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めぐる世界の光と闇と  作者: 弦巻桧
番外編・後日談
42/65

童話のパロディらしき小話② 赤ずきんちゃん

拍手で使うつもりで考えていて、すっかり忘れていた話です(笑)

鉛筆書きでメモしていたものをまとめただけ。

なので、短めです。


タイトル出した時点で、もうオチがバレバレだよなあ。

 ある日メグは、雛ちゃんからエリーちゃんへのお使いを頼まれました。


「メグ、この赤い頭巾被って行き」

「どうしてですか?」

「なんやそうせなアカンらしいわ。作者の都合やって」

「そうですかー」


 言われたとおりに赤い頭巾をかぶったメグは、森の中にあるエリーちゃんの家に行きました。

 そこには、いかにも自分がエリーちゃんであるかのようなデカイ態度で、悪いオオカミのアレックスが居座っていました。

 しかしメグは、エリーちゃん以外の人がこの家にいるとは思ってもみませんでしたので、首を傾げてアレックスに訊ねました。


「あれ? エリーちゃんって人型でしたっけ?」

「ああ、人型になったんだ」


 答えながら彼は、扉に鍵を掛けました。

 メグはそれに気付かず、さらに訊ねます。


「しかもどう見ても男に見えますが、エリーちゃんは女の子ですよね」

「ああ、性転換したんだ」


 そう言いながら彼は、少しずつメグに近づいていきます。


「それにしたって、何もかもが違いすぎません?」

「気のせいだ」


 彼はあっという間に壁際にメグを追い詰め、逃げ道を断ちました。


「あれ? なんで私、壁に押し付けられてるんですか? なんでその、顎を掴むのですか? なんで顔を近づけるので――」


 言い終わらないうちに、口を塞がれていました。


(――あれ? あれ? あれ――? エリーちゃんはこんなことしません――……あ)


 混乱するメグの視界の隅を、ニヤニヤしたエリーちゃんが横切りました。


(え? え? じゃあこれは誰ですか? ていうか一体どういうことですかー!?)



 メグが全ての事情を把握したのは、オオカミさんに美味しく頂かれてしまった後でしたとさ。



     *



「やっぱそんなオチか……っ!! メグを返せぇぇぇ――!!」

「ひ、雛ちゃん落ち着いてください!!」

「あ、メグ。……ごめんなー。まさかエリシアとアレックスが結託してるとはっ!」

「で、でも、赤ずきんって、狼の前でストリップして同衾――なんてバージョンもあったそうですから、私のこれは多分まだマシなんですよ」


「へえー。それは面白い事を聞いたな」


「アレックス!! 貴様どっから湧きよった!? 出てけー!! メグ、塩持ってきて塩!! 思いっきりぶっかけたり!!」

「合点です! ……きゃー! ごめんなさい雛ちゃん捕まっちゃいましたー!!」


 ――その後の展開は、言わずもがなです。


『赤ずきんって、狼の前でストリップして同衾――なんてバージョンも』

本当にあったらしいですね。私が考えたわけじゃなく、本家(?)に。



こんな感じの小話が、あと一本あります。

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