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バレンタインは波乱に満ちて

1日遅れのバレンタイン企画!

オールキャラ出演予定。

今日はバレンタイン。

女の子が好きな男の子にチョコを渡す日。

最近では義理や友もあるようだが……。

この屋敷もやはり例外ではなく、男子たちはそわそわしている……?


      ❤      ❤      ❤


智悟(♂)・悠莉(♂)・獅和(♂)・坤耶(♂)・那葵(♀)チームの場合


「はい、皆バレンタイン!」

那葵が手に持っていた袋の中から、綺麗にラッピングされたチョコを出しながら言う。

男子からは感嘆の声が漏れる。

「はい獅和」

「お、サンキュ」

那葵が獅和の前に行きチョコを渡す。

「はい悠莉」

「あ、ありがとう」

「はい坤耶」

「おう」

悠莉、坤耶の順にチョコを渡すと、那葵は一仕事終わりやりきった顔をした。

「て、俺には!!?」

「ない」

智悟のツッコミに間髪いれずに答えると、智悟はいじけたように端のほうで体育座りをした。頭にキノコが見えそうな雰囲気だ。

「うそうそ。ちゃんとあるって」

そう言って落ち込んでいる智悟にチョコを差し出すと、雰囲気が和らいだ。

「さ…サンキュ……///」

那葵は微笑むと、自室へと戻って行った。


      ★      ★      ★


茈縵(♂)・沙彌(♂)・崙(♂)・臨(♀)・填杏(♀)チームの場合


填杏が袋を持ってパタパタと駆けてくる。

「はい皆、バレンタイン」

そう言って袋からチョコを取り出し、茈縵に渡す。

「お、サンキュー」

次に沙彌、崙の順番で渡す。

最後に臨の前に来て止まる。

「はい、臨にも」

「ありがと」

「なんで臨までもらってんだよ!」

その光景を見た茈縵がすかさずつっこむ。

「友チョコだからな」

軽くかえすと、臨も袋から何かを取り出した。

「ほい、俺からもバレンタイン」

そう言って茈縵のほうに投げる。

グサッという音がしたほうに目を向けると、チョコが入っている袋がぶら下がっているクナイが柱に刺さっていた。

「ほいっと」

グサグサッ

茈縵にやったのと同じようにチョコを渡すと、そそくさと部屋に戻って行った。

少しの沈黙ののち、茈縵が叫んだ。

「もっとちゃんとした渡しかたをしろぉぉおおおおおおおおお!!!!」


      ♠      ♠      ♠


威偪(♂)・延紀(♂)・藺昂(♂)・鷺丹(♂)・刀加斗(♀)チームの場合


居間でゴロゴロしていると、藺昂がふと気がついたように言った。

「そういえば今日、バレンタインだよな」

「あぁ、そういえばそうだな」

威偪がそう言うと、延紀と鷺丹もそういえばと言うように頷いた。

「なぁなぁ、刀加斗は俺たちにチョコくれないの?」

威偪が、隣でゴロゴロしている刀加斗になんとなく聞くと、刀加斗は顔を上げた。

「あー、……めんどくさい」

そう言うと、またゴロゴロし始めた。

「いや、くれよ!」

藺昂がつっこむと、刀加斗は一瞬嫌そうな顔をしたが、チョコを取りに行った。

そうして、戻ってきた刀加斗の手には袋が提げられていた。

「ほいじゃあ、いくぞ~」

刀加斗がそう気が抜けるように言うと、袋からひとつかみチョコを取り出し、投げた。

「鬼は~外~、福は~内~」

「行事が違う!!」

刀加斗に藺昂が鋭くつっこむ。

「どうした、取らないの?」

が、本人はスルー。

男子たちがしぶしぶまかれたチョコを拾いに行こうとすると、足に何かが刺さった。

「痛っ!」

よく見ると、チョコと一緒にまきびしもまかれていた。

「なにしてんだよ、刀加斗!!」

「そーれ、鬼は~外~、金は~内~」

「話を聞けぇぇえええええええええ!!!てか、いってえ!!」

チョコを拾うとまきびしにあたる。


      ♣      ♣      ♣


スタード(♂)・劉翔(♂)・淤煉(♂)・鵺盧磨(♂)・千夜封(♀)チームの場合


「あー、今日バレンタインだったわー」

千夜封がそう呟くと自室へと向った。

しばらくして戻ってきた千夜封の手には袋が提げられていた。

袋からチョコを取り出し、スタードに渡す。

「えっと、はいスタード」

「え、ありがとう」

そして、劉翔の前に移動しチョコを渡す。

「ほい」

「ありがとう」

そして袋を置くと、寝た。

「え!?俺たちには!?」

鵺盧磨が言うと、千夜封はめんどくさいという雰囲気をまきちらしながら起き上った。

「あーっと、はい」

そう言って袋から手裏剣を取り出すと、鵺盧磨に向って投げた。

「うわっ!」

鵺盧磨が反射的に避けた手裏剣は、そのまま柱に刺さった。

「あーあ、せっかくいい感じに出来たのに~……」

千夜封がぼやく。

「出来たって……?」

淤煉が確認するように尋ねてきたので、千夜封はさらっと答えた。

「チョコだよ、それ」

「まじで!?」

試しに、先ほど柱に刺さった手裏剣を引き抜いて口にいれてみると、確かにチョコだった。

「……どうやったら作れんだよ」

鵺盧磨がなんとなく呟いた言葉を聞いた千夜封は、言った。

「え、普通にチョコとかして型にいれて固めれば出来るよ」

「普通に作ったら柱に刺さんねぇよ!!」

すかさず淤煉につっこまれたが、千夜封は「作れるもんは作れるんだい!」と言うと、淤煉にも手裏剣チョコを投げつけた。

「っ!……っぶねぇ!」

「…ちっ」

ギリギリのところで避けた淤煉を見て、千夜封は舌打ちをした。

「てめぇ!狙ってただろ!!」

「チョコ渡しただけだも~ん」

こうして、屋敷のバレンタインデーは幕を閉じた。


      ♦      ♦      ♦


……あれ、俺にはないの?

はい、バレンタイン終了!

なんやかんやで時が過ぎるのは早いねぇ~。

次回は皆で宿に宿泊予定!

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