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嘘の告白  作者: かっきー
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十一話 心情

「お〜い。起きて!!」


翌朝・・・またいつもと同じ布団をひっぺがされる起こされ方で花に起こされた。この起こされ方は正直寝起きでもあって腹が立つ。


「昨日は疲れたんだ」


昨日は梨子が小説について語るし恋ばな聞くし枕投げやろうだのいろいろ言われて・・・というか、泊まりやがった。


「大丈夫?」


「あー・・・って、お前のせいだろ!!梨子!!」


寝ぼけながらも、他人事のように接してくる彼女に若干イラッとしたが、起きる気もないのでもう一回寝ようとする。ちなみにもちろんだが、梨子は妹の部屋で寝ました。


「じゃあ、私はご飯作ってるから顔洗いなよ・・・梨子お姉さん、そこの狸寝入り兄をよろしくお願いします」


「・・・わかったよ、今行く」


梨子に厄介になるのはなぜか嫌だったので自力で起きて、顔を洗い3人で朝食を済ませ身支度をしそれぞれが学校に向かった。いつも通りの通学路。しかし、校門をくぐるとそこはいつもと変わっている。どうやら新聞部が号外を配っていた。なんとなくそれをもらい目を通してみるが、その内容に唖然とする。


「なんだこれ・・・!!」


その記事を見た瞬間早見は走り出し、教室へ向かった。そして、落ちた新聞にはこう書いてあった。


転校生は茨木洋介の娘!!!!誘拐犯の娘の証言はあるのか?


こまごまと書かれているが、その下の方には桜井の写真と茨木洋介の写真が載っていた。






向かう途中にも大量の紙が貼ってあったり廊下に落ちてたりしてた。それを広い驚いている生徒。要は転校生、桜井春香の話題で学校は持ちきりだ。教室についてもその話題であふれている。そして、大西もあわてた表情で新聞を見せてくる。


「早見!!これ見たか・・・流石にひどすぎるだろ」


いつも冷静な面が目立っているが彼も動揺しているようだ。そしてこんなことをするのは言葉通りひどい。


「こんなの!!」


「おっおい!?どうしたんだよ?」


いきなり破りだす彼の行動に大西は驚いていたが、それよりも当の本人が心配だ。


「桜井は!?」


「いや、今日はまだ来てない・・・あ」


そう聞いた瞬間に教室の扉がガラッと開き、今探している人物が入ってくる。



「来たよ・・・」


「転校生」


「犯罪者の娘」


「・・・・・・」


クラスメイトの数人がこそこそと言っているが、桜井はなにも言わなかった。自分の席につく彼女はかなり落ち込んでいた。寝てなかったのかクマもできていて沈んでいた。そして何事も無かったかの用に席に座る。


「桜井さんは牢屋に入らないのかな?」


「そうだよ犯罪者ならいろいろ罰を受けないと」


「お父さんが誘拐とかマジウケる」


「しかも幼女だよ!!ロリコンなんだね(笑)」


多くのクラスメイトがそのことをネタにイジリ始める桜井は何も言わずに席を立ち教室を出た。すると、先生が入ってくる。桜井のこの騒ぎのことを何か言うのだと思っていた。


「今日の予定は特になしだ。じゃあ号令」


「(はぁっ?)」


この状況を特になしとする担任に怒りを覚えたが彼に当たっても仕方がないし、もしかしたら成宮に何かを言われたのか・・・教員ですら、この状況に目をつぶるしかないようだった。しかし、俺はそんな優等生ではない。


「どこ行くんだ?早見」


「ちょっと・・・用事です」


声のトーンが下がっていてそう言いながらドアを開け廊下に出た。とりあえず、このばらまかれた新聞を何とかしなければないらない。そう考えていると奥のほうで張り付けられている新聞を剥がしている男性との姿があった。


「早見くんか、何してるんだい?HRが始まるよ」


「高木・・・・お前こそ何やって・・・」


「これの回収さ。ひどいよねこんなの」


そう言って、また壁に張ってある紙をはがしていく。その行動に自分と同じように行動してくれる人がいるのが嬉しくもあった。


「高木。俺もやる、どこをやればいい?」


「始めたばかりだ」


「わかった、大体全部だな」


おそらくこの学校全体にばらまかれているのは間違えないだろう四階建ての建物なので二人でやるとしたら放課後までかかってしまうだろう。


「とりあえずこの階から終わらせよう」


「ああ!!」


二人は一時間目の授業をサボり、紙を片付けた。壁や床、トイレなどもすべて見てあったらすぐに拾い、ごみ箱に捨てる。多少周りの迷惑になっていることは間違いないのだが、そんな恥よりもこの状況をどうにかする方が気持ちが上回った。   


「一時間かかって階一階分だけか・・・」


「・・・あと三階分」


すでにパンパンになっているごみ袋だが一階分だけで約授業一回分。かなり時間がかかってしまった。これをあと三階。気の重くなる作業だが、やるしかない。このままでは授業を全く出ずに合計四時間がかかってしまう。


「よし、気合入れるぞ」


そう言って高木と二人で、次の階に向かおうとしていたが、後ろから肩をポンと叩かれる。


「早見ー。お前なにイケメン行動してんだよ」


「俺らもやるから、ゴミ袋貸せ」


「お前ら!?」


大西、前島、さらにその後ろからひょこっと出てくる。


「私も手伝います!!」


「笠井・・・」


昨日の話で桜井に関わる気はあまりなさそうだったが、笠井もこの現状を許せないようだ。


「いい人たちに恵まれたね」


「高木?」


「あぁ、何でもない、助っ人も来たし続けよう」


それぞれペアをつくり一ペアで一階分に分担した。すでに終わっている二階と早見・高木ペアは三階、大西・前島・笠井トリオに別れ二時間目の授業開始と同時にビラの回収を始める。正直、一日はつぶれるであろう作業がみんなのおかげで短縮できた。そして、二時間目の授業終了チャイムが鳴ると同時に各階の回収は終わったようだ。


「よし!!あと一階分だけか!!」


「五人だと速いな」


「まぁ、あと一階が残ってるからな・・・まぁ、さっさと終わるだろ」


そう言って休憩を終了し、一階に降りてみるとすでに回収されたごみ袋。そして、登校の時に通った道にもばらまかれていたはずだが、それが綺麗さっぱり無くなっている。


「よぉ、お前ら!!」


「高山先輩!」


「一階の紙は全部かっさらったぞ!!後輩たちが正義の行いをしているときに俺は黙っちゃいられんよ」


そう言って高山が回収したものは他と比べても多く、一人でどれだけ動いたか、いや、時間もあったので効率良く動いたのかがわかる。


「さて、これで全部だな・・・あーあ、疲れた。」


各教室に戻ろうとする。しかし、一人の男は笠井に近づいていた。


「笠井さん、話があるんだ来てくれるかい?」


彼女は笠井に前々から興味があるといっていた高木はチャンスなのだと思ったのだろう。


「構いませ・・・」


構いません。と承諾しそうになっている。この、状況で手伝ってくれたが、正直まだ、謎の人物だ。さらに笠井も大きな秘密を持っている。


「高木ちょっといいか?」


「・・・わかったよ」


二人を引き離すために早見と高木は屋上へ向かった。







「で、話ってなんだい?」


「いや、笠井についてを調べるのを避けるための口実だ」


「なんだそれは?・・・はぁ、僕も暇じゃ・・・!!」


授業中にもかかわらず、屋上で生徒二人が話している・・・いや、言い争う意をしているようだ。その様子を遠目で見ると、そこには桜井とガタイのいい男子高校生の姿だった。


「あんた、本当に茨木洋介の関係者なんだってな・・・」


「・・・はい、元・・・父親」


男子生徒はさっき回収したビラを桜井に見せつける。それを見ると桜井は顔を伏せながらも小さく返事した。


「俺の妹は誘拐された。アンタの父親、茨木洋介に・・・なぁ、どこにいるんだ?」


「・・・わかりません」


そう言った瞬間男子生徒のほうは桜井の腕をつかむ。ガタイのいい彼が彼女の細腕を強く握っている。桜井は相当痛がっているだろうが、それよりもメンタルが心配だ。顔や瞳に生気を感じられない。


「妹は消えちまったんだぞ!!」


「・・・ごめんなさい」


「謝罪なんていらねぇよ!!妹を佳奈を返してくれ」


見ていられない光景だった。理由があるとはいえ、男子生徒が女子生徒に怒鳴りつけている状態。話を聞いている限り、男子生徒の言い分もわからなくはない。しかし、ついには手を出そうと腕を振り降ろそうとする。しかし、横にいた高木がその場を飛び出し桜井を守るように前に立つ。そしてそのまま彼の振り降ろされた拳が頬に当たる。


「痛・・・止めろ!!君らしくないぞ長谷川晴輝」


「高木・・・だってよ!」


とっさに出て行った高木だが、ガタイのいい長谷川のグーパンチを頭にもろに食らってしまう。それを心配して早見も出てくる。そして、どうやら二人は面識のあるようだ。


「この子は関係無い」


「だってよ!!娘なんだぞ!!」


「娘だからだ!!この娘が何をした!?」


「っ・・・だけどよ!!・・・ちょっとぐらい情報・・・」


「・・・焦る気持ちも恨む気持ちもわからないでもない。だけど、それを彼女に向けるのはどうだ?」


そう同情するかのように言う。それを聞くと長谷川と呼ばれた男性は怒りの矛先がわからずに自分の頭をゴんっと叩く。


「わりぃ、頭冷やしてくる・・・すまん」


そう冷静になったようだった。そのまま屋上を出て行く。


「大丈夫かい?」


高木が桜井の元へ行き、手を差し伸べるが掴む気配が一向にない。


「ごめんなさい・・・」


「おい?桜井?」


さらに明らかに様子がおかしい。そう思ったら今度はぶつぶつと何か言いだした。


「ごめんんさい・・・私の・・・父の・・・せいで・・・」


自責の念か、周りに追い込まれてしまった彼女は俯いたまま自分を責め立てるように言いだす。確かに、自分の血縁者が被害者の家族を誘拐したことを突きつけられるなんて申し訳なさや、どう顔向けすればいいのかもわからないだろう。その苦しみをわかってやるのは難しい。


「桜井!!おい!?」


早見が肩を掴みゆさゆさと体を揺らすが、何も変わらないこちらを向く気配もなければ口を閉ざすこともなかった。さらに激しく揺らすが何も変わらなかった。


「ゴメンナサイ・・・」


「・・・ここは、僕に任せて。早見くんは授業に出ていいよ」


そう言って、高木が早見を落ち着かせるように言うが、もちろんこんな状況を見過ごすわけにはいかない。


「いや、こんな状況だぞ!?」


「じゃあ、なにか解決策でもあるのかい?」


そう指摘され何か案を必死に絞り出そうとするが、何も出ない。一つも出ない。自分が無力なのだと実感する。


「なら・・・いいよね?」


「そういうお前は?」


「無かったらこんなこと言わない」


確かにそうだからこそ、自分に任せろといっているのだろう。彼はまだ謎の多い人物だ。しかし、もう彼に託すしかなかった。


「ああ。わかった」


そう言って、早見は二人の様子を心配そうに見ながらも屋上を出て行った。そして、出ていったのを見計らって桜井に近づく。


「桜井さん」


そう言って、彼女に声をかけるが反応を示さない。未だにこのような状況だが俯いている彼女に話し始める。


「笠井さんのためによくやるよ。場合によってこれを笠井さんが受けてたってことになるからね」


「私は・・・玲奈の為に・・・でも、こんな・・・」


笠井のために自らの境遇を話し、彼女を守っている。だが、ここまでの仕打ちをされるとは思ってもみなかった。そして、自分の親のせいで家族を失った親族を目の前にして、申し訳ない気持ち、罪悪感、そんな負の感情でいっぱいだ。


「でも、大切な友達を守るために、自分が死にそうになるくらいなら意味無いよ」


「あなたに・・・あなたに何がわかるの!?幼少期からその理由だけで私はどれだけ苦しんできたか!居場所もなく何かがあればすぐに私を疑われ!世間からはこれ以上ない冷ややかな目で見られる!・・・でも救ってくれた玲奈に・・・」


「でも、君は君自信を大切に出来ない。そんな自己犠牲はもう止めよう」


そう言うが、彼女は立ち上がると金網の方へ向かい登り始めた。その背中からは少しの覚悟を感じた。すぐさま彼女を止めようとするが先に金網を登りきりる。あと一歩でも前に足を踏み出せば落ちる


「おい止めろ!!」


「高木くん・・・」


遺言のように言い残し下に目線を向け、風を感じる。その瞬間に多くの恐怖が彼女の覚悟を揺らがせた。


「うぅ・・・」


その証拠に思わず弱い声をかげてしまいためらった。


「ふざけるなよ!!」


金網を登り切った高木から後ろから桜井を離さないように抱え込みむ。その場から反動をつけて思い切り後ろに倒れこみ地面に強く体を打ち付ける。


「痛・・・」


高木が背中をすり制服がよれてしまっているがその上に覆いかぶさるようにいる桜井はケガもなく無事のようだ。起き上がった桜井は下を向いたまま何も言わずにいる。そして、高木は無言で彼女に近づき。


パンッ!


思い切りビンタした。桜井も何が起こったかがわからない様子だが、自分の頬を撫でると叩かれたことを自覚した。そして顔をあげると静かにそして怒っている顔を浮かべた彼がいた。


「君は!もっと自分を大切にしろ!!」


「・・・・・・ごめん・・・なさい・・・」


なぜだろう。初対面の彼が本気で怒ってくれている。こんな私のために・・・なんで・・・そう思った瞬間自分も涙が止まらなくなってしまった。自分でもびっくりするくらい泣いた。子供のようにわんわん泣いた。此処来てからすごく泣いた。でも、うれしい。


「いろいろあって疲れていたんだろう」


泣き疲れたのか、桜井はそのまま寝てしまい、今は屋上のベンチで横になっている。高木はハンカチを枕代わりにして彼女の頭に敷き、その横で座ることにした。


「少しは落ち着いてくれればいいけど」


そう言うと彼は生徒手帳に会ったとある写真を取り出す。そこには幼い時の自分。そしてある少女だった。


「ようやく見つけたからね・・・」








休み時間帰りのHR前に心配になって屋上にに行ったが、事は解決していたようなので安心した二人が並んでいる姿が何とも微笑ましいが、ある程度事情は聞いた・・・二人の距離が近い気がするが悪いことではないのでいいだろう。


「なんだい?」


「まぁ、ちょっと話そうぜ」


そう言って桜井は教室に戻れるかも怪しいので、今はまだHRを行っているところなので屋上には誰もいない。


「ありがとう。それですまなかった!!」


「別に、謝られるようなことはされてないよ」


「いや・・・ぶっちゃけ笠井を調べる変態野郎だと思ってた」


「変態は止めてくれ・・・笠井玲奈についてはまた今度にするよ」


渋い顔をしたが、まだ諦めていないようだ。やっぱり変態野郎なのではないか?


「・・・あ、あの!」


いつの間にか目を覚ましていた桜井が声をあげる。そして、それと同時に何か決心をしたような表情だった。


「早見くん!玲奈に会わせてください」


「いいのか?また・・・」


「・・・僕からも頼む」


前回の屋上の出来事を思い出させる。またあのような修羅場になってしまうのではないかと心配にはなるか桜井春香は前へ進もうとしているのだ。それを妨げるのもおかしな話だ。


「わかった・・・」


早見はスマホを取り出しメールを笠井以外の部員のIDに用件を打ち込む。すぐさま返信が帰ってきたのでこれで安心だ。


「「しゃああああ!!!!」」


叫び名が走ってくる二人の部員。大西と前島が全力疾走で決死の表情で部室前に到着した。


「廊下100メートル走世界記録」


謎の競技発案は置いておいて、高木を連れ、男どもで部室に立てこもる。先輩は少し用事があるらしいので元々遅れる予定だったようだ。


「笠井はちゃんと捲いてきたぜ!くぅう!心が苦しい・・・」


明らかな大根役者演技をかます前島を放っておき、桜井が心配になる。


「部室に鍵は掛けて入れないようにしておく」


扉越しにそう伝え、男たちはそれ以上何も言わなかった。


「・・・ふぅ」


今から玲奈がここにやってくる。そう思うと緊張が止まらなく、今すぐ逃げたい気持ちで心を覆い尽くしている。だが、ここで逃げたらここまでお膳立てをしてくれたのだ。逃げるわけにもいかない。そう思っていると奥から一人の女生徒が姿を現した。待っていた彼女だ。


お互いに一度目をそらしたが、同時に真っすぐに向き合う。


「・・・ごめんね」


意外にも先に言葉を発したのは笠井玲奈のほうだった。彼女自身も屋上での出来事を気にはしていたようだ。


「あ、あの!・・・私も・・・」


言葉が出ない。言いたいことはある程度考えていたはずなのに、出てこない。


「玲奈と久しぶりに話せて・・・嬉しくて・・・あの時にもう一生話せないんじゃないかと思って・・・」


徐々に目に涙が浮かんでいる。彼女は謝罪から入っているのに対して、桜井は感情をぶちまけてしまっているおかしな状況になってしまっている。


「Happyend来たぁぁぁ!!」


前島が思い切り扉を開けては借り物ギターで思い切り弾きまくる。正直雰囲気がぶち壊しだし、笠井は何も答えていない状況だ。


「さすがに空気を読めよ」


「そーだぜ。てなわけで大西行まーっす・・・高山先輩直伝!マジ卍固め!!」


ガシッ!!


「ほぎゃゃゃゃゃ!!!?!?!」


「なんつー叫び声だ・・・」


「ぷっ・・・」


「にぎやかだね」


そんな空気を見て笠井と桜井は噴き出してしまう。高木もそれを見て少し笑っている。


「いつもこんなだぞ!!」


「オラオラ!しゃべってる暇あんのか!」


「いたたた!!っじゃない・・・ほぎゃゃゃゃゃ!!」


「無駄にほぎゃゃゃゃゃ!!キャラを作らんでも・・・」


「叫びたいだけだろ。ほぎゃゃゃゃゃ!を」


このようなカオスな状況になってしまう。


「クスクス」


「どうした?桜井さん」


「私も混ざってくる!」


桜井はバカの集団の方に行ってしまった。


「あ、危ないですよね?止めないと・・・」


「まぁいいじゃないか・・・」


さっきとは違ってあんなに楽しそうに・・・いや、バカに・・・キャラ崩壊してる。


「そうだ!春香は部活やらないの?」


「ほぎゃゃゃゃゃ!えっ?私?」


その場を収めるかのようにそんな提案をしてみると賛同の声が上がった。


「確かに名案だな」


「でも私楽器が・・・」


「大丈夫だよね、早見くん」


「別にできなくてもいいし・・・無理ならたまに遊びにくるだけのマネージャー的ポジションでもいいんじゃね?」


「はい!来たぁぁぁ!!マネージャー!!」


「前島うっさい」


さっきと同じ光景が始まった。


「高木はどうだ?」


「僕は遠慮しておくよ・・・だけど、たまに遊びに来るかもしれないから」


そういって彼はその場を後にし帰っていった。


「さて、入るとなったら歓迎会をするよな」


「前回はカラオケだったが今回は・・・」


「相談しよ〜」


「「そーしよ〜」」


「なぜ、花一匁?」


いつもの空気に戻り新メンバーを迎えることができた。

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