Sugar☆Love19
花戸です。
瑠璃花と玲生がまだ出会ったばかりクラス委員になったばかりの中一のお話です。
ちなみに瑠璃花はこの当時150cmしかありません(高一夏現在は163)。
玲生は中一ですでに170あったので(高一夏現在は173)、瑠璃花とは20cm差ですね(笑)。
「うっそぉ。瑠璃花にそんな人がいるなんて信じらんない。ねぇ白鳥」
中一の二学期。
この頃の瑠璃花は女子に人気があった。
一緒にいれば必然的に白鳥に会える。
それにどうみても白鳥と瑠璃花は付き合ってない。だってこんな話をしているぐらいなんだから。
矢木綺香はそう心で思いながら、華やかな笑い声をたてた。
じっさい綺香は、自分に自信があった。
こんな関西弁女なら勝てる。
そうしかも、話を戻すと、こんな会話をしていたのだ。
数分前に遡る。
昼休み、瑠璃花と一緒に弁当を食べていた綺香とその他大勢(綺香と同じ目的)は瑠璃花に軽い気持ちでこんな質問をした。
「ねー、瑠璃花って好きな人とかいるの〜?やっぱ…白鳥とか!?仲い〜よねぇ」
「あっわかる〜。美男美女でお似合いだもんね」
瑠璃花はにっこり笑って否定した。
「まさかぁ。それに私、好きな人いるで。まぁ、片思いなんやけど」
この発言に、玲生目当ての女子たちはハゲタカのように瑠璃花に詰めよった。
「うそぉ!!誰だれ、よかったら協力するよ!」
「うんあたしも!って言うかコクっちゃいなよ。絶対成功するって」
自分の恋路に、強力な邪魔者は排除したい女子たちはキャアキャア騒いだ。
瑠璃花は顔がひきつるのを感じた。
アカン…。なんで言ったんや私……。
だがもう遅かった。
ギャラリーは増えに増え、瑠璃花は洗いざらい吐かされ、その後何故か玲生を女子が呼び……いま何故かこんなことに。何故…………。
「…………」
玲生の迷惑そうな視線が痛い。
って自分呼んだん私ちゃうし!
「ねー知ってた?白鳥。幼なじみなんだって。残念だねぇ」
綺香は玲生に笑いかけた。
玲生はプイッとそっぽを向く。
「別に。そんなのただの憧れだろ?イチイチ報告してこなくったっていいよ」
瑠璃花はイラッとした。
ええ〜?と笑いながら心で舌打ちしている女子たちの目を、まるで意識してなかった。
「ちょお玲生……。…憧れなんかやない!バカにすんなや!」
真剣にキレた瑠璃花は、ハッと我にかえった。
シーン…。興ざめた女子たちはスタスタと散って行った。
あぁ…なんで私は女友達が出来ないんだろう。
全ては。
「アホ!お前のせいでまたキレてしまったやん!謝れ!」
コイツのせい。
玲生はツンッと聞こえないふりをした。
「んー?なんか声が聞こえたような気がするけど…、あ、瑠璃花いたんだ。背低すぎ。見えない」
「…………」
人のコンプレックスを…。やっぱり。
「あんたなんか大ッ嫌いや!」