聞クンダナ…』

「ハ、ハーディス…?」


『ソノ "漆黒のカード" ハ…マモナク…ココニヤッテ来ル…ソノ…ハーディスニ渡セ…』

「こ、これをですか…?」

『ソウダ…コレデ…我ノ役目ハ無事ニ終ワル…サラバダ…』

「は、はい…」


『…ヒ…ヒ…ヒ…』


 それを聞いた、エルフたちの背筋が、ゾォーと凍る。


『…ス…』

「っ!!?」


 そのまま、薄気味悪い漆黒の人型の謎の物体……いや……〈地球神アクナディオス〉の姿が、突如として、静かに消失していった。




 それからしばらくして―――


 ここ…『エルフの森里』の上空から、神々しくも美しい光を身にまとい、冥界の女神ハーディスが舞い降りてきた。


「おお、もしかして…あのお方が…アクナディオス様が言っておられた、冥界の女神ハーディス様なのか…?」


 エルフたちが総出で、女神ハーディスを出迎えている。


「あ、あなた様が…ハーディス様ですか…?」

「イエーイ、ハロー♪ 迷える子羊ちゃんたち~♪」

「………え?」


 女神の登場に緊張しているエルフたちに対して、女神ハーディスの方は、相変わらずの緊張感のない対応である。


「もぉ~ 堅苦しい挨拶はぁ~♪ ナッシング~♪ フレンドよぉ~♪ フ・レ・ン・ド!」

「…あ…はぁ…」

「それにしても、まったくもぉ~ 魔物ってホント野蛮よねぇ~♪ あの狼たちもぉ~♪」

「ですが、お陰様で助かりました。 本当にどうもありがとうございます。」

「あらあら~♪ それは嬉しいわねぇ~♪ 地球神にも伝えておくわぁ~♪」


「チ、チキュウ…神…?」

「ええ、この世界とは違う世界…そこが地球よぉ~♪ アクナディオスは、その世界の神様なの…一応はねぇ~♪」

「…あ…はぁ…」

「あはは♪ 解んなかったら、気にしないでぇ~♪」

「……」


 するとエルフの長老が、女神ハーディスの目の前に立ち、例の "漆黒のカード" を見せてきた。


「あのー…ハーディス様、この黒いカードをあなた様にお渡しするように……と、言われまして―――」

「は~~い♪」


 そこでエルフの長老が、"漆黒のカード" を女神ハーディスに手渡した。


「ふむふむ、ふーんふんふーん♪ ふんふんふーん♪」

「……」


 その "漆黒のカード" を受け取った、女神ハーディスが上機嫌で鼻歌を歌いながら、なにやら意味不明な何かをしている。


「……」

「は~~い♪」


 ピカッ!


 すると突然… "漆黒のカード" が光輝いていて、なんと… "漆黒のカード" の隣には、もう一枚の "純白のカード" も現れて光輝いている。 その後で女神ハーディスが、二枚のカードを再び、エルフの長老に手渡した。


「あのー…これは…?」

「はい、これらを勇者アドーレに渡してください。」

「……え? 勇者アドーレ様ですか…?」

「近いうちに、ここにもやって来るでしょう。 その時に、その二枚のカードを勇者アドーレに渡してください。」


「あのー…この二枚のカードは一体…!?」

「それは悪魔神対策です。」


「あのー…それで勇者アドーレ様とは、一体どのようなお方なのですか…?」

「見ればすぐにわかると思いますが、念の為に、「この世界の女神は誰だ?」と、質問してください。 彼らなら、必ず私の名前を答えるでしょう。 それで判断してください。」

「な、なるほど、はい、判りました。」


「それでは、あとはヨロシクねぇ~♪ じゃあねぇ~♪」

「…あ…はぁ…どうもです…」


 そこで冥界の女神ハーディスが上空に舞い上がり、再び神々しくも美しい光を身にまとい、その姿が消えていった。



 ここ…『エルフの森里』では、エルフたちが今まで…平穏で平和に暮らしていたけど、ここ数日で凶悪なモンスターが侵攻してきたり、謎の神…〈地球神アクナディオス〉が…その進攻を防いだり、さらに本来…この世界の住人とは、滅多に接触しない…冥界の女神ハーディスが来訪したり、それと近日中には、勇者アドーレたちもやって来ると言われたり、また…とても忙しくなるようで、事態が急変している。


 そして、冥界の女神ハーディスと〈地球神アクナディオス〉の関係とは一体…!?


果たして、この伏線は拾えるのか…?


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