表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶望老人が異世界転生をしたら、99年間で最強無双になってしまった!  作者: 賭博士郎C賢厳
D.アンリールノエロン編
106/329

102、挑戦者たち:1

突然だが、別の場面(シーン)に変わり、主人公(ヴァグドー)たちは登場しない。


  ●【No.102】●



 暗黒で何もない空間の某所


 ここは一体何処にあるのか…まだ不明なのだが、この暗黒で広大な空間の中央部には、巨大で全身が深紫色の硬い鱗に覆われて、頭の(ひたい)には純白の一本角と瞳が橙色に輝いた(ドラゴン)が身体を丸くして、うずくまり…眼を閉じて…まるで眠っているような状態でいる。


 その(ドラゴン)の名前は、『磨羯龍カラミティノエロン』と言う。


 その『磨羯龍カラミティノエロン』の眠る前方には、四方を強力な魔法結界で護られている、刀身が橙色で()の部分が深紫色になった、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】が立て掛けて置かれている。


 さらに『磨羯龍カラミティノエロン』と言う名前の(ドラゴン)は、レベルや攻撃力や守備力がとても高く、攻撃方法も凄く強力なモノばかりであり、まず普通の人間では、とても勝ち目がない…世界最強級の(ドラゴン)である。


 だけど…現在(いま)では、この暗黒で広大な空間全体に、不思議な力が立ち込めていて、静寂でおとなしくしている。





 そこに何処からか、冒険者の男女四人組が、この暗黒で広大な空間に侵入してきている。 四人組が恐る恐る忍び足で歩いていて、不安そうに小声で話し合っている。


「ねぇ、この部屋はかなり暗いわねぇ? ここで本当に大丈夫なの?」

「ああ、ここには…伝説の皇剣が置いてある。 その剣を手に入れたら、世界最強になれるはずなんだよ。」

「だけど…大きなドラゴンがその剣を守護していると聞いているけど…?」

「ああ、わかっている。 だが…そのドラゴンは普段から眠っていて、物音さえ立てなければ起きないらしい。」

「そ、そうなの…?」


 さらに四人組が伝説の皇剣【磨羯龍の剣】が置いてある場所まで、忍び足で静かに近づいていき、無事にそこに到着した。


「おお! これか!」

「こ、これが…伝説の皇剣なのか…? スゲエなぁ!」

 伝説の皇剣を目の前にして、四人組が思わず生ツバをゴクリと飲み込んでいる。


「いよいよだな。 苦労してやっと見つけた伝説の皇剣が目の前にある。」

「ああ、これで俺たちは最強の勇者になれるのだな?」

「ええ、私たちが勇者になるのね。 本当に苦労したわね。」

「さぁー、さっさと伝説の皇剣を手に入れてしまおう!」


 そう言うと、四人組の内の一人が、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を手に入れようと、手を伸ばしていた……のだが―――


  バチバチバチ…!


「っっ!!?」


 突如として、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】から紫色の稲妻(スパーク)が発生してきて、まるで人間の入手から守護するかの様に、人間の手を拒絶した。


 それを見ていた、冒険者の男女四人組が凄く動揺している。


「くっ! 突然…電撃を喰らったみたいだ!」

「おい、大丈夫なのか!?」

「ああ、なんとかな。」

「でもこれが伝承や文献にあった "試練" なのかしらねぇ?」

「くっ、確か…伝承や文献では、"封印を解く" とあったけど…これの事なのか?」


「おい、どうする?」

「確か…この電撃を無効にする魔法があったよな?」

「ええ、攻撃・付与する魔法の無効・排除できる魔法なら、もう習得済みよ。」

「よし、頼むぞ!」


 そう言うと、四人組の内の一人が、何かの呪文を唱えていて、魔法を発動している……のだが―――


  バチバチバチ…!


「きゃぁっ!」


 またしても、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】から紫色の稲妻(スパーク)が発生してきて、やっぱり人間の魔法から守護するかの様に、人間の力を拒絶した。


 それを見ていた、冒険者の男女四人組が凄く驚愕している。


「だ、駄目だわ…この電撃は私の実力では…無くすことが出来ないの…!?」

「ちっ! なんと言うことなのか! ここまで来て…おきながら…!?」

「俺たちには…手に入らない…とでも言うのか!?」

「うおおぉ! このままでは…俺たちは勇者になれないのか!? まだ諦める訳には―――」


 すると突如として、何処からともなく、不思議な声が聞こえてきた。


『 "試練" を受けにきた人間たちよ。 その剣を手に入れたければ、せめて…レベル50を超えてからこい。 現在(いま)の人間のレベルは、まだ45程度なので、その資格がない。』


「……えぇっ!? 何っ!?」

「なんだと…!? レベル50以上だと…!?」


 ここまでよく辿り着いた、冒険者の男女四人組なのだが、伝説の皇剣【磨羯龍の剣】を入手する為の "試練" を受けられる資格の最低条件として、"レベル50以上の者" …だと言う事までは知らなかったようだ。



※冒険者の男女四人組が、あの暗黒で広大な空間を、何らかの方法で、自分たちの周囲にだけ明るくしている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=676877153&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ