Sugar☆love4
「…まぁ…きて!全員紹介するよ」
そう翔太に言われ、美妃は翔太と生徒会室に向かっていた。放課後で、生徒会特別ステージも終わったため、ほとんど生徒は残っていない。
「基本、仕事は放課後するんだよね、残れる?」
「あ、はい。特に用事ないです」
「よかった。あ、瑠璃花ちゃんと中学も同じの親友だったっけ?」
「え…はい、まぁ」
翔太は可笑しそうにクスクス笑った。
「今日のステージ、一年で来なかったの瑠璃花ちゃんだけ。なんで来なかったのかな」
これには驚いた。
「え、そんなに有名なんですか、生徒会って」
別名アイドル部って言うのも、伊達じゃなかったらしい。
感心する美妃に、翔太は目を丸くしてツッコんできた。
「そっちかよ!」
「あ、いえ多分瑠璃花は」
美人のナルシ…。
「ん?なに?」
「いえなんでも…ぎゃ」突然、すぐ隣の教室から男のひとが出てきた。
なんだか熱い目線を翔太に送っている。
「あ、なんだ楓か」
そういうと普通に歩き去ろうとする翔太に楓は逃がすまいと追いすがった。
「待ってください!」
そういうと楓は翔太を逃がすまいと抱きついた。
「!……そういう?」
美妃は固まった。初めて見た。
翔太はブンブンと手を振った。
「いやいや誤解だって。こいつは」
翔太の言葉が言い終わる前に、楓はガバッと涙でぐしゃぐしゃの顔を上げた。
「翔太先輩!なんで僕じゃないんですか!?…僕は女の子に負けたんですか…?」
やっぱそういう関係?
「いや、ハルヒちゃんなにその顔。…楓、どけ。うざい」