神と呼ばせてください【獅和】
数日遅れ・・・。
「・・・暇だ~」
周りに、すでに全クリしたゲームが所狭しと並んでいる部屋の中で、獅和は寝っ転がりながら呟いた。
ふと、紙とシャーペンが近くのテーブルにのっていた。
「・・・絵でも描くか」
―――数分後―――
「だめだ、やっぱ暇だ」
そうテーブルに突っ伏している獅和の横には、本物の作者が描いたのではと思われるほど原作に忠実な絵が、数枚置いてあった。
「あー、ぼちぼち小説も投稿しなきゃなぁ」
そう呟き、パソコンの前まで移動すると、起動し、ネットを開く。
自分のアカウントでサイトに入り、投稿中の小説を進める。
「んと、あー、そろっとあのキャラでもだすか」
そんなことを時折呟きながら、おそろしい速さと正確さで文章をうっていく。
―――数分後―――
「これでよしっと・・・」
投稿を完了させ、一息つく。
「せっかくパソコン起動したし、なんか動画でも見るか」
そう言って無料動画サイトを開き、アニメソングなどを聴いていた。
―――数十分後―――
動画も一通り見終わり、パソコンをシャットダウンしたあと、特にすることもないので、寝そべってゴロゴロしていた。
「・・・なんか作るか」
唐突にそう呟くと、引き出しから部品を取り出した。
「携帯、作れるかな・・・?」
そう言うと、まず型から作り始めた。
カシャカシャと金属がぶつかり合う音が響く。
ものの数時間もしないうちに、携帯の形がすでに出来上がった。
「あとはここに、これをこうして・・・」
その型に通話やメール、その他機能に必要なものを埋め込んでゆく。
その後、ボタンをつける。
「うん、まぁこんなもんか」
そう言って出来た携帯は、どこの会社のものよりもハイテクで、途轍もなく使いやすい物だったとか。
「と、いうことで、全員の携帯作ってみました」
「え?携帯って、中学生に作れるものだっけ?」
「獅和すごっ!」
「みんなおそろいだー」
「色違いでいいねー」
「ふむ、なかなかに便利」
みんなにも大好評だった。
うわお。獅和ってすげぇ。
物作り。
沙彌は武器担当、獅和が機械担当てきな。




