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絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
D.アンリールノエロン編
111/329

107、大魔王たる者のユエン:1

主人公(ヴァグドー)と大魔王エリュドルスの奇蹟と夢のコラボは必見です。


  ●【No.107】●



  大魔王エリュドルス!


「さぁー、行くぞ!!」


 猛然とオブリルスの方に向かって素早く急接近している。






    《オブリルス》

褐色の肌に屈強な大柄の男で上位魔族である。 レベル:260


「ひぃっ、大魔王様…!?」


 大魔王が右手の(てのひら)をオブリルスの胸に当てており、危険を察知したオブリルスが慌てて上空に跳んで回避するのだが…。


「な、なにっ!?」

「……くらえ!!」


 いつの間にか、ヴァグドーがオブリルスの頭上まで跳んでおり、右拳で素早くオブリルスの後頭部を鉄拳強打!


 ズドォン!


「ぐはぁっ!?」

「愚かめが!!」


 さらに大魔王が落下してくるオブリルスの腹部に、素早く右肘を鉄肘強打!


 ズドォン!


「うごぉっ!?」

「……ちぃっ!!」


 続けて、すぐさま大魔王が右足でオブリルスの左頬(アゴ寄り)を蹴り飛ばす。


 バァキィッ!


「ぐぶぅっ!?」

「とどめじゃぁ!!」


 オブリルスが蹴り飛ばされた先には、またしてもいつの間にか、ヴァグドーが待ち構えており、左拳で素早くオブリルスの右頬(アゴ寄り)を鉄拳強打!


 バァギィッ!


「…うぅ…」

「ふふふ、やはり余のもとに戻ってきたか。」


 なんとオブリルスは、この時点で既に意識がなく、再び大魔王の所まで飛ばされてしまい、大魔王がオブリルスの首筋をガシッと右手でワシ掴み、そのまま持ち上げている。


「…あ…あ…あ…」


 この一連の動作、ヴァグドーと大魔王のあまりの物凄い速度(スピード)に、デイラルスは最早、彼らの動きを見る事さえ出来ずに、ただただ唖然としていて絶句している。


 本来ならば、このオブリルスと言う上位魔族も、相当な実力の持ち主であり、大抵の相手にそう容易(たやす)く負けるはずがないのだが、今回の相手は最強のヴァグドーと大魔王エリュドルスの二人なので、最早…勝負にすらならず…赤子(あかご)も同然なのだ。


 オブリルスは既に気絶しているけど、それでもあえて大魔王が言った。


「ふん、わかったか! 貴様ごときにヴァグドーや勇者アドーレの相手がつとまるか! まったく! 余に余計な仕事を増やしおって! バカめが!」

「……殺さんのか?」

「ああ、城に連れ帰ってから、もっときついお仕置きをせねば、余の気がすまぬ。」


「それにしても、お前さんの部下たちは、お前さんをよく裏切るのう。」

「ふふふ、こいつらはな、余の "真" と "信" を司る本当の部下共ではないからな。」

「ほーう、それでは本当の部下たちは他にいるのか? お前さんの自慢の実力組織が…?」

「おう、その通りだな。」


「そう言えば、魔族と言うモノは、それぞれ階級や爵位によって決まっておるのう。」

「ふふふ、魔族に少し興味あるのか? 確かに魔族には階級や爵位があるがな。」


 大魔王エリュドルスの説明では、魔族・魔物の階級・爵位とは次のようになる。


 階級  爵位   役職

①最高位(Sクラス)…大魔王

②上位 (Aクラス)…大魔王の親衛騎士団隊(スーパーエリートナイト)

③高級 (Bクラス)…幹部魔族、理事長、戦闘員総隊長

④中級 (Cクラス)…名門魔族、理事/幹事長、ボス級モンスター

⑤低級 (Dクラス)…一般魔族、幹事、戦闘員部隊長、狂暴/凶悪モンスター

⑥最下位(Eクラス)…クズ魔族、使用人、通常戦闘員、通常モンスター


 なかなかしっかりとした階級・爵位制度であり、魔族の世界ではある意味…人間の世界よりも進んでいるのではないのか? しかも、大魔王もこの人間の世界に平然と居るようだし…な。


「まぁー、高級魔族…Bクラスまで上がれば、上出来であろうな。 そして、皆がそのように頑張っておる。」

「ほーう、それは素晴らしいことだのう。 向上心はとても良いことじゃな。」


「余にも質問させてもらおうか。 そなたたちはこれから伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を手に入れるつもりなのか…?」

「おう、無論そのつもりじゃが、それが何か!?」

「そうか、なるほど…な」

「…?」

「……やはり手に入れるのか。 まぁー、当然であろうな。 勇者アドーレの実力ならば、さして問題なかろうしな。 これで余の計画通りだな…。」

「……」

「いや、このまま…うまく行けば、仮に封印が解除されて復活したとしても…いけるか…?」


 すると、そこで大魔王が少し考え込むのだが―――


「まぁー、よいよい。 デイラルスよ! いつまでもそこで突っ立ってないで、我々もそろそろ撤収するぞ!」

「…は、はい…! た、ただちに…!」

「ん? もう行くのか? 大魔王エリュドルスよ。」

「ふふふ、生憎と余も忙しい身でな。 では邪魔したな、ヴァグドーよ。」

「…ど、どうも…です…」

「おう、さらばじゃ!」


 そう言うと、大魔王はそのまま気絶しているオブリルスの首筋を持ったまま、デイラルスを引き連れて、森の奥深くまで立ち去って姿を()していき、ヴァグドーがそれを見送った。



※魔族の世界の仕組みを少しだけ紹介しました。


※「スーパーダブルコンビネーション」

大魔王と主人公(ヴァグドー)の協力連続攻撃で、とても強力だけど通常攻撃である。


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