8話
「俺は・・・・桜さんのことが・・・・好きなんだ」
といった。俺は目を丸くしながら、ただその様子を見ていた。あまりにもいきなりの告白
だったので、俺も、きっと桜さんも驚いただろう。___
桜さんは
「どうしたの、星川君今日おかしいよ・・・・。」
後ずさりをしながら少しおびえた感じで、桜さんは言った。そして星川君は
「・・・ごめん。急にこんなことを言って・・・。でも、このことをきちんと考えてほしい、君は俺のことをどう思っているの?この際はっきり言って。」
星川君は、桜さんの目を見て、真剣に言っていた。その目つきに見てる俺までもが、見いってしまった。
「私は・・・星川君のこと好きだよ・・・。でもそれは、友達として好きなの・・・・・。だからこれからも友達として仲良くしよう・・・・・ね。」
桜さんは、少し戸惑いながら言葉を選びながら言った。
「・・・。分かった。本当にごめん。こんなことにつき合わせて。もうすぐ授業始まるから、教室に戻ろうか・・・。」
二人は黙ったまま、教室へ戻っていった。俺ももうそろそろ、教室に戻らないとやばいな。
教室までの間
俺は階段を上りながら、考えた。桜さんは星川君のこと振ってしまったけど、それはたぶんほかの人が好きだから振ったのだろうか・・・。そんなことを考えている時、授業の始まりのチャイムが鳴った。ああ、まぁ別にいいか。教室を開けるとそこは、いつもの風景。うるさいなと思いつつ自分の席に着く。ちらりと桜さんのほうを見た。彼女はとても悲しそうな目で、ただどこかを見つめていた。これはそっとしていたほうがいいよね。でもなんで、星川君を振ってしまったのだろうか・・・。あんなに完璧な人をどうしてだろう。でも星川君はすごい、勇気を振り絞って告白なんてできて。俺にもそんな勇気を分けてほしいぐらいだ・・・。
このことをきっかけに、俺は桜さんを思う気持ちがさらに深くなった気がする。