もしもメグがこのセリフを言ったら
メグに言ってもらうセリフは、「遺伝子をください」と「実験させてください」の二つ。「遺伝子をください」の方は、拍手で公開していたものです。
【もしもメグが、「あなたの遺伝子をください」なんて言っちゃったら】
「アレックス、研究のためにDNAを採取させてもらいたいのですが……」
「いいぜ」
その瞬間、世界が反転していました。もしかしなくても、押し倒されました!?
「あの、髪の毛とか、口の粘膜とかで良いんですけど……?」
「前に言ったよな。『俺の子種で良いならいつでもやる』って」
ふえ? そんなこともありましたっけ。っていうか冗談だったのでは……?
ニヤニヤと下心丸見えな顔をするアレックス。
「俺は冗談だなんて言ってない」
ちょっと、だめ! いやですってば――!!
「……はっ! ――なんだ、夢ですか」
と、ホッとしたのも束の間、……なんだか違和感がありますよ?
なんで私、薄いシャツ一枚しか着てないんでしょう。しかも、下着を着けていないですよ……。
そして極め付けがですね、腰回りに絡まってる腕です。これは間違いなく、今後ろにぴったりくっついてる人の……ですよね。
「気がついたか」
あ、アレックス、耳元で話しかけるのはやめてください。それとあの、今、私の腰(背中?)のあたりに当たってる熱くてカタイ感触は何ですか……?
考えたくないですけど、――これってもしかして事後!?
するとアレックスは、そんな私の考えを読んだかのように、
「まだ何もしてない。気絶してるお前に手を出しても、反応が無くて面白くないだろ?」
ええっと、「まだ」ってことは、これからする気満々なんですか!?
「――欲しいんだろ? 遺伝子」
「それはだから、髪の毛とか粘膜で良い……いえ、むしろそっちの方が良いんです!!」
「じゃあそれもやるよ。――ただし、こっちを先に受け取ってくれたら……な」
ひょえ――!!
【もしもメグが、「実験させてください」なんて言っちゃったら】
「アレックス、実験に協力してくれませんか?」
「何の実験?」
「ええっとですね、新しい薬の効果を試す実験だそうですよ」
「そうか。ならまず、俺の体の状態を調べる必要があるよな」
「はい。そうなりますね」
……そうなるんですけど、なんで、アレックスは私の腕を掴んでいるのですか?
「調べるんだろう? ならお前が直接俺に触れるのが、一番手っ取り早いと思わないか?」
わ、私は素人ですから!! 触ったくらいじゃ分かりません!
「大丈夫、分かるって」
な、何を根拠に?
ていうかそれは、医者の仕事であって、実験協力の依頼に来た私には関係ないですよ!
掴まれた腕をなんとか放してもらおうと抵抗してみますが、やっぱり敵いません。私をずるずる引き摺って、アレックスはベッドの前に、ってあれ?
「俺が十分元気なことは、これからここでじっくり教えてやるよ。……実験に協力するなら、それに見合う報酬も欲しいしな。前払いで」
アレックスは、楽しそうに笑っています。
「さて、何をしてもらおうか」
な、なんだか、私の方が実験動物にされてるように思うのは、気のせいでしょうか……?
結局、こういうオチ……。
ワンパターンだなと思いますが、それが好きな人もいますよね? ということで。