コント 給食
登場人物 三人の男ABC
三人はそれぞれ知りあい
大学の食堂にて
A「あー腹減ったな。今日学食で良いか?」
B「良いよ。」
食堂に入る二人。
券売機の前で悩んでいる。
B「なに食おうかなー。迷っちゃうな。」
B「選ぶのって結構面倒だよな。学校の給食なら選ぶ必要なかったんだけどな。」
A「学校の給食か。懐かしいなー。給食はおいしかったよなー。」
B「あー給食が懐かしいなー。」
A「おっと後ろがつかえてるな。さっさと決めよう。カツ丼でピッと。」
B「じゃあおれはカレーで良いや。」
料理ができるのを待つ二人。
A「そういえば、給食といえば牛乳だよなー。」
B「えっそうかなあ。」
A「まず牛乳だろ。牛乳瓶で飲むことなんて学校以外じゃ銭湯くらいだし。」
B「牛乳瓶?なんの話?」
A「えっ?牛乳瓶だったろ?」
B「いや俺は紙パックだったけど。」
A「えっ紙パック?」
B「なんか三角の紙パックでさ、ストローさして飲むんだよ。」
A「なんだろう地域差があるのかなー。ウチの地域は瓶だったけどなあ。」
B「瓶かー見たことないなー。」
A「それに昔はさ、牛乳屋さんってのがあってさ、
毎朝新聞配達みたいに、牛乳受けに届けてくれたんだよね。」
B「なにそれ牛乳受けって。」
A「牛乳受け知らんのか?郵便受けみたいなかんじで牛乳受けってのがあってさ。」
B「そんなの見たことないわ。」
A「なんか年代の違いを感じるな。」
B「そもそも牛乳屋さんってなんだよ。笑うわ。」
A「今でもヤクルトが売りに来たりするだろ、あんなかんじだよ。」
B「うーん。わかるようなわかんないような。」
そこにもう一人の男C登場。
A「ちょうど良いところに来たな。あいつにもちょっと聞いてみよう。」
Cに近寄る二人。
A「ちょっと聞きたいんだけど、小学校の給食の牛乳って牛乳瓶だっただろ?」
C「いや三角パックだったよ。」
B「ほらね。」
C「あーでもその前は牛乳瓶だったかな。」
A「へーそうなの?知らんかったな。」
B「良く知ってるな。」
C「牛乳瓶は重いから、給食係は運ぶの大変だったんだよな。」
B「給食係とか懐かしい響き。」
A「割烹着着てな。マスク忘れたりすると先生に怒られたんだよな。」
C「今はコロナだから忘れるってことはないだろうけどね。」
C「ちなみに牛乳瓶の前は脱脂粉乳だったよ。」
A「え?戦後産まれ?」
C「違うけど、戦後と言えば、戦後は配給制度があったから助かったなあ。」
A「え?戦後まもなく?おたく何歳なの?」
C「90越えたらわかんなくなったよ。」
A「おじいちゃんだったの!?」
B「それにしても、なんでそんなに詳しいの?おかしくない?」
C「小学校の先生してたからね。」
A「先生だったのか。そりゃ年代別の歴史を知ってるはずだわ。」
おしまい
A 昭和 B 平成 C 大正
というかんじ。