Sugar☆love8
美妃は、無意識に全速力で生徒会室を飛び出していた。
あんだけ男ばっかの集団は無理だ。たとえ世間的には超絶美しい顔でも…お化けは無理。って言うか男ばっかは嫌。
「待ちいな、ハルヒちゃん!」
後ろから棗の声が聞こえた。
…すみません、ちょっと今回はっ無理です!普通に女の子拾ってきたほうがいいっですって絶対。女の子もめちゃくちゃ喜ぶと思います。私はヤだけど。
無我夢中で走っていた美妃だが、甘かった。
「ふーん。逃げるんだ」
「…りっ理桜先輩…」
息を切らす美妃の行く手を通せんぼするように立ち塞がった理桜が、気味が悪いほどの最高級スマイルを浮かべて、美妃の頭にポンと手をおいた。さっきは気付かなかったが、以外と背が高い。
「…ん、俺、霊みえるって言ったじゃん」
「……はぁ」
「逃げんのは勝手だけどさ、俺そーいうの嫌い」
「……そうですか」
「……で、逃げるんなら俺イヤガラセしてもいー?」
無表情で首を傾げて尋ねてくる。
「……は!?」
なんだか凄く嫌な予感がする。
「してもいー?」
逃げたくても頭を押さえられてて動けない。
…なにこれ、金縛り?
なおも無表情でジーっと見詰めてくる理桜に
あー、理桜先輩の目、ちょっと紫色だー。
現実逃避をしてしまう。
「いー?」
「……すいませんでした…………(泣)」