神の娯楽
目を開けるとそこにはなにもない空間が広がっていた。
あれ？俺はたしか、あいつに刺されたはずだ。
「そう、君は死んだんだ」
誰かが話しかけてきた。
「誰だ？」
「僕は君の世界で神様と言われる存在」
と言って俺の目の前に現れた。
「神様…？」
少し理解した。おおよそここが死後の世界というところなのだろう。神らしきやつは、人間の姿をしていた。
そんなことよりも俺は気になることがあった。
「あの後あいつはどうなったんだ！？」
俺は少々興奮気味に尋ねた。
「まぁまぁそう興奮しないであらたくん、ゆうとくんはひとあし先にここにきたよ」
「そうか…死んだのか、なら今あいつはどこにいる？」
俺は気になってしょうがなかった。
「ちょっと待ってよ、僕の話を一旦聞いてもらおうか」
「分かった、ならその後に答えてもらう」
「では、まずなぜ君がここに来たのかわかるかな？」
「それは、死んだからではないのか？」
それ以外に理由があるのか？
「ぶっぶー不正解！」
神が挑発するように言った。
少し苛ついた。
「死んだら天国とか地獄とかあると思ってたでしょう残念！そんなものはありませーん」
そんなところはもとからないと思っていた。
では、ここはなんなのだ？
「『ここはなんなのだ？』うーんとね、ここは僕が説明する場所だよ」
こいつ俺の心の声を読んだのか？
「そうだよ」
またしても読んできた。
「それじゃ、説明するね」
「まず君は、これからいわゆる異世界転生してもらいます」
「そのあと後は優雅に無双生活を楽しんでもらう訳では無いよ」
「転生者同士でゲームをしてもらいます！」
何故そんなことをやるのだ。
「『何故そんなことをするのか？』それはね面白いからだよ僕の唯一の娯楽なんだ」
「ルール説明をするよ」
「勝つ条件は、100人いる中で一人残った転生者が勝ち」
「どうやって減らすのかというとそれは、転生者に『タッチ』と言いながら触ると転生者は死んでしまうでも転生者じゃなかった場合は自分が死んでしまう」
「そしてなんと転生者には、シールドが与えられます、タッチをされた時とタッチして間違えたときのどちらか一回だけ死ぬのが無効化されます」
「質問してもいいか？」
「いいよ」
「タッチの範囲を教えてくれないか？」
「転生者の体にくっついているものであれば衣服でもいいよ液体は無効だよ」
「ゆうとも参加しているのだよな？」
「うんそうだよ」
もう一回ゆうとに会うことができるのだな今度は痛みつけて殺す。
「無事最後の一人になったあかつきには元の世界に帰してあげるしかもいつの時代でも」
「本当か？！」
それがもし本当なら俺は、あのとき起こったことを変えたい。
「本当だよ」
信じることにしよう
「ちなみに転生する前にその世界の貴重な情報を10個の中から一つ教えてあげるよ」
神が教えてくれる情報の中で俺が選んだのは世界についてだった。
そんなの転生してから知ればいいと最初は、思ったものの世界を知ることで神が教えてくれる情報の中にはないものまで知ることができると思ったからだ。
世界についての情報から得られたものは、6つもあった。
1つ目
魔王のような存在がいること。ついでにモンスターもいるらしい。
2つ目
魔法が使えること。使えること以外は聞けなかったそれは世界の貴重な情報だからだそうだ。
3つ目
都市が5つあり大陸の中心地が王都。王都は王が支配している。王都以外の都市は王都のために資源を確保している。
4つ目
四大貴族という存在だ。それは王に認められた王都以外の都市を支配している者たちのことだ。
5つ目
神器という物が存在していること。これは王が教えてくる世界の貴重な情報の中でそのようなものが7つあることが分かっていたが実際には、30以上あると知れた。
6つ目
神が崇められているということ。実はこの崇められている神は俺の目の前にいる神らしい。
俺はこのゲームをクリアして絶対に過去に戻ってみせる。
