【魔族】実況スレ【専用】3
357:弟の嫁
それはそうと、長男の死後
アステリア家が、変わったってのはなんでだ?
358:特定班
あ、やっぱり気になる??
359:弟の嫁
まぁ、うん
360:特定班
実はさー
いわゆる派閥ってのが出来てたみたいでな
長男派、次男派ってな具合だな
あと中立派
長男派の方が多かったらしい
でも、長男が亡くなった事が切っ掛けでパワーバランスが崩れた
それで変わっちゃったってわけ
361:特定班
端的にいうと、次男派が暴走しだした
元々、思想が過激だったこともあって
それを結果的に長男が押さえつけてた
まぁ、長男の功績とか最初は隠そうとしてたみたいだけど、隠しきれなかった
その功績が結果的に次男派を押さえつけることになってたっぽい
362:名無しの異種族
思想が過激だった??
363:イッチ
なぁ、この話いつまでつづくの?
コスプレ実況しないの??
(´・ω・`)
364:弟の嫁
まぁ、個人的に気になったので
もし暇なら一度落ちてもいいですよ?
365:イッチ
んー、なんか気になるから覗くだけにする
366:弟の嫁
了解です
でも、足だけは動かしましょうかね?
出口を変える方向でいいですよね?
367:名無しの異種族
あ、結局出口変えるだけにするのか
368:イッチ
その後情報操作して、迎撃する
369:名無しの異種族
結局、迎撃するんかいwww
370:特定班
なんていうのかなぁ
選民思想が強いみたいだな
次男含め
だから、本来なら予備品でしかない長男の方が優秀だって認めることが出来なかったっぽいんだよ
あと、無期懲役の犯罪者だけじゃなく一般人を使って実験台にしてるのもそれが原因
371:特定班
自分たちは優れた選ばれた存在だーってなってる
長男派や中立派はふつうだったっぽいけどな
372:名無しの異種族
なんか、色々ややこしいというか
こじらせてるというか
373:特定班
調べてみたら次男は拗らせが酷いってのがわかった
374:名無しの異種族
そりゃこじらせるだろ
375:名無しの異種族
下、もしくはただの予備品だと思ってた兄貴のほうが優秀で、人望あって慕われてたってなったらなぁ
376:名無しの異種族
拗らせの果てが、兄貴殺して魔核移植だもんな
377:名無しの異種族
あれ?
でも、提供者が生存したまま魔核移植できなかったっけ??
そんなニュース見た気がする
378:特定班
できるよ
でも、それは色々問題になるかもってことで
規制されてる
379:名無しの異種族
なんで??
380:弟の嫁
人身売買に繋がるから
381:名無しの異種族
そうなの??
382:弟の嫁
移植は血の繋がった身内のものでないと
失敗する確率が高い
それでも、高値で取引される
383:弟の嫁
ちなみに、自分の魔核を売る人ってどんな人だと思う?
384:名無しの異種族
え、えー??
385:名無しの異種族
困窮者か
386:名無しの異種族
貧乏な人??
387:弟の嫁
大当たり
魔法が使えなくなるのと、今日のご飯代
どっちを取るかって話なんだよ
魔法が使えなくなっても正直死にはしない
でも、飢えたら死ぬからさ
そういう人たちが魔核を売りに来る可能性が高いから、生きた人からは基本的に魔核の移植は行われないんだ
388:特定班
ところがどっこい
長男が死んでからその規制も取っ払ったっぽい
389:弟の嫁
はぁぁああ!!??
え、まじ?
それ、マジ??
390:特定班
マジまじ
391:弟の嫁
あー、なるほど
色々繋がった
392:名無しの異種族
繋がった??
なんの話し??
393:弟の嫁
いや、ほら
俺と友人が盗賊退治した時のこと話したことあったろ?
覚えてるか??
394:名無しの異種族
え、えー??
395:特定班
友人、つまりは王子様と盗賊退治行った時のやつか??
396:弟の嫁
>>395
(σ・ω・)σソレソレ
397:弟の嫁
あの時、盗賊のやつがなんであの村を襲撃したのか
不思議だったんだよ
魔核を集めるためだったのはわかった
でも、なんでそんなことをしてるのか不思議だった
だって違法な魔核の売買はすぐバレるからさ
盗賊は、何故かアステリア家の名前口にしてたし
自分のバックには名家がついてるって意味だとおもってたけど
違和感あったからさー
ちなみに、あの村を選んだ理由はたまたまだったっぽいけど
398:名無しの異種族
なるほど
399:名無しの異種族
ふむふむ
400:弟の嫁
あ、これ秘密なんだった
401:名無しの異種族
こらwww
402:弟の嫁
でもお陰でスッキリした
なるほどなー
403:弟の嫁
とりあえず知りたいことしれたし
あとは、また状況が進展したら書き込みくるってことでいいかな?
404:イッチ
そうしよう
相手を迎撃してから、書き込みにこよう
んじゃ(・ω・)ノシ
405:名無しの異種族
おう、了解
406:名無しの異種族
待ってる
※※※
「まさか」
と、覆面の男は言った。
アルト達を襲撃し、しかし返り討ちにあった覆面の男である。
逃げ延びたのは、彼ひとりだけだった。
男は、驚きによる興奮を抑えようと、一度深呼吸する。
そして、泣くのを堪えるような震える声を漏らす。
「……でも、あいつは、死んだんだ。
死んだ、はずだ」
そう男は自分に言い聞かせる。
でも、対峙した時の物腰、戦闘時の動き方、何もかもが男のかつての主である少年そのものであった。
男はかつて、アリステア家で亡くなった長男の護衛をつとめていた。
けれど、4年前のある日いきなり長男――アルトゥスが死んだと伝えられた。
そして、次からは次男――テナーに仕えろと言われたのだ。
男はこれを蹴った。
男にとって、主はアルトゥス以外に考えられなかったのだ。
その結果、テナーの不興を買ってしまった。
早く死ねとばかりに、難度の高い仕事ばかりまわされた。
今回もそうだった。
男は、かつてアルトゥスに拾われた浮浪児だった。
はじめてアルトゥスに出会った時のことを、よく覚えている。
ふわふわとした短い髪の毛、ホワホワとした笑顔。
お人形のような女の子だと、思い込んだのはいい思い出だ。
その時に、決して抱いてはいけない感情をアルトゥスに持ってしまった。
許されないものだった。
アルトゥスは人間で、男は魔族だった。
男は気持ちをひた隠しにしてきた。
それでも諦めきれなくて、せめて拾ってくれたお礼として指輪を贈ろうとした。
冗談めかして提案したからか、すぐに却下されてしまったことも、覚えている。
かわりとばかりに、拾ってくれたアルトゥスのためなら、いくらだって命をかけられた。
それなのに、ある日突然、アルトゥスは神の御もとへと召されてしまったのである。
「生きてた??」
しかし、すぐにかぶりを振る。
先程、対峙した少年には他の魔族のマーキングがあった。
体を執拗に重ねているとすぐにわかるほど濃い、マーキングである。
男の知るアルトゥスは、少なくともそんなことを許すような、ふしだらな人物では無い。
「……調べないと」
調べるだけなら、簡単だ。
墓を暴けばいいのだ。
今の仕事なんてどうでもいい。
なんならいい機会だ、このまま姿をくらませば、自由になれる。
元々、アルトゥスがいなくなってから愛想は尽きている。
男はさっそく行動を起こした。