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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
D.アンリールノエロン編
118/329

114、試練への挑戦:1

さあ、ここからが本当の……見せ場だ!


  ●【No.114】●



 ある日の朝のこと、『ワールドエルフ天蝎』は暗闇のある場所で、腕組みをしながら立っている。


「さあ、今日こそ、見られるかもしれないぞ! その…伝説の真の勇者が……!」



 ―アンリールノエロン―


 この大都市の中央にある『ノエロン城』のお城には、今日も伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を手に入れる為に、"試練" に挑戦している冒険者たちが続々と訪れており、それで失敗して残念そうに帰っていく。 それが何度も繰り返されている。


 現在…ヴァグドーたち一行は、『ノエロン城』の城内にある客室で、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】入手の為の "試練" の挑戦の順番を待っている。 勿論だが、今回の挑戦者は勇者アドーレである。


 客室の室内には、ヴァグドーたち一行が椅子やソファーなどに座って待っている。


「……」

ヴァグドーは無言で両目を閉じて静かに腕組みをしながら座っている。


「うーん、なんだか、とてもドキドキするわね!」

「はい、なんだか、私もとてもドキドキしてきました。」

「んー、なんだかぁー、私もとっても楽しみぃ~♪」

「ええ、ですが挑戦するのは、アドーレ様だけですけどね。」

「皆さん、とても緊張しているようですけど、ボクも所詮は挑戦者の一人ですよ。」


「なあ、その "試練" をクリアすれば、その伝説の皇剣【磨羯龍の剣】が手に入るのか?」

「はい、そのようですね。 それで本当の真の勇者として、認められるらしいですね。」

「その勇者と言うのは、認定されないと駄目なのか?」

「さあ、それはどうですかね? そこら辺はボクにも、よく解りませんね。」

「まあ、勇者なんてのは、悪魔神を打倒できる者だけが、本当の真の勇者で一人だけなんだろ? その "剣" も、そのひとつの手段なんだろ?」

「……そうですよね」


「師匠はどう思いますか?」


「…来たかの…」

「……!?」

「…は!?」

「…え!?」


 するとそこに、紫色のメイド服を着ている女性が、ヴァグドーたち一行のいる客室まで、やって来て―――


  コンコンコン!


「……失礼します。」


  ガチャッ!


 部屋のドアを()ける音がして、紫色のメイド服を着ている女性が室内に入ってきた。


「皆さん、お待たせしました。 アドーレ様の順番になりましたので、私のあとについて来てください。」


「ふむ、わかった」

「はーい、了解~♪」

「はい、判りました。」


 するとそこで、ヴァグドーたち一行が立ち上がって―――


「こちらです。」


 ヴァグドーたち一行が客室から出てきて、案内役のメイド服の女性のあとをついて歩いていると、床に赤い絨毯を敷いた広く長い廊下を歩いていく。


「ほーう、なるほどのう。」

「これはまたなかなか……」

「確かに広い廊下ですね。」


 その廊下の突き当たりにある、大きな扉をギギィーッと()けると、薄暗く広い空間に出ていて、その中央には地下に続く階段がある。


「こちらです。」


「ふむ、もしかして、この下へ行くのかの?」

「はい、どうやら…そのようですね。」


「私はここまでです。 それでは皆さん、どうかお気をつけてください。 アドーレ様も頑張ってください。」

どうやら、案内役のメイド服の女性は、ここまでで見送るようだな。


「おう」「ええ」「はい」


 ヴァグドーたち一行は、そのまま階段を降りていき、地下の薄暗い廊下を突き当たりまで歩いていき、大きな扉まで辿り着いていて、そこをギギィーッと()けると、また暗闇で凄く広い空間に到着している。


「うわっ、真っ暗だわ!?」

「暗くて何も見えません。」

「へぇー、なるほどねぇー」

「でも…なんだか、とても広そうなところ……」


「……おっ、あれか?」

「……」


 その広い空間の中央には、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】が立て掛けて置いてあり、その周囲には、強力な魔法結界が張られて護られている。


「おぉっ、お前さんは…!?」

するとそこで、ヴァグドーがこの広い空間の壁側に、誰か立っているのに気がついた。


「やあ、俺だよ。 今日の "試練" は見学させてもらうよ。 ヴァグドーよ」

「ほーう、そうか」


 その人物とは、あの『ワールドエルフ天蝎』であり、今回の勇者アドーレの "試練" の挑戦を見学するつもりらしい。


「それでは、いきますか。」


 早速だが、勇者アドーレがこの広い空間の中央にある、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の方に向かって歩いている。


「……」


 それから、勇者アドーレは右手を伸ばして、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】の()の部分を、普通にガシッと掴んでおり、その途中で発生している紫色の稲妻(スパーク)にも、全く動じることがなかった。 そこから、勇者アドーレは伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を、そのまま軽々と普通に持ち上げている。


 するとそこで、突如として、巨大な(ドラゴン)『磨羯龍カラミティノエロン』の両目が開いて、瞳がピカッと光った。



おお、ここで最強で無敵のドラゴンが遂に目を覚ます!?


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