7話
あたりがざわざわし始めた___。すると周りから
「え・・・まじ、あいつらできてんの。意外だわ・・・。」
「桜は、絶対星川とできてると思ったんだけど・・・。意外」
こんな言葉が周囲から飛び交った。ちらりと、桜さんのほうを見ると、彼女は、顔を伏せていた。俺からは、彼女の顔は見えないけど、頬だけは見えた。その頬は、とても赤かった。ここは、俺がどうにかしなければいけないな。いろいろと面倒だからな・・・。と思いながら、頭をかいた。
「おい、お前ら別に、俺たちは付き合ってなんかねぇ。変な誤解をする_」
『するな!』と言いかけた時、星川君がやって来て
「そうだよ、みんな、こんなことで、なんで騒いでいるの。もうすぐ先生来るよ!みんなくだらない話をしていないで、早く席に着きなよ!」
といった。すると、全員が席に座った。みんなは、先生の言うことは聞かないのに、なぜか星川君の言うことだけは聞く・・・。なんでだろう。ふつうは逆なのに。こんなことを考えていると、先生は教室にやってきた。
「よし、授業を始めるぞ。教科書の110ページ開けろ。」
と、先生の声と同時にみんながまたざわざわ騒ぎ出した。俺はいい加減にしろよ。俺は授業に集中したいのによっ、と思った。
しばらくして、授業が終わり休み時間になった。ふと桜さんのほうを向くと、桜さんは星川君と話していた。そして二人で、教室の外へ出て行った。俺は少し気になったので二人の後をつけって行った。
「あの・・・、星川君さっきはありがとね。助けてくれて。」
「別にいいんだよ。」
「ありがとう。じゃあね。」と行って教室に帰ろうとする桜さん。
その時だった、星川君は、桜さんの手を持って
「待って!」
と言った。そして、照れながら
「俺は・・・・桜さんのことが・・・・好きなんだ」
と言った。俺は目を丸くしながら、ただその様子を見ていた。あまりにもいきなりの告白だったので、俺も、きっと桜さんも驚いただろう。