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ノックの音
ジュリエッタ「おきてる?」
ヴィンセント「あぁ、どうかしたのか?」
ジュ「なんとなく眠れない」
ヴィ「そうか」
机の上のノートパソコンを閉じる
ジュリエッタが背中から抱き着いてくる
ジュ「少しだけいさせて」
ヴィ「・・・」
薄暗い部屋で彼女の体温を感じる
ヴィ「何かわかったか?」
ジュ「さぁ・・・害はないと思うけど」
ヴィ「そうか」
手を握る
ジュ「一緒に寝てもいい?」
ヴィ「・・・眠りにつくまでなら」
ジュ「そう、お願い」
そういってベッドに転がる
ヴィ「あの光は妖精でいいのか?」
ジュ「たぶんね」
ヴィ「・・・そうか」
ベッドに入って手をつなぐ
そして2とも目を閉じた
ジュリエッタはすぐに眠りについた
が、どうやら手をはなしてくれないらしい
あきらめてそのまま目を閉じた
精霊とか妖精だとして、何かの性質があるのだろうか
白と黒の2つの光だったような
誰かに聞いてみたほうが早いか・・・
人が増えると発掘作業ができなくなるかもしれないな
まぁ、旅に出るなら関係なくなるか
ジュリエッタが寄り添うように近づく
もう6月だから人肌は寝苦しく感じる
また明日も同じ場所へ行っているか・・・
・・・他にもいるのだろうか?
考えるのをやめた。
寝苦しくて起きる
抱き着かれてねている
彼女を眺める
悪い人ではないのだろう
彼女の頭をなでる
そういえば歳を聞いていなかったが・・・まぁいいか
ベッドから抜けてリビングに向かう
まだ夜明け前だった
そういえば、もう一つベッドがあったか
新しいベッドに寝る
顔に手をかざす
なんとなく本が気になったが・・・やめた
朝・・・人の気配で目が覚める
セシル「なんで兄さんがそこで寝てるの?」
ヴィ「・・・いろいろあって」
セシル「そう・・・朝ごはんいる?」
ヴィ「もらうよ」
コーヒーを入れてテーブルに座る
セシル「それで?いつ旅にでるの?」
ヴィ「まだ少し先かな・・・」
セシル「そう」
ヴィ「早くいなくなって欲しい?」
セシル「いや、どちらでもいい・・・かな」
ヴィ「そっか」
セシル「どこに行くか決まった?」
ヴィ「西に向かおうと思う」
セシル「何かあるの?」
ヴィ「ん・・・そっちの方が仕事の依頼が多い」
セシル「人探し?」
ヴィ「それもある」
セシル「そっか」
ヴィ「精霊とか妖精のこと知ってる?」
セシル「ん・・・知らない」
ヴィ「だよな・・・」
セシル「どうかした?」
ヴィ「昨日ジュリエッタがそれっぽい光を見つけて・・・」
セシル「へぇ・・・見たんだ」
ヴィ「だからといって、何もないけど・・・精霊だったかもあやしい」
セシル「そっか・・・まぁ変なのには触らない方がいいよね」
ヴィ「そうだな」
セシル「じゃ、学校だからあとはよろしく」
ヴィ「あぁ、いってらっしゃい」
セシルを見送る
ジュリエッタがまだ寝ているのを確認してシャワーを浴びる
そういえばジュリエッタに言葉を教わるんだった
シャワールームから出てコーヒーを入れる
ジュリエッタを起こしに行く
ヴぃ「おはよう」
ジュ「・・・おはよう」
ヴィ「そろそろ」
ジュ「おきます・・・今日は何する?」
ヴィ「言葉を教えてくれるんだろ?」
ジュ「そうだった・・・その後は」
ヴィ「精霊を返しに行くのはどうだろう?」
ジュ「それは賛成」