宿泊☆パ二ック
前回の続き
3泊4日で宿に泊まりに来ている屋敷の皆さん。
今回から各部屋を見て回ろう。
今日は春の間、桜の間、川の間だよ。
春の間(スタード・淤煉・坤耶・茈縵)―――
「うわ~、広い部屋だね~」
スタードが部屋の襖を開けて、感嘆の声を上げる。
その頭を軽く小突きながら淤煉が言った。
「とりあえず、早く入れよ」
中に入り荷物などを置くと、4人はテーブルのまわりに座った。
「それにしても、広いなー」
茈縵が周りを見渡しながら言う。
坤耶は外のほうを見ると、急に立ち上がり扉のほうまで行くと開けた。
そして言う。
「ここ、露天風呂ある」
その言葉に、他の3人も見に行くと、大きめの風呂があった。
もちろん、竹垣があるため外からは見えないようになっている。
「すっげー!露天風呂じゃん!」
「テンション上がるー!!!」
淤煉と茈縵が目を輝かせながらそう叫ぶ。
スタードはその様子を見てニコニコしながら言った。
「後で皆で入ろ」
その提案に皆が頷いた。
桜の間(悠莉・那葵・填杏・刀加斗)―――
「おー、広いなー」
荷物を置き、室内を見渡しながら刀加斗が言った。
「そうだねー。こんなところに泊まれるなんて夢みたい」
填杏がうっとりしながら言う。
「すっげー!」
急に那葵が叫んで驚いた填杏と悠莉は、あわてて那葵のもとまで行った。
そこには竹垣に囲まれたところに露天風呂があった。
「露天風呂だー」
那葵は露天風呂があるのを見て目を輝かせていた。
「各部屋に露天風呂があるなんて、すごいなー」
悠莉も露天風呂を見て感嘆した。
「さあ、皆!何かしよーぜ!!」
テーブルのまわりに座っていた、刀加斗が自分のバックからトランプを取り出しながら言った。
それに同意した3人もテーブルのまわりに座り、4人でトランプをし始めた。
川の間(延紀・藺昂・鷺丹・威偪)―――
「うわー、広いねー」
延紀が室内を見回しながら言う。
「しかもここ、各部屋に露天風呂もあるって書いてあったしな」
威偪が笑みを浮かべながら言う。
「まじで!?露天風呂!?」
藺昂が叫ぶと、鷺丹が扉を開けて外にある露天風呂を見つめながら言う。
「ホントにあるよ、露天風呂」
その言葉を聞いた威偪は鷺丹の後ろにこっそり移動し、露天風呂に突き落とした。
バッシャーン!という音とともに水しぶきが飛ぶ。
「ぷはっ!何すんだよ威偪!!」
少しして顔をお湯から出した鷺丹が威偪に抗議する。
「あはははは……うわっ!!」
鷺丹が笑っている威偪をお湯の中に引っ張って落とす。
再び、音とともに水しぶきが飛ぶ。
「ぷはっ!鷺丹、このやろー!!」
「お返しだよー!!」
しばらくお湯をかけあいながら言いあいを繰り広げていたが、藺昂と延紀がじっと見ているのに気付き止める。
「早く上がったほうがいいよ……」
「「……おぅ」」
延紀の言葉におとなしく従う2人だった。
こんな感じか。
さて、次回は嵐の間と混沌の間だよ!




