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序
古来より、人の世を影から守る者達がいた。
人が人として存在する頃から、この世界全てを守護せし者達。
彼らは、人から知られることもなく、そして人が知ることもなく、その存在を裏においた者達。
それは名も無き市井の人間であったり、死者でありながらも、その力によってこの世界に呼び戻された者達であったりと様々な者達の集団。
どこにも属すことなく、それでいながらも表の世界と密接に関係している為に、その存在は一握りの者しか知られてはいないと言ってもよいだろう。
人間に、ひいてはこの世界に仇なすモノ達を狩り、ひっそりと、しかし確実に人の世を混乱から守る者。
彼らを知る者達は畏怖を込めて彼らをこう呼ぶ。
魔狩人、と