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第6話
数年後
米海軍の潜水艦が乗員共に中国とフィリピン国境の南シナ海で消息をたった。
アメリカは中国がなにかしたのではないか?と探りをいれたが何も掴めなかった。
3ヶ月後、フィリピンの海底ケーブル敷設船のケーブル送り込みアームについたカメラに、直径10cm
長さ1mの円筒形の黒い物体が撮影された。
前後に水平翼をもち最後尾に垂直尾翼を持つ明らかな人工物だった。
直ぐに米軍を始め西側諸国に情報が流れ、究明が始まった。
日本の自衛隊に伝わったとき、大学院を卒業したばかりで防衛省に配属されたばかりの新人が過去に見たことがある物体であった。
実物を見たことがあるとのことなので、大急ぎに情報が集められた。
それは5年ほど前に、留学生が研究していた物でシーグライダーと呼ばれていた。
直ちにCIAの中国支局の知的財産管理部門で調査され、
4年前に中国とカナダで特許申請されていた。
米軍の研究機関が調べたところ兵器としても資源調査船としても驚くべき可能性を秘めていた。