『シャーロット=レーン幕間物語:好きって何だろう』
「ありがとう、シャロは本当に優しいね」
そう言って私を都合良く使うの止めてよ。
あの時の私はどうかしてた。
うんうん、今でもきっと同じ事をした。
どうしてあの時のことを思い出してるんだろ。
夢を見てるからだ。だって、もう目覚めるのがわかるから。
・・・朝だ、時間は4時45分。いつもは4時に起きてるのに
夢のせいで寝過ぎちゃった。
15分後には彼を起こさないと・・・。
そっか、もう無理矢理特訓させるのは止めようって決めたんだ。
1年間も振り回したのに好きになってくれて嬉しかった。
今まで私の良い所だけ見て告白してくる人はいたけど
悪い所を見て告白してくれる人はいない。
私の短所は目標に一直線だから周りが見えなくなること。
そのせいで置いてけぼりにしたり巻き込んだことも少なくない。
良く言えば天才肌なんて言われるけど面倒くさいだけだ、短所をみて距離を取られたこともある。
・・・だから、初めて面倒くさいなんて悪口言われた後に、告白してくれたのは本当に嬉しかった。この人は私の悪いところも受け入れてくれる・・・のに、ごめんね。
まだ昔のことを断ち切れてないから君の気持ちに応えられない。
でも、真に私を好きになってくれたのが嬉しいのは本当。
これからも仲良くしてくれるかな。
今まで告白を断るとみんなよそよそしくなる、フル方だって気を遣う。
食堂に向かえば彼がいた。む、何だその挨拶は。
私が起こしても起きないのに弟だと起きるなんてちょっと悔しい。
私と踊ったこと忘れるとか本当に私のこと好きなのか疑ったけど、フラれた相手に気遣いなんてしないよね。
つい絞め技やっちゃったけど大丈夫かな。
でも、演劇が好きなことや料理ができることを知れて嬉しい。
今度一緒に作りたい。一緒に舞台に立ちたい。
いつも通り笑えてるかな、話せてるかな。
人が増えて逃げるみたいにみんなの朝食作りを買って出た。
既に食べ終わった彼は当然並んでくれない。
また後で、話せるかな。
ありがとう、いつも通りに話してくれて。